2004-10-27

デュッセルドルフ

デュッセルドルフ経由でヴッパータールに行ったのですが、ナイヨンの日中の舞台レッスンなどのことを考えて、少し遅れてヴッパータールに入ることにしました。ルフトハンザの安いチケットを利用してベルリンからデュッセルに飛んだので、もう朝の7時ちょっと過ぎには機内でした。到着し、ゆっくり焦らずにデュッセルの空港から中央駅に向かい、コインロッカーに荷物を入れて、ヴッパータールでナイヨンと待ち合わせをした時間まで、まだ数時間残っていましたので、デュッセルドルフが力を入れているという現代美術館に行くことにしました。まずはツーリスト・インフォメーションでK21(という美術館。21世紀の国際的に活躍している海外アーティスト作品を展示。ここで2005年には奈良美智さんと杉戸洋さんの展覧会も催されます。彼らを取材した私としては、ぜひとも見ておきたい場所でした。)までの道を聞いたところ、歩いて行けない距離ではない、とのこと。25分くらいかな、と言われ、それだったらお散歩にも丁度いいしと思い、歩きました!(これは私にとって、かなり前向きなことです。)

K21写真をご覧ください。K21はとってもきれいな美術館でした。古い建築をモダンに活用している感じで、好感が持てました。いろいろな部屋に区切られていて、その中に1人か2人くらいのアーティストの作品が展示されていましたけれども、素晴らしかったです。特に私はビル・ヴィオラというビデオ・アーティストの作品に心を奪われました。彼の個展をベルリンでも見ましたが、かなり冴えたビデオ作品を創る人です。

で、ゆっくり館内を歩き鑑賞し、満足しましたが、まだ少し時間があります。もうひとつ美術館に行くには、ちょっとぎりぎりかな、とつらつら考えていたところ、あるインフォメーションが目に入りました。そうです。K21は、姉妹展示場というか、同じようなコンセプトの20世紀バージョン、K20とリンクしているのですけれども、そこまでは徒歩およそ15分から20分は私の足でかかりそう。でも、K21と20間で、レンタル自転車のシステムがある、とそのインフォには書かれていました。

レンタル自転車写真の自転車がそれです。妙なカギがついていて、ちょっと無駄な時間をかけてしまいましたが、レンタルするのはとっても簡単。用紙に氏名と住所、パスポートナンバーなどを記入し、万が一の場合のために20ユーロ程度を渡します。それと引き換えにカギを受け取り、K20まで自転車に乗ってゴー。到着したら自転車置き場にかぎを閉めて自転車を返却し、その後受け付けでかぎと交換で20ユーロを受け取るのです。要するに無料のサービス・システムでした。便利だし、アイデアは良いと思いましたけれども・・・自転車の乗り心地は良くなかったです・・・。お尻が痛くなりました。

K20でも、おかげで午前中ずっと身体を動かし、お散歩以上のことができたので、大満足でした。3枚目の写真、K20では、私の大好きなクレーという画家の作品が沢山展覧されていたので、20年以上前にやはりデュッセルで見た作品ではありましたけれども、とても嬉しくて、「また会えたね!」と心の中でつぶやき、うっとりしながら見てまわりました。時間はあまりありませんでしたけれども、素敵なひとときを過ごせて幸せでした。電車に乗らなくても、なんとかなるものですね。まぁ、翌日ちょっと足が痛かったですけれど・・・・。お散歩ができない日などは、美術館に行くというのも良いアイデアだな、と思いました。美術鑑賞というのは、かなり歩くものなのです。ある意味、美術の森を散策しているような状態になります。森林浴ならぬ、美術浴ですか???