2004-08-05
南ドイツ残酷物語
読者の皆さま!
まだ南仏ではありません。ここはミュンヘンから車で約1時間のBという町です。息子と二人で、友人のアンゲリカの家に来ています。8月1日(本日)の早朝に出発予定で、昨日は早くベッドに入ったのですが……。ゲストルームで息子と眠っていましたら、なななんと! 蚊が飛んでいるのです!
うかつでした。ベルリンが寒かったので、全く蚊がいなくて、蚊対策など考えもしませんでした。それに、南ドイツも寒いと聞いていましたし、雪が降ったところもあったとか。なので、蚊のことなど頭になかったのです。ところが、私達がベルリンを出た日は、とっても良い天気になり、飛行機で降りたミュンヘンも、晴天だったのです。
暑いくらいで、これはついにドイツも夏だなぁ、などとのん気に話していたのですが、そうです、そうなると、蚊が元気になるのですよね……。夜中の1時、息子も私も蚊に刺されて目が覚めました。「痒いよ!! お母さん、僕、10箇所以上も刺されちゃったよ!」と叫びました。そして私も……まだまだ甲田療法を極めていないのか、しっかり10箇所刺されていました。痒いのなんのって!!
それから蚊との戦いが始まりました。殺生はいけないというものの、これでは眠れません。蚊取り線香もないので、蚊を退治するしか方法がありませんでした。眠い目をこすりながら、息子の耳元で「ぷ~~ん」と音がしたら、息子が私に合図、そしてすぐさま電気をつけて、二人で力を合わせて蚊を退治するのです。
2時、3時……なんと、私達はずっと蚊との戦いを続け、14匹以上を退治したのですが……。どんどんどこからか蚊がやってくるようです。これではどうにもなりません。窓も閉まっているし、ドアも閉めてあります……一体どこから来るの!!??
ああ、やっとわかりました!! 部屋のドアなのですが、隙間がありました。木造なので、ドアが床から浮いているし、ぴったり閉めることができません。そうか……これでは終わりがない……。
私達は、結局眠るのを諦めました。「お母さん……僕、もう寝るのをやめたよ。車の中で寝るよ。そして今、日本語の宿題するよ。」などと言って、起きてしまいました。「蚊を10匹以上も殺しただなんて、これは友達に自慢できるよ。作文にしようかな。」などと冗談まで言っています。眠いのに眠れず、ハイテンションになっている感じ。
とはいえ、やはり子供ですから、4時になってにわかに睡魔に襲われたようです。気がついたら、もうベッドで寝ていました。
そうか~それじゃあ、私も寝ようかな……と思って電気を消そうとしたら……あ! 蚊が1匹飛んでいるではありませんか!
こ、これは……。
絶句。
仕方がなく、私は息子が刺されないように、(もちろん私も刺されないように)、蚊との死闘を続けたのであります……。
甲田先生は、甲田療法で体質が変わったら、蚊には刺されないようになるから安心なさい、とおっしゃっていました。生菜食をしていても、なかなか体質は変わらないのですね……。まだまだ精進が足りないってことです。
車で寝る……子供はそれができるでしょうが……まさか、一人で10時間近く運転するアンゲリカの隣で、私が居眠りするわけにはいきません!!
すでに、前途多難な旅になりそうです……。
南仏にも、沢山蚊がいるのでしょうかねぇ……。嗚呼。
風邪が治り、蚊がいなくなることを祈りつつ……。夜明けをむかえました。