2008-09-09
面白いこと・面白くないこと
『白鍵と黒鍵の間に -ピアニスト・エレジー銀座編-』南博(小学館)を読む。
面白い。
芝居のDVD『犯さん哉』作・演出ケラリーノ・サンドロヴィッチを観る。
面白い。
と、俺だって別に面白いことばかりで生きてはいない。面白くないこともなくはないんだけど、それは書いたってしょうがないことだ。
まあ面白くないことを面白く書いてみせるのも洒落っ気ってやつだが、それで俺の面白くなさが面白く伝わったとしても、そりゃあ伝わった側には面白いんだろうけど、俺の抱えた面白くなさは変わらない。その面白くなさはっていうと俺の中にあてどなく彷徨い続けるのであって。それはもう、とってもせつない。やりきれない。乾いた風にかき消されて最後の声も聞こえない。夜の吐息に飲み込まれて震えていたLONELY ANGEL。ポケットに詰め込んだ夢だけで過ごせたネ。意味なく『B・BLUE』を唄ってしまったが、まあ、とにかく面白くないのである。その面白くなさは語尾の「ね」をカタカナの「ネ」で表記するような座りの悪い面白くなさだ。そんなのを抱えて毎日の米を研ぐのはやっぱり避けたいネ。
『村八分』山口冨士男(K&Bパブリッシャーズ) をパラ読み。
と、10年くらい前に「クイック・ジャパン」に連載されていた村八分のヴォーカル・チャー坊の生と死を追ったルポを読み返したくなって、そちらもパラ読み。
その頃の「クイック・ジャパン」にみっちり詰まった90年代サブカルチャーにむせ返る。