2006-06-21
『ゲイ@パリ 〜フランス同性愛事情』目次を公開
『PHOTOエッセイ ゲイ@パリ』の原稿をすべて書き上げ、ポット出版の沢辺均さんにメールで送りました。原稿を読んで出版に値すると判断された場合は、今後はポットと協議しながら、原稿を加筆・修正し、完成する……という作業に入っていきます。
一段落してホッとしていますが、まだ気を緩めることはできず、今夏か今秋には出版できるよう邁進したいと思います。いま、私が考えている目次を公表します。変更の可能性がありますが、仮予約していただいた方に進行状況を情報公開するために、公表します。
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タイトル:PHOTOエッセイ ゲイ@パリ
副 題 :フランス同性愛事情
筆 者 :及川健二
出版社 :ポット出版
【企画内容】
-大統領がゲイ雑誌に登場する。
-国民の65%が同性愛に理解を示す。
-ゲイ術家(Gay Artist)が文化の一支流を担う。
-パリ市長はゲイであることを公言している。
-駅のキヨスクではゲイ雑誌が売られる。
-大学にはゲイの出会いパーティーのチラシが配られる。
-ゲイ専門チャンネルが存在する
-駅構内にゲイ関連のポスターが貼られている
パリで二年間、生活した筆者がゲイ&レズビアンに寛容な国・フランスの実態を紹介する。
第一部 フランスの同性愛・最新事情をルポする
◆ 序章
・ ゲイのパリ市長が誕生した日
・ 100%ゲイ
◆ パートナーシップ制度パクス(PACS)へ至る道
・ 同性愛と強制収容所
・ ミッテラン政権下における同性愛の前進
・ エイズがすべてを変えた
・ 同性カップルも利用できるパクス(連帯民事契約)とは何か?
・ パクスとは事実婚(内縁)と結婚の中間にある緩い形での疑似結婚制度
◆ フランス人は同性愛者をどう思っているのか?
・ 【世論調査】フランス人と同性愛(一) 同性愛者の権利は認められるべきか?
(L’homophobie et les franxJ�is)
・ 【世論調査】フランス人と同性愛(二) 五六%が同性愛者の路上キスを容認
・ 【世論調査】フランス人と同性愛(三) 同性愛は異常か?
・ 【世論調査】フランス人と同性愛(四) 同性性愛者は変人か?
・ 【世論調査】フランス人と同性愛(五) 九一%が同性愛者への暴力に怒り
・ 【世論調査】フランス人と同性愛(六) 同性愛者のロビイング
・ 【世論調査】フランス人と同性愛(七) フランス人はゲイ・フレンドリー?
・ 【世論調査】フランス人と同性愛を分析する
・ フランスはカトリック教徒の国か?(一)
・ フランスはカトリック教徒の国か?(二) 中絶禁止の是非をめぐって
・ 八〇%が中学校にコンドームを置くことに賛成
◆ フランスとHIV・エイズ
・ フランスのHIV新規感染者は七〇〇〇人
・ フランス最大のHIV啓蒙・市民団体『AIDES』とは何か?
・ ペニスを模したオモしろHIV啓蒙カード
・ フェラチオでHIVに感染するか?
・ フランスで私がHIV検査を受けた理由
・ 生きぬいて愛したい 〜あるHIVに感染した地方圏議会議員の物語
・ エイズに逝ったパリの恋人
・ ゲイの深刻なHIV感染
・ ロメロさんの勇気ある行動
◆ 焼き殺されかけたゲイと政治家の「同性愛は人類の脅威」発言
・ 凄惨な写真
・ 催眠ガスをかけられ暴行される
・ 「汚いホモは死ねばいいんだ」といわれ、焼き殺されかけた
・ 容疑者が逮捕された
・ 容疑者、不起訴。警察への不信
・ ヴァネスト国民議会議員が「同性愛は選択された行動」と発言
・ ヴァネスト議員、曰く「同性愛はあきらかに人類の生存に対する脅威だ」
・ ヴァネスト氏の「同性愛は異性愛より劣等」発言が有罪
◆ フランス初!同性婚がベーグル市でおこなわれた
・ ドキュメント同性婚 三日前〜当日
・ 同性愛者と保守派が市庁舎外で激突。民族派・ドヴィリエ欧州議会議員の襲撃
・ 「これは歴史的な瞬間だ」。ついに結婚式が挙行
・ 市長は停職一ヶ月。社会党重鎮も批判
◆ フランス初!の同性婚を執り行ったノエル=マメール市長にインタビュー
・ はじめに マメール氏の人物像
・ ゲイが焼き殺されかけた事件をキッカケに同性婚を決断した
・ フランスにおける同性愛者の状況は最良とはいいがたい
・ イランでのゲイ少年の死刑、「同性愛は人類の脅威」発言、
ローマ法王の「ホモ嫌い」、尾辻かな子さんのカミング・アウト
・ 遺伝子組換トウモロコシをジョゼ=ボベと引っこ抜いた理由
・ 暴動の原因は差別、サルコジ内相「社会のクズ」発言は危険
◆ フランスの有名人と同性愛 〜シラク大統領、女優ドヌーヴ、ラング元文化相
・ フランスの大女優・カトリーヌ=ドヌーヴが同性愛者に説法
・ ミッテランの秘蔵っ子は超ゲイ・フレンドリーな政治家
・ ジャック=ラング元文化相はアイドル政治家
・ 同性カップルの結婚を公然と支持した最初の政治家
・ 『差別的な発言の取締りに関する法律』とジョスパン元首相の敵意
・ シラク大統領がフランスのゲイ雑誌”TETU”に登場した!
・ シラク氏、曰く「私はパクス(PACS)の象徴的な貢献を認識しています」
◆ フランスのトランスジェンダー 〜パリのマザー=テレサと呼ばれた女性
・ トランスジェンダーによるデモに参加した
・ 女の子ふたりがトップレスになった
・ ゴムまく人々
・ エコロジスト・性労働者・医師・ブラジル移民・パリ区議のカブラルさん
・ ゲイ・パレードに参加したカブラルさんのチーム
・ 様々な人種のトランスジェンダーが働く事務所
・ カブラルさんと初めて会った日のこと
・ ブルジルで母が売春婦のために働いた
◆ カミーユ=カブラル区議にインタビュー 〜トランスジェンダーと性労働
・ カブラルさんの経歴、横浜エイズ会議、日本のトランス=マコさん
・ 初めて選挙にでたときの話、ゲイのドラノエ・パリ市長
・ トランスジェンダー・性労働者が抱える問題
・ セックスワーカーはプロとして認められるべきだ
◆ 一般企業が出展する欧州ゲイ・サロン
・ 『欧州ゲイ・サロン 二〇〇四』に行った
・ 二万八四〇〇人が参加
・ フランスには四〇〇万人近くの同性愛者がいる
・ 「ホモ嫌い」は他者に対する知識の欠如と知らないものへの恐れから生じる
・ 『欧州ゲイ・サロン 二〇〇五』に行く
・ 『欧州ゲイ・サロン 二〇〇五』での不思議な体験
・ 全身から光が放たれているかのようにまばゆく美しい服飾
◆ あれこれ雑記『フランス同性愛』
・ パリのゲイ・プライド(Marche des FiertxJ遠)にはトコトン、圧倒させられた
・ 日本のゲイ術は人気
・ 『ええじゃないか!』展(Eijanaika! Yes Future!)
フランスで日本のゲイ・アートが紹介された……
・ パリで初めてゲイ・バーにいった日
・ パリのゲイ・バーは東京とさして変わらない
・ やさしくキスをして
・ 同性愛者にもっとも人気の仏政治家は?
・ サルコジ内相側近が同性カップルの親権・養子縁組を支持
・ とっても可愛らしいトランスジェンダーの女性にあった
・ マッカーシズムで「同性愛」は国賊扱いされた
・ あるレズビアンとの対話
・ 映画『愛についてのキンゼイ・レポート』で描かれるレズビアン
・ ミッテランのカミング・アウトとフランソワ=オゾン監督
・ ボカシとモザイクとエロ
・ パリのゲイ・タウン、マレ地区
・ 映画評「ヴェラ・ドレイク」(Vera Drake)と中絶
第二部 最先端のゲイ人にインタビュー
◆ パトリック=ブローシュ(Patrick Bloche)国民議会議員&パリ市議(社会党)
〜パクス(PACS)法をつくった超ゲイ・フレンドリーな政治家〜
・ 自由・平等・博愛を重視するから同性愛者のために働く
・ ミッテラン政権、ジョスパン内閣での前進
・ パクス(PACS)はこうして誕生した
・ 同性婚、同性カップルの親権・養子縁組、
女性カップルの人工授精に私が賛成する理由
・ 「ホモ嫌い」、ベーグル市での同性婚、ヴァネスト議員の放言、
HIV感染拡大を一刀両断
・ 与党・フランス国民運動連合は同性愛者に貢献しているか?
・ 同性愛者がスケープゴートにされないか心配
◆ アレクサンドル=カレル(Alexandre CARELLE)・『同性愛と社会主義』代表。
〜社会主義は同性愛者の人権を守る〜
・ 『同性愛と社会主義』は一九八二年に設立された
・ シラク大統領は同性愛者を裏切った。
・ 社会党が同性愛者の権利向上に貢献した
・ 同性カップルの養子縁組・同性婚に賛成する理由
・ 地方では同性愛差別が根強い
・ 映画『ブロークバック・マウンテン』は感動的だった。
◆ ヤン・ヴェーリング(Yann Wehrling)フランス緑の党・全国書記(党首)
〜緑の党は超ゲイ・フレンドリーな政党〜
・ 直線的経済から循環型経済へ転換すべし
・ 郊外暴動・原発・遺伝子組み換え作物
・ 緑の党がゲイ・パレードに参加する理由
・ フランス国民運動連合と社会党を採点する
・ 緑の党が与党になったら提案するゲイ政策
◆ リチャード=サンチェス(Richard Sanchez)
フランス共産党『自由・民主・反差別委員会』責任者
〜人類解放のために同性愛者の権利が守られるべきだ〜
・ 同性愛者は許し難い差別の犠牲者だ
・ 共産党がゲイ・パレードに参加する理由
・ 共産党は同性婚・同性カップルの養子縁組に賛成する
・ HIV拡大には予防の原則が必要
・ フランス国民運動連合・社会党・緑の党を採点する
・ 映画『ぼくを葬る』はすばらしい
◆ ステファン=ダセ(StxJ艶hane DassxJ羽・『ゲイ・リブ』代表。
〜保守政治こそが同性愛者の権利を守る〜
・ ゲイ・リブはフランス国民連合と友好関係にある
・ フランス国民運動は大きな進歩を実現させた
・ 保守の立場から同性カップルの養子縁組・同性婚に賛成する
・ 社会党はゲイを被害者化している
・ 保守政治家が同性愛者から嫌われる理由
・ ゲイ・リブがゲイ・パレードをボイコットした理由
・ 幸せなゲイの話があってもいい
◆ クリストフ・ジラール(Christophe Girard)パリ市助役
〜パリ市長のブレーンは日本通の同性愛者〜
・ 自分自身に嘘をつきたくないから、カミング・アウトした
・ 赤毛のダニー、ベーグル市の同性婚、嫌がらせの手紙
・ ホモ嫌い、パリ市長のカミング・アウト、ゲイ・プライド
・ 「結婚しない権利」を持ちたい、だから同性婚に賛成する
・ 緑の党は最もゲイ・フレンドリーな政党だ
◆ ダニエル=コーン=ベンディット(Daniel Cohn-Bendit)
欧州議会議員・『欧州緑の党』代表
『論座』六月号インタビューより転載
今日の産経に、山口昌子さんのジダンに対するオマージュいっぱいの記事が出ています。http://www.sankei.co.jp/news/060622/kok019.htm
今回のW杯、強豪国が比較的順調に勝ちあがっている(波乱が少ない)ところから見ると、やはり目立つのがフランスの不振です。さすがに日本は無理だろうけど、フランスはなんとか決勝Tに勝ちあがって欲しいです。