2005-03-25
ゲイの政治家_、ピム・フォルタイン(Pim Fortuyn)の志と死
(画像をクリックすれば画面が拡大されます。写真はピム・フォルタイン氏の生前に撮られたもの)
暗殺されたゲイの著名人として、「ゲイの市長」と呼ばれたハーヴェイ・ミルクの名前は日本でも一部の間で、知られている。
ゲイの活動家は世界どこでも、しばし受難にあう。
ゲイのパリ市長・ドラノエさんは何年か前に、「ホモ嫌い」の男に刃物で刺され、重傷を負った。
東郷健さん(東郷さんと私の共著『常識を越えて』に詳しい)も右翼に攻撃され、大けがをした。
写真の人物は3年前にオランダで暗殺されたゲイの政治家・ピム・フォルタイン(Pim Fortuyn)氏の生前の姿である。彼が創立した政党・List Pim Fortuynから提供された(許諾済)。
オランダの映画監督・テオ・ヴァン・ゴッホは、フォルタイン氏の半生を、「0605」という一本の作品にまとめた。しかし、その公開を見ることなく、イスラム教徒男性の手によって、ゴッホは殺害された。
「自由と寛容」で知られたオランダは揺れている。
ゴッホの暗殺後、モスクとキリスト教会の焼き討ちの応酬がつづいた。
オランダで何が起きているのかを知る為にも、フォルタイン氏のことを記憶にとどめるためにも、映画「0605」が世界で放映されることを願う。
ちなみに、予約者が100人集まれば刊行されるかもしれない拙著『PHOTOエッセイ Gay @ Paris』の中で、フォルタイン氏のことは取り上げるつもりである。また、そのためにオランダに取材に行くつもりだ。現在、関係者に連絡をとっている。