2005-01-19
鳩のお尻?(Fesses des pigeons)
前回の話の続き、城塞においてである。
石できた城塞の中を鳩が自由に飛び回っていた。せわしなく飛んでは城壁で休む鳩に、
「ぽっぽー、ぽっぽー」
と呼びかけていたら、フランス人講師がニヤリと笑って、
「ポッポーだって?ドイツ語ではここのことを指すんだよ」
といって、自分のお尻を右手で叩いた。
とあるパリの語学学校で、二〇〇四年九月の金曜日の午後、パーティーが催された。ドイツ人学生が日本人の学生と団らんしていたので、割り込み、
「日本では鳩の鳴き声は、ぽっぽーっていうんだ」
といったら、グラスを片手にして白ワインを飲んでいたドイツ人は吹き出し、
「ポッポーだって?」
と聞き返すのだった。周りの日本人は何が可笑しいのか分からない様子だったから、
「ドイツ語では、お尻のことを”ぽっぽー”っていうらしい。それって、ほんとだったんだな」
と説明した。あきれ顔をされたことは言うまでもない。
(写真は、城塞の窓から。筆者撮影)