2008-12-20

お部屋1740/瀬戸弘幸とは 8・陰謀論に走る人たち

お知らせ1:新刊『風俗お作法』(しょういん)が一部書店で大変好調です。お近くの書店にない場合は取り寄せするか、アマゾンでご購入ください。この影響で、「風俗ゼミナール」シリーズの「女の子編」「上級お客編」がアマゾンでまた動いているようです(「お客編」と「上級女の子編」は品切れです)。在庫は少なく、これ以上、増刷はされないと思いますので、お早めに。

お知らせ2:私も企画に関わっているDVD「嗚呼、涙のハードコアお笑い劇場」(大洋図書)が先日が発売になりました。こちらも書店流通で、アマゾンでも取り扱い中です。
 
お知らせ3:品切れになっていた書店もあるかと思いますが、『エロ街道をゆく』の4刷が決定しました。私の文庫では『魔羅の肖像』に続く好成績です。売れてないものが売れてくれた方がいいんですけど、この際、なんでもいいです。

 
 
 
「集団ストーカー被害者」の中には、「テレビに出ている人が自分のことを話している」「無断で自分を小説の主人公にした」「漫画が自分を取り上げている」「歌手が私のことを歌っている」といった誇大妄想と被害妄想を合体させた妄想を展開する人がいます。

そりゃ、自分と重なる点を探せばいろんなところにあるでしょうよ。全体を見れば、重ならないところもいっぱいあるはずですが、そっちは見ない。ないしは見る能力がない。

「草の根」や瀬戸弘幸がやっているのは、車のナンバーがゾロ目や一桁だったり、語呂合わせが出来るというだけで、工作員の車だと断定するような行為と一緒です。すったらもん、見つける気になれば、誰だって見つけられます。事実、知人と東村山に行った際に、「やけしに」の本場で、ナンバーの語呂合わせ遊びをしたものです。

朝木直子がこんな人間になったのは、もともとでなく、そんな人間であった方が都合のいい人物が被害妄想的な発想を吹き込んだためだろうと想像します。

「数字に過剰な意味を見出すようになったら要注意」と以前から私は言ってますが、「草の根」やその受け売りでしかない瀬戸弘幸の言っていることは、数字ではないとしても、その発想は同じです。

矢野穂積はわかった上で言っているのだと思いますが、瀬戸弘幸やその周辺の人たちは、能力が劣っているために他殺なのだと思えているのでしょう。そのために、ベランダのウンコが手榴弾だと思える。能力が劣っているために、能力が劣っていることにも気づけない。

その果てに鳥肌実の創価学会批判芸を【度肝を抜かれるよなこと】と言っているんですから、つける薬がないです。鳥肌実よりも、今や瀬戸弘幸の方がお笑い芸人の実力は上だと思います。その自覚がないので、芸人としては使いにくいですけどね。

「意味のないところに意味を見いだしたがる傾向、点をつなげて線にすることができない傾向」は、朝木直子、瀬戸弘幸、西村修平、「集団ストーカー被害者」だけでなく、陰謀論に走る人々に共通しているようです。「朝木明代殺害説」自体、陰謀論ですから、当然と言えば当然ですが。

以下をご覧下さい。

ブログ「AztecCabal」  [マット・タイッビ「9/11陰謀論の望みゼロのバカさ加減」]

陰謀論者は「臨床的にいって狂人」という発言には必ずしも与しないですし(狂人ではない人もいるだろうという意味で)、「9.11陰謀説」を論じるほどの知識もなければ興味もないですが、この筆者が指摘している点で、大いに同意できるのは以下の部分です。

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〈9/11の真実〉は陰謀論の形態として最低である。なぜなら、犯行の確認できる自説を提示しようとしないからだ。

 説明不能のビル火災、シャンクスヴィルの地表にできた奇妙な穴、ミステリアスな搭乗リストとかについてのインターネットの話は少しのあいだ忘れよう。〈9/11の真実〉運動にとって、犯行についての仮説はどういうものなのか?

 驚いたことに、この疑問にははっきりした答えはない。「エイブル・デンジャー」やグラウンド・ゼロで爆発音を聞いたという証言者に関して、たくさんの記事が書かれたのに、何が起こったか、誰が何を命じたか、いつそしてなぜ命じたのかについて、まとまりのある具体的な説を詳述した文書は──少なくとも自分が見たかぎりでは──1つとしてなかった。たしかに説はあるにはあるが、言外の意味や、9/11の言い伝え(タワーには爆薬が仕掛けられていた、ペンタゴンは本当は巡航ミサイルで攻撃された、などなど)の諸々の断定に注意を向けて、断片をつなぎ合わせ、1つのまとまった話を組み立てなくてはならない。だが、おかしなことに、別々の説をより集めて得られるのは、ロマン・ポランスキーの『パイレーツ』以来、最高に間の抜けた話なのだ。

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「爆発音を聞いた。ビル崩壊前にカメラが揺れた。だから、ビルの倒壊は飛行機の突入によるものではなかった」という陰謀説に対して、「どうして陰謀を企てた人たちはそんな計画を立てたのか」の事情を説明する作業、それ以外の「謎」とつなぎ合わせる作業をなぜ誰もやらないのかと問うているわけです。

そりゃそうですね。ビルの倒壊が爆発物によるものだったなら、飛行機をわざわざ突っ込ませる必要がどこにあったのかってことになってしまいます。ビルに爆発物を仕掛けるより、飛行機を突っ込ませる方が難しいだろうに。

以上見てきたように、「綿密に立てたはずの万引きでっち上げ事件で市議生命が断たれる寸前だったのに、なんでわざわざ殺したのか」って話と一緒で、その陰謀を実行したグループの視点で見た時の整合性というものがまったくなく、「疑惑」同士をつなげるラインが存在しないのです。

つながらない断片を積み重ねることしかできず、それらをつなげる仮説を提出しなければならないのに誰もやらない。そこで、この作業をこの筆者がやっています。ブッシュ、ラミー、チェイニーが揃いも揃って泥酔した上にコークをキメて転んで頭を強打したような状態で計画を練ったとしか思えないわけです。私が書いていた「バカ組織」と同様です。

陰謀説を支持する人たちの反応にも注目です。だったら、この指摘を覆すために、合理的な仮説を組み立てればいいのに、それはやらずに罵倒し、レッテルを貼るのみ。どこぞの人たちと一緒です。「日本よ何処へ」のコメント欄でもよく見られますね。そのうちのいくつかは瀬戸弘幸のHNだと推定できるわけですが。だから、どいつもこいつも日本語が不自由なわけです。

私も「9.11陰謀説」については、ネットでいくつか見た程度ですので見逃しているのかしれず、合理的にこれらの断片をつなげたものがあるのなら、どなたか教えてくだせさい。

なお、「9.11陰謀説」を唱えている一人が、でぶちんさんが「常温核融合」の件で名前を出しているリチャード・コシミズなる人物。でぶちんさんも、「9.11陰謀説」を支持しているわけではないでしょうけど。

この人物は、「在日特権を許さない市民の会」の桜井誠会長を批判しているらしい。

「Doronpaの独り言」の「在日特権などありません!(某講演会より)」
とそのコメント欄を参照のこと。これを見る限り、「どっちも同じような体質なんだから、仲良くすればいいんじゃねえの」と突っ込まないではいられない。私はどっちとも仲良くできないです。

この筆者も、当時のブッシュ政権を批判する立場にあるのでしょうが、陰謀論者の存在は【現政権の批判者をあっさり片づける言い訳をブッシュ支持者に与えることだ】としています。これも以前から指摘してきた通り。「創価学会を批判するのはこんな人たち」ということになってしまって、創価学会を支持する人たちにとってはこれほど利用価値のある存在はない。創価学会を利するのは「草の根」であり、瀬戸弘幸であり、西村修平です。

そろそろ私も「瀬戸弘幸=工作員説」の全体像を組み立てる作業に取りかかりますかね。おかしなことがいくらでもありますから。

●今年になって急に創価学会を取り上げ始め、何もわかっていないのに東村山の事件に顔を突っ込んだ。
●なんのメリットもなく、むしろデメリットばかりなのに、新風を除籍された西村修平と行動をともにしている。
●米のパックをひとつだけ買うと割高になることを気にするような生活をしているのに、全国各地を飛び回る潤沢な資金がある。
●発表するのはもっとあとでよかったはずなのに、わざわざ国籍法改正反対が盛り上がるさなかにウンコを持ち出してネットの話題をかっさらった。
●創価学会と闘っているはずなのに、信濃町の本部に突入することなく、ウンコと闘い続けている。
●バカなことばかり言っている。

もうひとつのおかしな点については次回。

このエントリへの反応

  1. 今回のエントリの※欄でも鳥肌実のネタをネタと思っていない支持者と思われる方々がいらっしゃって、軽い戦慄を覚えました。きっと真面目な人々なんだろうなとは思いますが。
    せとさんには是非とも鳥肌とステキにコラボしてもらって、合同講演会でも開いて欲しいと願っています。ウケると思いますよ。

  2. 話題違い失礼します。
    下記のニュースを見て『デタおた』ってすごいなぁと改めて思いました。

    「野球のセオリー、実は“錯覚” 名古屋大大学院・加藤教授らデータ分析」
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081220-00000078-san-base

    セト一味にも、早く“錯覚”に気付いてほしいです。

  3. >TINさま

    創価学会に限らず、テレビでは宗教ネタがNGなので、お笑いライブではしばしば取り上げられていることも知らないのでしょうね。一時期は大川隆法をネタにしていた芸人も多かったはずです。

    >でぶやさま

    柔道でもこういう話があったかと思います。日本選手は一本を狙うので負けると言いたがる人が多いのですが、数字を調べたら、日本選手は一本勝ちが少なかったとかそういう話だったかと。

  4. でぶちんです。「瀬戸弘幸とは」シリーズは毎回楽しみにしています。

    と思っていたら・・・あちゃ~、不毛な水掛論に嵌るのが嫌で911テロの話題は避けていたのですが、来てしまいましたか。
    松沢さんの期待に応えられず申し訳ありませんが、私は911テロは米国政府の自作自演の可能性が非常に高いと考えているいわゆる陰謀論派です。もう少し正確に言うと以下です:

    米国政府の公式説明(アルカイダ陰謀論)には余りにも大きな疑問点が数多く存在するため、私は本テロの再度の原因究明と、疑問点に対する詳細な説明を米国政府に要求します。なぜなら、公式説明を元に「対テロ戦争」が宣言され、2001年のアフガニスタン侵攻、2003年のイラク戦争が行われ、日本国もこれらの戦争を支援しているからです。もし公式説明が間違っているなら、戦争支援の判断も変えなければなりません。
    まあ~、一大衆、じゃなかった、一庶民の私が要求しても受け付けられませんけど。

    自作自演説でシナリオを描くには情報が足りない事は分かっています。しかし、公式説明支持派も提示された疑問点に十分な回答を示せていないと思ってます。早い話、公式説明の描くシナリオに納得できません。とはいえ、お互い独自の調査能力が非常に乏しい現状では、どちらも突っ込み所満載の議論しかできません。そのため、まず公式説明を受け入れられるかどうかが議論のポイントだと考えます。ここで合意できないと、その先には水掛論しかありません

    疑問点を記したサイトは数多いのですが、以下が網羅的に良くまとまっていると思います。公式説明を信じている方々にはまずはザッと目を通していただければと思います。私の場合、個々の事実検証もさることながら、掲示された数々の写真を見て、当時ニュースを見ながら感じていた疑問が蘇ってきたのが陰謀論を調べてみたきっかけでした。
    http://doujibar.ganriki.net/00menu.html
    見ればわかる9・11研究

    私が911テロについて陰謀論を採るもう一つの理由は、戦争を仕掛けたい側が事件を捏造して開戦理由を作る例は珍しくない事です。911テロも同じ手法だったとしても驚きません。

    最近の例だとイラク戦争は米英政府の自作自演と言って良いのでは。イラクが大量破壊兵器を保持している証拠があるとか、フセイン大統領とアルカイダが協力関係にある等と国際世論を煽って米英政府は開戦に持ち込みました。しかし、イラクを占領し勝利宣言した後で大量破壊兵器はなかったと発表しています。弱い金持ち(麻薬持ちや石油持ち)を見つけて、悪の枢軸とレッテルを貼り、因縁つけて戦争を仕掛け、戦費は他国からのカンパで賄う。どこかで見たような話です。陰謀論を展開しているのは米英政府の方ではないかと思えます。
    古い例だと、満洲事変の発端となった柳条湖事件(列車爆破テロ)は関東軍の自作自演でした。
    また、戦争ではありませんが「オペレーション・グラディオ」の例はまさしく自作自演であり、911テロとの類似性がとても印象的です。「なんだ昔からやってたんじゃん」と思ってしまいました。これは1969年にイタリアで起こった「同時多発爆破テロ」であり、当初左翼アナーキストの犯行と見られていましたが、後年、実は西側軍事組織が裏にいた事が暴かれました。阿修羅で恐縮ですが、以下に「“テロル”との戦争―9.11以後の世界 西谷修(著)」の引用に近い文章がまだ掲載されています(おそらく著者のサイトに掲載されていたものが転載されたものと想像します。今は著者のサイトのリンクは切れています)。

    http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/407.html
    フラッシュバック:イタリア同時多発CIAいんちきテロ オペレーション・グラディオ

    私が不思議に思うのは、米国政府の公式説明もまた陰謀論の一つであり、重要な矛盾を幾つも提示されているのに、それに疑問を呈すると「陰謀論者」と貶される事です。私は米国政府の説明を簡単に信じられません。「イラクに大量破壊兵器がある」などと方便を使う人達だと思っているので。

    但し、これらの話がそのまま陰謀論の根拠とはならない事も分かります。
    米国政府が相手であり、決定的な新証拠が出てこない限り、議論はこれ以上は進まないでしょう。なので、私は、国際的な金融恐慌による混乱の中から思わぬ証言や証拠が出てくるのを待つしかないと思ってます。

    また、この911陰謀論の周辺には非常に興味深い科学技術関連の仮説が幾つかあり、私はそちらの方に興味があります。水素原子の振る舞いに関わる常温核融合もその一つで、真偽をはっきりするためにも研究を進めて欲しいと願ってます。

  5. >でぶちんさま

    あんまり調べる気がないのですけど、せいぜい議論する余地があるのは、米政府がテロの情報をつかみながら泳がせたって話まででしょう。

    野放図に妄想を広げるから、合理的な説明が不能になってしまうと思うんですよね。

    最新の科学技術なんてものをこんなところで使う意味がないじゃないですか。せっかくの計画がバレやすくなるし、飛行機を突入させることによるノイズも発生してしまって、実験としても意味がなくなります。

    関係する人の数を最小にして、最小のリスクで、最大のメリットを得るにはどうするのかを考えた時にはシンプルな計画になるはずで、あり得ないことを仮想するからすべてが荒唐無稽として葬られることになります。

    あんまり私が口出ししない方がいいと思って黙っていたのですが、文体の計量化も、でぶちんさんは複雑に考え過ぎです。遠回りしすぎて、結局何もわからないってことになってしまっていて、もっとシンプルに考えた方がいいですよ。

  6. 松沢さま
    でぶちんです。アドバイスありがとうございます。文体は簡素になるよう心がけます。

    >ビルの倒壊が爆発物によるものだったなら、飛行機をわざわざ突っ込ませる必要がどこにあったのかってことになってしまいます。

    911陰謀論の想定シナリオはそんなに複雑ではないので簡単に説明します。

    911テロには2つの目的があった。
    (1) 国家的な金融犯罪(又は危機)の隠蔽。これに関与した証券会社(WTC1,2)、調査していたFBI(WTC7)と海軍調査局(ペンタゴン)の3カ所を証拠もろとも同時殲滅する。(自分は悪者にならずに)
    (2) 「対テロ戦争」開始のためにテロの脅威を世界に見せつける。

    この達成のため以下の作戦を立てた。
    (A) (1)の事務所だけをピンポイントに対象とすると意図がバレる。そのため、WTC1,2,7のビル全体を崩壊させ意図を隠蔽する(ノイズ情報混入)。
    (B) ビル爆破には高度な技術・予算・準備が必要で、テロリストの犯罪とするのは無理がある。そのため、ナイフ一本と操縦技術だけで可能な航空機ハイジャック&突入を起こし、それをビル崩壊の原因と思わせる。
    (C) 航空機突入だけではビルは崩壊しない。ビルの制御解体を組み合わせる。既知の制御解体技術だけではバレるリスクと証拠残存リスクが存在するので、このリスク軽減のため非公開の軍事技術を使用する。

    以上です。

    >最新の科学技術なんてものをこんなところで使う意味がないじゃないですか。

    この点についてですが最新の技術とは主張してません。非公開の軍事技術が使われた可能性を指摘してます。
    コシミズ氏は純粋水爆仮説を唱えて怪しい雰囲気を醸してますが、例えば昔からコンセプトは公表されている中性子爆弾です。これについては陰謀論者の間でも意見が分かれますが、こういう道具を想定しないと、コンクリートの微粒子への粉砕、鉄を溶かす高熱、現場作業者のガン多発、高濃度のトリチウム検出といった現象の説明が困難です。

    911陰謀論の最大の弱点は、目的(1)の証拠が脆弱である事と爆破に使われた技術を言えない事です。
    前者については、テロ前日にWTCから金塊が運び出されたとか、ブレディ債という謎の債権の償還期限が911だったとか、噂のレベルの情報しかありません。

    とはいえ米国政府の公式説明(アルカイダ陰謀論)も相当なファンタジーなので、陰謀論者が増えつつあるのだと思います。どちらのファンタジーがよりリアリティがあるのかという変な斗い(笑)です。

  7. 文体の数量化についても、もうちょっと書いておきます。

    もともとでぶちんさんにお願いしたのは、感嘆符の数量化だったわけです。これにも意味はあると思うのですが、これだけでは不十分。前に書いたように、感嘆符は文章の質によって変化します。コメント欄の数値と、別の文章の数値を比較することが難しいわけです。

    そこで文章の質によって変化しにくい文字や記号、それ以外の要素を探す必要があります。それをでぶちんさんは探していたのだと思っていたのですが、そういった個別の数値ではなく、全体で見ようとしていて、これでは個性が出にくいし、出たところで、でぶちんさんが以前書いていたように、最終的には個別の要素を比較するしかない。だったら、その要素を最初から探した方が早いです。なんで遠回りをわざわざするのかが私にはわからないです。

    かといって、これもそう簡単ではない。ある文字を漢字にしているのか、平仮名にしているのかを見ていくのは、文字数の少ないコメントの類いでは出しにくい。その単語自体が出てこないと数値を出せないわけですから。数字の表記にも個性は出ますが、これも数字が出てこないと話にならない。

    この問題が出てきた時に、「計量文体学をどうコメントに応用するか」がテーマだと書いたのは、この意味です。

    では、短文でも探せる要素には何があるのか。私なりにメドをつけているのは「一人称」です。たいていの人が「私」ですから、ここには差がないのですが、その頻度には個性が出ます。

    これも、文書の質によって変化してしまいますが、他の要素との組み合わせによって、あらゆる文章に通じる数量化が可能ではなかろうか。例えば、「私は」のあとに読点を入れるのかどうか。

    句読点をどう入れるのかに個性は出ますが、これをどうカウントするのかが難しくて、「私は」に絞ればそれほど数えることは難しくないでしょう。

    私としても、これが有効かどうかわからないですし、他にもより適切な要素があり得るのだと思われて、それを探すことがもっとも近道なのではなかろうか。

    対して、でぶちんさんの方法だと、はっきり差が生じている要素があっても、平均化されることによって全体にまぎれてしまうと思うのですよ。

  8. すまん、この前に9.11についてのコメントをしたはずなのですが、反映されてなかったのか、間違って消したみたい。

    「見ればわかる9・11研究」は以前読んでますけど、陰謀ありきで、情報を都合良く集めているとの印象です。陰謀説に合致する写真を探し出しているだけで、陰謀説に合致しない写真や事実は無視してしまう。この姿勢からは事実は探せないです。

    歴史上、いかに陰謀があったとしても、9.11が陰謀であることの根拠にはなり得ないですよ。これではオウムが人を殺したから、創価学会も殺す、だから、朝木明代は殺されたとするのと一緒です。

    陰謀は陰謀であることがバレてはまずい以上、わざわざ計画を大きく複雑にして、リスクを増大させるはずがなく、WTCを消滅させたい人たちがなぜそうも込み入ったことをしなければならないのかまったくわからない。なぜ火薬で爆破するだけではダメだったのでしょうか。

    前日に金塊が運び出されているのが事実だとしても、それほどおかしなことではないでしょう。あれだけの巨大なビルであれば、それなりの頻度でいろんなものが持ち込まれたり、持ち出されたりしているはずです。

    また、このことは情報が漏れていたことを示唆します。これだけの巨大な陰謀であれば、そりゃ漏れるでしょう。そんな杜撰な計画が成功するなんて考えられるか? そんな杜撰な計画の決定的な証拠、証言が出て来ないのはどうして?

  9. 松沢さま
    でぶちんです。今日は休みだったのですが、疲れが出て一日中寝てました。年末まであと少しですが、仕事は一杯残っていて目が回ります。

    さて、まずは9.11陰謀論の件です。

    >「見ればわかる9・11研究」は以前読んでますけど、陰謀ありきで、情報を都合良く集めているとの印象です。

    このサイトでは公式説明(アルカイダ陰謀論)では物理的に起こりえないと思われる反証を中心に取り扱っていますので、そういう情報ばかりになるのは仕方ないと思います。私も当初は陰謀説を一笑に付していたのですが、崩落ビデオの分析やこのサイトでの「物理現象として起こり得ると思うのか?」という主張を見て、陰謀説に肩入れするようになりました。ここに提示された疑問に対して明確な回答を考えられないので、アルカイダ陰謀論を疑ってしまうのです。

    逆に、例えば、飛行機が突入して影も形もなく崩壊するビル2棟(WTC1,2)、飛行機が突入しなくても影も形もなく崩壊するビル1棟(WTC7)の様子を物理現象として変だと思わなければ、陰謀論とはいつまでも平行線だと思います。

    >歴史上、いかに陰謀があったとしても、9.11が陰謀であることの根拠にはなり得ないですよ。

    その通りです。グラディオの例をもって9.11陰謀説の証明とは思いません。グラディオの例を出したのは、都合の良い物語を捏造するために国家機関が無実な人々を殺す実例があった事を言いたかったからです。

    >なぜ火薬で爆破するだけではダメだったのでしょうか。

    ダメです。なぜなら、爆破に必要な高性能火薬、制御解体技術、準備への協力者など、テロリストには非常に困難と思える背景事情を追求されるからです。航空機突入という小道具を配する事で、ビル崩落現場の検証をおざなりにして、後片付けする事が許されました。WTC7なんて、火災が起こっただけで完全崩壊したのに、さっさと残骸は撤去されました。アルカイダ陰謀論には、「飛行機突入という前代未聞の事件が起こったのだから、その後何が起こっても不思議ではない」という無茶な論理を感じます。

    金塊の件はとても不確定な情報ですので特に反論ありません。

    >また、このことは情報が漏れていたことを示唆します。

    情報が漏れていたと言うより、事前に知っていた人達がそれを利用した可能性を疑ってます。航空会社の株の下落を見越した取引もありました。怪しいのは、そういう取引が知られているのに、真剣に捜査したとは思えない所です。

    >そんな杜撰な計画の決定的な証拠、証言が出て来ないのはどうして?

    これは陰謀論の弱点の一つです。私もそろそろ重大な新証言が出てきても良いと思うのですが、そうなってません。ただ、アルカイダ関係については捜査や裁判を通じて、意外な事実は色々と明らかになったようです。例えば田中宇さんのサイトには以下のような記事が載っています。

    http://tanakanews.com/f0818terror.htm
    アルカイダは諜報機関の作りもの

    サクラは「アルカイダで5番目に重要な人物」として報じられたが、彼はトルコの警察当局をもっと驚かせる別の話も明かした。それは、彼がこれまでにアメリカのCIAに2度拘束され、その際、エージェント(情報提供者、攪乱係、敵として働く人など)としてCIAのために働かないかと持ち掛けられて了承し、多額の活動資金ももらっていたという話だった。

    田中宇さんの話を持ち出すと、すぐに「陰謀論者(笑)」とレッテル貼りされてしまうのですが(笑)、以下に関連記事のリンクがまとまっています。「見ればわかる9・11研究」とは別の視点で9.11のいかがわしさが示されています。ご参考までに。

    http://www.tanakanews.com/911.htm
    911事件関係の記事

  10. だったら、証言や証拠が出てきてから論じればいいと思います。それがない限り、検証ができないでしょう。

    現状では、陰謀論者たちが言う「謎」を根拠に、「宇宙人の陰謀だ」と言ってもいいわけです。その程度のものでしょう。

    金塊が持ち出されたという話を持ち出したのはでぶちんさんであって、それが「不確定な情報」だとわかっているのなら、持ち出しちゃダメでしょう。また、不確定な情報であるにもかかわらず、なおも、「事前に知っていた人達がそれを利用した可能性を疑ってます」と書く以上、私としては「その前に、なんの意味もないことをまず疑わなくちゃダメなんじゃないの? 陰謀論の実態は、ことごとくがこの程度のもんじゃないの?」と言うしかない。

    火薬による爆破が困難なら、飛行機で突入すことも困難ですよ。事実、陰謀論者はそうも言ってますよね。彼らには飛行機を突入させることは不可能だったと。これ自体、矛盾でしょう。

    火薬による爆破が困難だからと、より困難である方法、少なくとも同じく困難である方法を陰謀として仕立てる必然性がどこにあるのでしょうか。

    ともあれ、私としては、新証拠とやらが出てきたら、また考えるとして、今の段階では、論じる価値がないと改めて判断しました。

  11. >でぶちんさんも、「9.11陰謀説」を支持しているわけではないでしょうけど。

    松沢さん一流の皮肉なんでしょうか?

    もしかして、本当にそう思っていたとか?
    でぶちんblogの「見ればわかる9・11研究」を読んでいたのに?

    でぶちんサンのデータ分析能力には当初感嘆しましたが、「見ればわかる9・11研究」や常温核融合関連のエントリを見てからは、生暖かく見守るようになっちゃいましたw
    頭が良いくせにオカシナのに引っかかるヒトっているんですよね。オウムの「科学省」の連中みたく。

    でぶちんサンがゼリーグループの一員なら強敵だったかも?

    でもないか?w

  12. 松沢さま
    でぶちんです。あけましておめでとうございます。

    年末はやたらと多忙で、その後、熱を出して寝ていたのですっかり遅くなってしまいました。申し訳ありません。

    松沢さんの言われる通り、この議論はこの辺で打ち切らせていただければと思います。

    金塊の話は議論を混乱させてしまって申し訳ありませんでした。私は、陰謀論における全体像の欠如が主な論点だと思っていたので、「陰謀論者も全体像を追い求めている。但し、仮説の段階に過ぎず、その全体像を検証する証拠はない」例として挙げたつもりでした。無用の混乱を与えてしまって申し訳ありません。

    今の所、陰謀論の全体像を証明する証拠は無いに等しいのですから、これ以上の議論は実りがないと思います。

    このような状況でもなぜ陰謀論に拘るかと言うと、911で起こった物理現象が納得行かないからです。例えば、飛行機突入と平行してビルの制御解体も行われていたと言ってくれた方が現象としてすっきりと納得できる、と思ってしまった訳です。陰謀論者とは、米国公式発表を陰謀論だと思うようになってしまった人と言えるでしょう。

    陰謀論を調べて行くと、政治やら歴史やら技術に関して色々新しい視点が出てくるのも面白いと感じてます。似非科学や妙な陰謀史観にははまらないように注意しているつもりなのですが・・・。

    年末から押し寄せている不況の影響はかつて無いほど大きなものになるかもしれません。なんとか無事に過ごせればと思っております。
    末筆ながら松沢さまにとって良い一年でありますようお祈り申し上げます。

  13. >私も当初は陰謀説を一笑に付していたのですが、崩落ビデオの分析やこのサイトでの
    >「物理現象として起こり得ると思うのか?」という主張を見て、陰謀説に肩入れする
    >ようになりました。ここに提示された疑問に対して明確な回答を考えられないので、
    >アルカイダ陰謀論を疑ってしまうのです。
     
    >逆に、例えば、飛行機が突入して影も形もなく崩壊するビル2棟(WTC1,2)、飛行機が
    >突入しなくても影も形もなく崩壊するビル1棟(WTC7)の様子を物理現象として変だと
    >思わなければ、陰謀論とはいつまでも平行線だと思います。
    >このような状況でもなぜ陰謀論に拘るかと言うと、911で起こった物理現象が納得
    >行かないからです。例えば、飛行機突入と平行してビルの制御解体も行われていた
    >と言ってくれた方が現象としてすっきりと納得できる、と思ってしまった訳です。

    そもそも「WTC崩壊を自然崩壊とするのは古典力学に反する」と言い出した
    スティーブン・ジョーンズ博士は物理学者(低温核融合の研究等も)であって
    建築学や材料工学に関しては素人ですよ
    >物理学者スティーブン=ジョーンズ博士の分析
    http://www.nbbk.sakura.ne.jp/911/jones_v1.html
     
    彼の主張を間に受けているのは『陰謀論者』だけで
    建築学や材料工学の専門家からは相手にされていません
     
    『陰謀論者』の「素人が見ても物理的におかしい」という主張は
    「専門家がみればおかしくないことが素人なのでおかしく感じる」
    だけではないでしょうか?
    そういう可能性を考えない「陰謀論者」は
    専門家を過小評価していて非常に傲慢だ思いますよ
      
     
    >例えば昔からコンセプトは公表されている中性子爆弾です。
    >これについては陰謀論者の間でも意見が分かれますが、
    >こういう道具を想定しないと、コンクリートの微粒子への粉砕、
    >鉄を溶かす高熱、

    陰謀論者は「鉄を溶かす高熱」と言いますが,
    そもそも「鉄が大量に融解した証拠」は確認されていません
     
    >ツインタワー全面崩壊 :その他の特徴の研究
    >熔けた金属
    http://doujibar.ganriki.net/20wtc-moltenmetal.html
    では
    NIST(米国国立標準技術研究所)の報告書のFAQを誤読して
    >この博士号を持つNISTの学者たちの発言は、
    >正気の沙汰だろうか、と首をかしげざるを得ない。」
    と主張していますが,
    報告書の原文をきちんと読めば疑問の多くは解決するのではないでしょうか?
     
    NISTはFAQの7a.7bの回答で
    「NISTが火災によって鉄鋼が融解したと報じたことはない」と明言していますし,
    FAQの11の回答で融解物質が飛行機由来のアルミ合金と結論しています
    オレンジ色は
    1)部分的に燃えている固体の有機物質が多量に混ざっているためであるため,
    2)その表面上のスラグ(鉱滓)生成のため
    と説明していて,
    その説明は発生場所,温度,色などについて
    「融解した鉄である」という説よりもはるかに説得力のあるものですよ
    http://www.mypress.jp/v2_writers/hirosan/story/?story_id=1503716
     

    それに対して,陰謀論者側の疑問は間違った根拠に基づくものだったり,
    すでに否定されたものだったり,意味不明のものだったりします
     
    >アルミニウムの中に固体の有機物が混ざって燃えていたと発言するのだが、
    >先ほどの各ビデオの中で、灼熱に光る流れの中に「家具やカーペットや間仕切りや
    >コンピューター」を発見できた人がどれくらいいるだろうか?
     
    プラスチック製品などの有機物が
    融解したアルミ合金の中でハッキリと形がわかる状態で浮かんでいたら
    そちらの方が不自然でしょう
     
    >そもそも、有機物はアルミニウムより軽く浮かんでしまい決して混ざるようなことは
    >無い。しかも必ず炎と煙を出すだろう。しかしそのようなものは見えない。
    >さらに、その有機物が完全に炭化し細かい破片になっていたとしても、密度
    >(比重)がアルミニウムより小さく浮かんで分離してしまうだろうが、ビデオの
    >流体にはそんな様子は見えない。

    アルミニウムよりも軽い有機物だからこそ,
    流体の表面に浮かんで部分的に燃えながらオレンジ色の光を発すると推測されたんですよ

    >さらにそれが非常に細かい粒になって混ざって
    >いたとしてそれがオレンジ色を発して燃えることはありえない。
    >炭素の方がアルミニウムよりも酸素と結合しにくいからだ。

    確かにアルミニウムは酸素と結びつきやすい金属ですが,
    『表面にある』有機物が燃焼しないということはありません

    さらに,「融解金属がオレンジ色に見える理由」については
    金属の専門家であるStephen D. Chastainが
    スラグ(鉱滓)生成についてより具体的に分かりやすく説明しており,
    http://www.debunking911.com/moltensteel.htm
    問題の熔解物が鉄である可能性はほとんどないと言ってよいでしょう

    要約はココにあります

    ><要約>
    >流体が鉄ではない理由:
    >流体のあった場所で鉄の構造物が破損していないので、流体の温度は安全率3.0と
    >仮定しても鉄の構造物が破損する温度(900℃)より低い
    >※安全率3.0で設計されているとは考えられないので実際はもっと低い
    >溶融金属がオレンジ色に見える理由:
    >・アルミニウムの放射率は0.12で、溶融アルミの温度変動幅では銀色にみえる
    >・酸化アルミニウムの放射率は0.44で、溶融アルミの温度変動幅ではオレンジ色にみえる
    >・板ガラスの放射率は0.937で、シリカ(二酸化珪素)は0.8
    >以上3つの物質は比重が近いので混ざり合い切り離すことは不可能である
    >これらの混合物の流れの放射率は鉄の2倍かそれ以上となり、オレンジ色にみえ、
    >冷えると暗い色に変わると予想される
    >以上から、流れていた溶融アルミニウムには、少なくとも(機体およびアルミニウムの
    >酸化による)酸化アルミニウムと(窓ガラス由来の)溶融ガラスが混ざっていたものと
    >考えられます。窓から出てすぐにオレンジ色になるという現象は、アルミニウムの酸化
    >(の進行)によるものでしょう。なお上記では省略しましたが、元記事では、
    >上記3物質に加えて、ビル火災によってできた(プラスチック由来の)炭も
    >含まれていたと考えられるとしていることを申し添えておきます
    >(溶融アルミニウムは表面張力が高いため、不純物は切り離せないという理由)。
    >もしあれが鉄だというなら、冷えた場合、黒くなるはずなので、流体の下の方では
    >もっと黒っぽく見えるはずです。
    http://www.geocities.jp/sazanami_tsushin/readers/0610/r0610_i.html

  14. >2006年「よくある質問に対する回答」から
    >ある特定の状況の下では瓦礫の中にあった鋼鉄がビル崩壊の後に融解したことが
    >考えうる。瓦礫の中にあった熔解した鋼鉄はすべて、ビルが立っていた間の火災や
    >爆発に短時間にさらされたというよりも、瓦礫の山の中に含まれる可燃物に長時間
    >さらされていた結果としての高熱によるものである可能性が高い。

    >「瓦礫の山に含まれる可燃物」とは有機物以外には考えられない。そして新しい空気が
    >ほとんど届かず酸素供給が限られる地下で、もし熱が発生するとしても数百度が精一杯
    >だろう。これではどす黒い赤い色しか発することができない。ちなみに、鋼鉄が熔ける
    >温度は1500℃前後である。
    >熱力学の法則によれば、熱エネルギーは温度が高いところから低いところに一方的に
    >流れるのみで、その逆はたとえ何百年の時間をかけようとも決して起こりえない。

    >NISTの学者がもう恥も外聞もかなぐり捨ててこのような物凄い発言をするという
    >ことは、これも先ほどの第2ビル崩壊直前の輝く流体と同様に、よほど「熔けた鉄」を
    >認めてはならない特別な理由でもあると見える。そしてそれはどうやら、このサイトで
    >確認できるツインタワー崩壊の様々な物理的事実とよっぽど深い関係を持つものの
    >ようだ。
    >それにしても爆笑ものだ。9・11事件当初には物理化学の法則を無視して「ジェット
    >燃料の火で鋼鉄材が熔けた」というデマが世界的に流された。そして次には物理法則を
    >無視してでも「熔けた鉄」が持つ意味を否定しようということなのだ。この事件が
    >こういった嘘とデマで彩られていることも、また明々白々たる事実である。
    http://doujibar.ganriki.net/20wtc-moltenmetal.html

    これも文脈を無視した誤解釈です
    何度もいうように,そもそも『融解した鉄の痕跡』など見つかってはいないのですよ
    FAQの7a.7b.の回答にもありましたし,
    引用されたFAQの13の最初でも繰り返し明言されています
    さらに,崩壊の原因は「鋼材の熔解」などではないので
    『融解した鉄』について考慮する必要はないと明確に回答していますね

    >13. Why did the NIST investigation not consider reports of molten steel
    > in the wreckage from the WTC towers?
    >
    >NIST investigators and experts from the American Society of Civil Engineers
    >(ASCE) and the Structural Engineers Association of New York (SEONY)ムwho
    >inspected the WTC steel at the WTC site and the salvage yardsムfound no evidence
    > that would support the melting of steel in a jet-fuel ignited fire in the
    > towers prior to collapse. The condition of the steel in the wreckage of the
    > WTC towers (i.e., whether it was in a molten state or not) was irrelevant to
    > the investigation of the collapse since it does not provide any conclusive
    > information on the condition of the steel when the WTC towers were standing.
    >
    >NIST considered the damage to the steel structure and its fireproofing caused
    > by the aircraft impact and the subsequent fires when the buildings were still
    > standing since that damage was responsible for initiating the collapse of the
    > WTC towers.ハ
    http://wtc.nist.gov/pubs/factsheets/faqs_8_2006.htm

    『ツインタワー全面崩壊 :その他の特徴の研究 熔けた金属』で引用されていた文は
    この続きに当たります
     
    つまり,(『融解した鉄の痕跡』など見つかってはいないけれども)
    『ある特定の条件下』(Under certain circumstances)では,
    ビル崩壊後に鉄鋼が融解することも『想像できる』(conceivable)
    という可能性を述べているにすぎません
    積極的に『ビル崩壊後に鉄が融解した』と主張しているわけではないことは
    文脈から明らかですね

    これは
    「仮に『融解した鉄』が見つかったとしても,
     それは『ビル崩壊後』の特別な条件によるものであって
     崩壊の原因とは関係ない」
    と回答に念を押しているんですよ
     
     
    崩壊の原因についても,上記FAQの2で説明されているように,
    1)飛行機の衝突によって
     支持支柱の切断と破損と,鉄の床トラスや支柱を覆う耐火被覆の剥離が起き,
     フロアの広い範囲にジェット燃料が拡散した
    2)大量のジェット燃料が引火した多数のフロア火災(1,000℃程度に達した)
      によって,耐火被覆が剥がれた床と支柱を著しく弱めた
    3)外壁支柱が内側におじぎするように曲がってWTC1の南面およびWTC2の東面が
      破損し、各タワーは崩壊を開始した
    と結論しており,写真やビデオの証拠と矛盾はありません

    また,陰謀論者が爆破の証拠だとしている「煙の噴出」も
    FAQの4の回答でビルの崩落による空気の圧縮後の窓からの排出として
    合理的に説明されています

  15. そもそもWTCビルの鋼材は融解するよりもはるか前に壊れるので,
    「崩落の前に鋼材が融ける様を見ることはできないだろう」
    という専門家の見解もあり,
    ビルの崩壊前に大規模な鉄の融解が起こった可能性はまずないと思いますね
     
    >鋼構造物の耐火技術と耐火設計
    >筑波大学 鈴木弘之

    >2001年にニューヨークのWTCビル群が崩落したときにも、鋼材が溶けて建物が壊れた
    >という記事や論評があった。溶けるといえばセンセーショナルに聞こえはするが、
    >加熱を受ける構造物は溶ける遥か前に壊れる。崩落の前に構造が溶ける様を我々は
    >決して見ることはできないであろう。加熱によって局部に強度低下を来たした構造
    >物はそれが抱える鉛直力を支持し切れるか、これは構造物の耐火設計において最も
    >重要な検討項目の一つである。上記の落橋やビル崩壊は加熱外乱が架構の荷重支持
    >能力を超えたために起きた出来事である。
    http://www.kz.tsukuba.ac.jp/~suzuki/concrete2.html
     
     
    こちらのサイトでも紹介されているように,
    鋼は融点よりはるかに低い温度で強度に大きな低下が生じ,
    350℃で2/3,500℃で約1/2,800℃で約1/10になってしまいます
     
    >鉄が溶けるということ、または、熱と鉄
    >「曲がる」と「溶ける」の境界線
    >『強さの秘密 —なぜあなたは床を突き抜けて落ちないか』
    >”確かに、鉄は1500度Cまでは溶けないとは言え、融解という言葉が意味するのは、
    >金属が自分の重みで流れる状態であり、普通その状態の応力は無視できるほど小さい。
    >しかし、たとえわずかでも力学的な応力を外から加えれば、融点よりはるかに低い
    >温度で流動が起こり、ついには破断することになる。比較的短時間(たとえば強度
    >試験機の動作にちょうどよいくらいの時間)の負荷に対しても、強度は(温度を上げると)
    >急激に落ちる。”(p226)

    “鉄の融点は1535度Cだが、鋼材の多くは300度Cくらいを超えると使用できない。”
    >(p227 図9.7 の説明文。図は引っ張り強度と温度の関係の概略をしめすグラフ。
    >WTCタワーのトラスの下弦には引っ張る方向で力がかかっていた。)

    >以上は、J.E.ゴードン著 土井恒成訳『強さの秘密 —なぜあなたは床を突き抜けて落ちないか』
    >(丸善、1999年9月)。J.E.ゴードン氏は材料工学の研究者。
    http://www.nbbk.sakura.ne.jp/911/hotsteel.html#exp
     
    また,温度上昇によって鋼材のヤング率(縦弾性係数)も低下して,
    座屈しやすくなるので
    (例えば,400℃では降伏応力σ≒24×(700-400)/700 kgf/mm2)
    剛性および降伏応力は約700℃でほぼゼロになると見積もられています

    >ヤング率(Young’s modulus、縦弾性係数)は、弾性範囲で単位ひずみあたり、
    >どれだけ応力が必要かの値を決める定数である。単位は応力と同じPa、tf/m2 など。

    >金属のヤング率は数10 – 数100GPaである。この値は100%のひずみを生じる応力の値で
    >あるが、実際の材料は1%も伸びないものが多いので、ヤング率は引張強さの数百倍の
    >大きさである。

    >弾性的性質は温度によって変化するので解析時には注意が必要である。変化の近似式

    >E=E0−BTexp(−Tc/T)

    >ここではE0 0[K]でのヤング率、B, Tc 材料によって異なる定数である。
    >一例として、1000℃における鋼のヤング率は2/3ぐらいに減少する。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%8E%87

    >座屈(ざくつ、Buckling)は、細長い棒状の部材(柱)や薄い板状の部材が強い
    >押しつける力(圧縮力)を受けると、折れ曲がって破壊に至る現象である。
    >構造に座屈現象を引き起こす荷重をその構造の座屈荷重という。座屈荷重は
    >その構造の剛性および形状に依存し、材料の強度以下で起こることもある。
    >圧縮荷重を受ける柱の場合、材料、断面形状、荷重の条件が同じであっても、
    >座屈荷重は柱の長さに依存するため、短い柱では座屈を起こさず、長い柱
    >のみに発生する(右図)。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%A7%E5%B1%88
     
     
    >建物の火災崩落挙動について
    >On Fire-induced Collapse Behavior of Buildings.
    >○非 小室 友暢(筑波大院) 正 磯部 大吾郎(筑波大)

    >2.部材の耐力低下曲線
    >構造物の鋼材温度が上昇すると耐力は著しく低下し、本来の機能が損なわれる。
    >温度上昇の時刻歴には,JISA1304 に示される耐火曲線[3](図 1)を線形近似したものを
    >用いる.また,部材の耐力低下曲線には Menzel の曲線[1] (図 2)を用いた.図中で
    >はE,σy それぞれヤング率および降伏応力の低下曲線値,E’,σy
    >それらの近似値である.剛性および降伏応力は約700℃でほぼゼロとなる
    http://www.kz.tsukuba.ac.jp/~isobe/149.pdf

    >Ⅲ 防火研究グループ
    >Ⅲ−1 SS400H 部材の室温から 800℃までの弾・塑性・クリープ崩壊耐力測定
    >Experimental Study on the Collapse-load of H-shape Beams and Columns under Elevated Temperature from 25 to 800 degrees Celsius
    >(研究期間 平成 16〜18 年度)
    >防火研究グループ  茂木 武
    http://www.kenken.go.jp/japanese/research/mtr/list/annual/h18/koufukin/3-1.pdf

    また,
    A. S. Usmani,et.al.(2003)(“How did the WTC towers collapse: a new theory”. Fire Safety Journal:38(6):501-533.)
    http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6V37-4956RC6-2&_user=10&_coverDate=10%2F31%2F2003&_rdoc=3&_fmt=high&_orig=browse&_srch=doc-info(%23toc%235723%232003%23999619993%23442426%23FLA%23display%23Volume)&_cdi=5723&_sort=d&_docanchor=&_ct=7&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=6a19517eb2a3f00163d1066687496d16
    では,柱の温度が400℃を下回っていても,
    外柱の座屈によって部分架構の崩壊が引き起こされることが示されています

    FEMA(FEDERAL EMERGENCY MANAGEMENT AGENCY)の報告書でも
    同様の仮説が提示されています
    “FEDERAL EMERGENCY MANAGEMENT AGENCY / World Trade Center Building Performance Study ”
    “2 WTC1 and WTC2″
    http://www.fema.gov/pdf/library/fema403_ch2.pdf
    の翻訳文は以下にありますね
    >世界貿易センターのビルディングの性能の研究
    >/ WTC1 と WTC2
    http://www.nbbk.sakura.ne.jp/911/fema02_jp.html#2214
     
     
    さらに「床梁トラスの耐火被覆」に問題があったのではないか
    という鐵骨構造の専門家の指摘もありました
     
    >「世界貿易センター建築性能研究」を読んでの鐵骨構造家としての所感
    >2,002−6−20 訂正
    >松下 冨士雄

    >4.耐火被覆の検討
    >床梁トラスの耐火被覆は、同報告書によれば建設当初は 19mm 厚の
    >吹付け工法であったが、1990年の半はに 38mm までの追加吹付けが
    >行われ、空室を狙っての施工のために全面改修までには至っていない。
    >衝突個所である WTC1 の 94〜98 階 全て追加吹付けは完了していたが、
    >WTC2 の 78〜84 階は未補修であった。
    >この吹付け耐火被覆には2つの疑問がある。
    >一つはこのトラス梁に対して全面的に所定厚さの吹付けが行われたのであろうか
    >ということで、もう一つはこの工法は衝撃や振動に弱く剥離し易いのではないか
    >と言う事である。
    >最初の疑問は、腹材の28mm の丸鋼に19mm〜38mm の厚さの皮膜をどのようにして
    >一本一本に所定の厚さを吹付けるのか非常に問題のある施工法である。
    >TCL 社のビデオによると、完成後のトラスの丸鋼の被覆は団子状であり、殆ど被覆が
    >ない処も部分的には見受けられた。この腹材が所定厚に被覆されていなっかたとすれば
    >床トラス梁の耐火性能には大きな疑問が生じる。
    >二つ目の疑問は、報告書でもこの吹付耐火被覆は振動や衝撃に弱かったと認めており、
    >今後の振動、衝撃に強い耐火被覆の開発を勧告している。
    http://www15.ocn.ne.jp/~hemy/usawtcrepo.pdf

    >「建築防災」(月刊) No.316 2004/5月号
    >◆特集「ニューヨークWTCテロ災害(その1)」

    >◇航空機衝突時の挙動解析/小鹿紀英(鹿島建設(株)小堀研究室)(7ページ)
    > ニューヨークワールドトレードセンターの一定時間経過後の全体崩壊 、
    >予想だにしなかった現象ではあったが、現在では火災による部材の強度低下がその
    >直接の原因であったことは、ほぼ統一的な見解となっている。一方において、航空
    >機衝突時には建物は崩壊せず、一定の避難時間を確保できたということもまた注目
    >すべき事実であり、この航空機衝突直後になぜWTCが全体崩壊に至らなかったのかを
    >解明することは、冗長性を考慮した設計を考える上で重要なことであると考えられる。
    >そこでここでは、航空機衝突直後の建物の損傷状況と応力状態を解析的に明らかに
    >することにより、衝突時になぜ全体崩壊に至らなかったかを解明することを目的と
    >する。

    >◇耐火性能からみたWTC/西垣太郎(大成建設(株)技術センター建築技術研究所)
    >(12ページ)
    >WTCタワー ボーイング767のタワーへの激突→構造体の損傷→ファイヤーボールの生成
    >→火災の発生→進行性崩壊というプロセスで全体崩壊した。写真1はWTC2のファイヤー
    >ボールとWTC1の火災である。WTC1、WTC2は航空機衝突によりただちに崩壊したわけでなく
    >それぞれ1時間43分後、56分後に崩壊しており複回階同時火災が崩壊の大きな要因に
    >なっている。この報告では、既往の文献を参照しつつ火災と耐火性能の観点から崩壊
    >過程を考察する。
    http://www.kenchiku-bosai.or.jp/about/kankoubutsu/backnumber/0405.htm
     
     
    以上のように,建築学や材料工学の専門家の見解は
    「火災による部材の強度低下が崩壊の直接の原因」で基本的に一致しており,
    「物理的にありえないこと」は起こっていないことが分かりますね
     
    私は「正しい権威主義者」なので「専門家集団の統一見解」はかなり重要視します
    もちろん「専門家集団の統一見解」が間違えている可能性もありますが,
    決定的な強い根拠を示さない限り覆ることはないと思います
     
    少なくとも「陰謀論者」の「物理的にあり得ない」という「根拠」の中には,
    専門家集団の統一見解を疑わしいと思わせるほど決定的なものは見当たりませんね

  16. もう5日になってしまいましたが、みなさん、あけましておめでとうございます。

    まだこっち方面に復帰できる状態ではないので、詳しくはまたそのうち。

  17. [...] 1740/瀬戸弘幸とは 8・陰謀論に走る人たち [...]