▲ゴト技top| 第8章 1| 2| 3| 4| 5| 6| 7| 8| 9| 10| 11| 12| 13| 14| 15| |
[第8章●地理情報コミュニケーション] 5… 地形図もいいぞ |
[2003.08.27登録] |
石田豊 |
いままで紹介してきた地図サイトでの地図は、いわゆる市街地図・道路地図の範疇のものであって、自然地形については十全に表現されているとは言い難い。 自然地形を見るためには、やはり地勢図、地形図が必要だ。 我が国における地図の胴元は、なんといっても国土地理院である。国土地理院の発行している(紙の)地図は各種あるが、20万分の1地勢図(全国を130面でカバー 一枚320円)、5万分の1地形図(同じく1,301面、270、290円)、2万5千分の1地形図(同じく4,339面、290円)が有名だ。登山やハイキングを趣味とされている方は、いちどは使われたこともあるだろう。 シゴトや生活の場においても、市街地図・道路地図では役にたたないことがある。特に都市部を離れると、道路地図ではのっぺりとした灰色で表示されてしまっている区域もあり、そういうところでは、どうしても地形図のお世話にならざるをえない。 地形図は安いものなので、よく使うような地図はためらわず買えばよいが、全国となれば、おいそれと買いそろえることは不可能だ。だって2万5千分の1地形図で全国をカバーしようとすると117万円もかかる。 それに地形図はどこの本屋でも売っているものではない。地図専門店や都心の大型書店にいかないと入手できない。 本を読んでいたり、調べモノの過程で、そのあたりの地形図がちょっと見たいというとき、いままでは、単純にあきらめるしかなかった。 それが数年前からは、国土地理院の2万5千分の1地形図のWebでの試験公開があるので、だれでもいつでも無料で全国の2.5万図を閲覧することが可能になった。 地理絡みの情報に接した時に、どんなところなのか、が容易に確認できるということは非常に大きい。一般的な生活やシゴトの中で必要とされる地図は、ほとんどがMapionやMapFanで要求を満足してしまえるとは思うのだが、イザという時・特殊な場合に効果を発揮すると思う。覚えておかれるといいだろう。 地形図の試験公開は「地形図閲覧サービス(試験公開)」から入り、地名・公共施設名(たとえば小学校名とか、かなり高速)、経度緯度、もしくは索引図から見たい地形図を指定する。 この試験公開の地形図は白黒の地図であり、お世辞にも見やすいものとは言い難い。ちゃんと使うには、やはり地形図を買ってくる方がいい。 山歩きをしたり、生物の野外観察を趣味とする人は、地形図のお世話にならざるをえないのだが、そうしたニーズがあるなら、国土地理院が発行している数値地図25000(地図画像)は覚えておいてよい商品だ。 これはおおむね20万分の1地勢図の範囲の2万5千分の1地形図のラスタデータをCD-ROMにしたもので、添付あるいは別途ダウンロードできるフリーの地図ビューアソフトを使って画像として閲覧できる。 1枚のCD-ROMには64面の地形図が収録され7,500円である。ということは1枚あたりにして117円ということになり、紙の地形図の半額以下の値段になる。 これのいいのは、地形図の部分を切り出してプリントアウトできることにある。プリントアウトの際にはたとえば2倍のサイズにして出力することもできる。つまり12,500分の1相当の地図としても利用できる(詳しくなるわけではないが、見やすくはなる)。2枚の地形図にまたがる部分も1枚のプリントアウトにまとめることができるというのも、実際に携行する上ではメリットになる。 山歩きの際、あらかじめ、コースを書き入れて、それをプリントアウトすることができるところがうれしいし、プリントアウトだから、地図面に現場でどんどこメモを書き込んでも惜しくないというのもいい。同じものを出発前に家族に渡しておけば、緊急事態の際に効果を発揮するに違いない。 地図はレイヤーに別れており、レイヤーごとに表示/非表示を切り替えられ、色も変えられる。たとえば等高線(褐色)をピンクにする、などということができる。色を変えると、特に等高線の混んだ場所、つまり山岳地帯などで、地図はうんと見やすくなる。 誰にも必要なものだとは言い難いが、地形図を使うというニーズのある人にとっては、紙の地形図より便利な場合が少なくないのである。 |
この記事は
|
お読みになっての印象を5段階評価のボタンを選び「投票」ボタンをクリックしてください。 |
投票の集計 |
投票[ 13 ]人、平均面白度[ 4.9 ] ※「投票」は24時間以内に反映されます※ |
植物学者さんより [2005-05-10] |
3色です 今は国土地理院Webの2万5千分の1地図は紙版と同様に3色になっています。MacOSX10.3.9環境ですが、プレビューで開き、一部をコピーし、AppleWorksに貼り付けた後、50%縮小し、プリントアウトして使っています。プレビューそのままではうまく印刷できません。 |
ご意見をお聞かせください |
|
←デジタル/シゴト/技術topへもどる | page top ↑ |
▲ゴト技top| 第8章 1| 2| 3| 4| 5| 6| 7| 8| 9| 10| 11| 12| 13| 14| 15| |
|ポット出版
|ず・ぼん全文記事|石田豊が使い倒すARENAメール術・補遺|ちんまん単語DB| |
|
|