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[第3章●インターネットはこう使う] 10… 通貨コンバーター |
[2005.02.11登録] |
石田豊 |
その筋では有名すぎるほど有名なミステリーに「九マイルは遠すぎる」(ハリイ・ケメルマン)というのがある。古い本だけど、ぼくはとても好き。何てったって、翻訳が永井淳+深町眞理子ってんだからゴージャスである。 でもなあ「9マイルじゃ遠すぎる」なんて呟かれても、ぼくにはどうもピンと来ない。生まれてこのかたずっとメートル法で生きてきたんだからね。往年ヒットしたフォークソング「500マイル」もそう。まったくもって見当がつかない。 そこで単位のコンバートってことになる。1マイルは1.609kmだから、9マイルは(電卓でこちょこちょ)14.481km。ここまでやってはじめて、なるほど、歩くには遠すぎるかもね、ということがわかってくる。 こういった単位間の換算のためのソフトはたくさんあるし、ネットの上で動作する装置も数多くある。それらはもちろん便利なのであるが、度量衡の単位換算というのは、何もそんな装置を使わなくても、国語辞典かなんかで「1マイルは1.609km」ってキホンを調べれば、電卓いっちょで即座に計算が可能である。 しかし、固定的な(つまり国語辞典のような)情報だけでは、換算できない単位がある。それが通貨だ。500クルセードってナンボや。これは固定的な情報からはわからない。なんとなれば、通貨のレートは日々変動しているからである。 海外の通販サイトからものを買おうとしたときはもちろん、小説などを読んでいても、これってエンでいえばどれくらいのものかが気になる。この「知りたいニーズ」を満足させるには、やはりどうしてもインターネットということになる。 通貨間の換算ができるサイトは意外なほど少ない。それでも数カ所はあるのだが、その中でもっとも使いやすいのがOANDA, The Currency Siteだ。 ここでは世界164通貨を相互に換算することができる。たとえば3000ニュートラムは6,953.57円ねということがたちどころにわかるのだ。ちなみにニュートラムってのはブータンの通貨である(といっても、ついさっきまで知らなかったのだが)。 トップページのメニューの中からFXConverterというリンクをクリックする。すると図のようなページが表示される。このふたつのリストから換算したい通貨をえらぶ。さきほどのニュートラム→円の例でいうなら、左のリストから「Bhutan Ngultrum , BTN」を、右のリストから「Japanese Yen , JPY」を選ぶ。Convert amountの欄に換算したい数字、この場合は「3000」、を入れ、リストの下の欄でレートを指定する。図の例では「Typical credit card rate: +2%」を選んでいる。で、やおら「Convert Now」ボタンをクリック。これで換算完了だ。 換算完了後の図を注意深く見た人は、あれ、さっきは6,953.57円って言ってたのに、こっちの画面では7,092.644円ってなってるやないかと気がつかれたかもしれない。実はここのところがOandaのエラいところなのである。 6,953.57円ってのはInterbank Rate、つまり銀行間のレートである。新聞の為替欄とかに載っているのも、このレート。周知のように、われわれシモジモのものは、銀行間レートで通貨を両替してもらえるわけではない。クレジットカード決済であろうと、両替所で両替するのであろうと、そこの手数料が加算される。クレジットカードでモノを買う場合は、銀行間レートに2%上乗せした金額になる。だから、単純に新聞の為替欄を見て電卓をたたいても、請求される金額とは若干変わってくるのだ。 Oandaでは、それを含み込んだ換算ができる。両替所(もいろいろあるが)で両替するニーズのためには「Typical cash rate: +4%」というレートが用意されている。つまり、より現実に即した換算ができるようになっているわけだ。 もちろん、クレジットカードの場合は、決済されるのが買物から何日かたってからであるので、買物の 瞬間にいくら厳密に計算してもせんないことだ。今後1週間で大暴騰するかもしれないからね。ま、それはそれとして。 Oandaには、もうひとつの役立ちツールがある。FXCheatSheetというのがそれだ。これは旅行に行く際などに便利かと思われる。換算したい通貨を選んでレートを指定するまではコンバータと同じだが、金額は入れる必要がない。図でご覧になって明らかなように、通貨換算の一覧表が表示される。ごていねいなことに、ハサミマークも入っている。そこで切り取ってサイフの中にいれておけば、慣れない通貨でカンが狂うこともないでしょ、というわけだ。 なかなか使えるサイトなのだ。 |
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