2005-05-17

はじめてのおつかいとお誕生日会

bb2a.jpg●本日のお仕事

○ブログの更新
○校正(つけあわせ)
○QJrを頼んでくださったお客様(直販個人)への発送
○おつかい(お誕生日ケーキ)
○海外からQJrに寄稿していただいた方へQJrを発送
○ポット内にお客様様(直販個人用)の書籍がどれだけ残っているか記録
○記録をもとに人気度や在庫、発送料金などを考慮し、ポットが委託している倉庫にFAXで発注
○食器洗い、ゴミ捨てなどの雑用

ポットに来て面白いな、と思ったことがある。それは、ポットが他の出版社と密接に関係し合っている、ということだ。僕は、各出版社がその出版社の本すべてにかわっているのだ、と思っていた。例えばA出版社(以下A)の本は、Aの編集者が編集し、Aのデザイナーがデザインし、Aの営業の方が営業するのだ、という風に。しかし、それは変わりつつあるのだという。最近では、企画から編集まで他の出版社に任せてしまう出版社も増え始めているそうだ。ポットには、印刷をのぞいて全ての行程を自社で行う出版部門と他社から委託をうけて編集やデザインだけを行う編集・プロダクション部門がある。ポットの社内で仕事をしていると電話口で他の出版社名を聞くこともよくあるし、社内には「ポットが関わったけれどポットからは出ていない本」というのが結構おいてある。今、ある本の校正をしているのだけれど、もしその仕事が終わって書店で自分の校正した本を見つけたら嬉しいだろうな、と思う。僕がもしここで社員として働いていたとしたら、きっとそれが一番嬉しい瞬間だと思う。自分の関わったひとつの「作品」がこの世界の誰かに届いている、という実感。みんなは何をモチベーションに毎日書籍と接しているのだろう。今度、ぜひみんなに聞いてみよう、と思った。

さて、この校正というのはかなり地道で根気のいる作業である。一字一字指で確認しながら膨大な量のページをめくっていく。校正にも沢山の種類があり、語彙の誤りを直すものから、実際にその出来事の真偽をチェックするfact checkまで色々なのだそうだ。僕は「つけあわせ」と呼ばれるひとつひとつの文字が百パーセント同じかどうかチェックする校正の仕事をいただいた。最近では原稿がテキストデータとして持ち込まれることが多いため、この手の校正はあまりないのだそうだ。今回、他の出版社で出され絶版になってしまった本をポットから出すことになった。しかし、テキストデータがないため、ポットが以前の本から一字一字コンピューターに入力し直さなければならなかった。そこで、本の内容を担当者が入力していくわけだが、やはりどうしてもそこで写し間違いがおこってしまう。その間違いを一字一句正していくのが、この「つけあわせ」という校正なのである。以前、ある出版社の編集の方が「編集というのは華やかなイメージとは裏腹に地味で地道な作業の連続ですよ」と言っていたのを思い出した。

今日は社員のひとりである佐藤さんが誕生日だったので、原宿のDECAFEさんにケーキを買いに行ってきた。会社のおつかいなどはじめてなので、子供のようにはしゃいでわくわくしてしまった。バースデーケーキはとてつもなく大きく、手に抱えると顔はおろか上半身全部がすっぽり隠れてしまう。かわいい会議室に椅子を並べ、14人という大所帯で佐藤さんのバースデーを祝った。大きくて美しい宝石のようないちごが並んだケーキはとても美味しくて、素敵なブレイクだった。改めまして、佐藤さん、お誕生日おめでとうございます!!