2005-11-18

読者の方から

ほうれん草マフィンさまから、長いコメントをいただきました。ありがとうございます。お返事をさせていただきたいと思います。

>お母様として、またまた大変な心配をされたのですね。でも、最も適切なことを敏速になさったと思いますし、息子さんとの絆をしっかりと感じます。

*ありがとうございます。今回は、担任の先生にしっかりとメールで息子の母親として、日本人として、心から謝罪をしましたし、ギムナジウムの先生が、思春期の子供たちと毎日過ごすことの大変さをしみじみ感じたのでした。私がもしも学校の先生の立場だったら、一体どうだったのだろう、と考えると、やはりピリピリしてしまうのかもしれない、と思いました。13−4歳の少年というのは、大人の入り口に立っている子供。とても不安定です。旧東ドイツには、多くのネオナチが住んでいるとも聞いています。私が暮らす地区では、そのような人は見かけませんけれども、7年くらい前に、日本人女性が夜中にベルリンの街中を歩いていて(帰宅途中で、ちょっと人気のない所だったようですが)、ネオナチらしき人物に突然後ろから殴られ、頭を両手で守ったものの、そのために両手が複雑骨折してしまった、という話を聞いたことがあります。アグレッシブなネオナチもたくさんいるわけです。先生は、そういう事実も考えて、厳しく罰するのでしょう。

>息子さんは、心のきれいな方だと感じながらブログをいつも読ませていただいていますが、誰しも、すっと魔がさしてしまうということはあるものですね。でも、お許しが出て、本当に良かった!

*ありがとうございます! 息子は、決して優等生ではなく、ごく普通のわんぱくな少年なのですが、友達に影響されやすいところがあります。ですので、その点もじっくり息子と話し合いをしました。今回は、あらゆる意味で学びが多かったようです。まぁ、お調子者なんですよ(笑)。これで少しは考えるようになるでしょう。そう願っています。

>オリバー君は、退学が決定とありましたが、そういうことが心の傷になってしまったら、そのあと、彼の人生はどうなっていくのかしら、とつい考えてしまいます。テイーンにもなると、自分の行動に段々と社会的にも責任をもっていくことが学ぶことがもちろん必要なわけではありますけれど・・・。でも、学校側が、今回の様なジェスチャーに対して相当な反応をしたということを、興味深く思いました。

*そうですね、私も気になりました。普段からオリバーは、息子の話によれば、別に他意はなく奇妙な言葉を発して、それが面白いと勘違いしているようです。そういう子供を、ただ退学させしまうことが、果たして根本的な解決につながるのかどうか、私にはわかりません。もしかしたら、学校側に逆恨みをして、本当にネオナチになってしまうかもしれないのではないかな、と心配になります。でも、学校の先生に、なんとかしてください、というのもちょっと筋違いなのかな、とも思います。やはり親がしっかり子供と対峙して、話し合いをする必要があると感じます。なかなか子供は親とは向かい合ってくれません。だからといって、親の方がそれを諦めてしまうと、先がありません。私も毎日が葛藤の連続でして、反省したり、悔やんだり、息子に対して怒りを爆発させたり・・・実際本当に大変です。でも、親ですから、子供に対峙するのは当たり前です。こうして子供と2人で暮らしていますと、日々一緒に暮らすこと、顔をあわせること、短くても話し合う時間を持つことの大切さをしみじみ感じます。

>私もドイツ在住ですが、独日のカップルの知人でも、びっくりするような反ユダヤ発言をされる方がいて、最近、ひょっとして多くの人がそうなのかしら、と思ってしまいそうになることが増えて、パラノイアになりかけていた矢先でした。

*そうだったのですか。それは本当に精神的にお辛かったでしょう。心のストレスになりませんように、お祈りさせていただきます。私のまわりで、反ユダヤ発言をする人はいませんけれども、やはりギムナジウムですね。無知の状態で軽々しく愚かな言葉を吐く子供たちはいるようです。彼らは、わかっていて言っているのではないので、となると、そういう言葉を一体どこで覚えてくるのか?ということですね。普通に考えれば、家庭で大人たちがなにげない会話の中で発する言葉が、自然に子供の頭に刷り込まれるというケースが多いのでは、と想像するのです。つまり今回の場合では、オリバーの親が、普段からそういう発言をしている可能性はあると思います。あるいは、おかしなテレビ番組とか、読み物など・・・。でも、マーロンはヒトラーのジェスチャーをしたけれども、反ユダヤ発言はしなかったので、この子の場合は、愚かな子供のおちゃらけだと思うのです。そういう意味からも、オリバーの親がどういうポリシーを持って子供に接しているのか、その点はとても大事なことだと思います。先生方は、どうしても子供を通して親である大人の思想を感知するわけですから、先生方が子供の発言に敏感になるのはもっともなことだとも感じました。

>来年のワールドカップのチケットをインターネットで主人が申請したところ、運良く主人と息子はいけることになったのですが、それを妬んでか、お友達のボーイフレンド(ドイツ人)が、「ユダヤの名前のせいだよな。」と言い、また、ガールフレンド(日本人)のお友達も、それを聞いても普通にしておられたので私はとても驚きました。(主人は生粋のユダヤ人ですが、名前はユダヤとは関係が無い名前です。あったとしても、このコメントには驚いたと思いますが。)

*え〜〜!! そんなことを言う人がいるんですか!! 失礼ですね! それはびっくりです!! 我が家もインターネットでワールドカップのチケットを申し込みましたが、抽選に外れました(笑)。でも、名前のせいだなんて、そんなことありえないですよ。申し込むだけでも相当大変なのに、いちいち名前のチェックをしている訳がない! それにしても、そういうことでわかるのですけれども、ヨーロッパにいると、いかにワールドカップが熱狂的な(ほとんど異常に近いほどの)人気があるのか、肌で感じますよね。ちょっとエキセントリックになりすぎではないか、と思うことが多々あります。でも、チケットのことでそこまでひどいことを言うなんて、本当に失礼ですよ!!

>また、ことある度に、「ユダヤ人って、嫌われてるけど、それなりの理由がありますよね、なんかがめついし。」と言う方もいて、でも、その方はユダヤ人のお友達は一人もいない方で、イメージだけで話されているようなのです。仲良くしていたと思った方からそういう発言を聞く機会が最近多かったものですから、少々猜疑心にとらわれるようになるところでした。

*そうだったのですか・・・。それはさぞかしショックが大きかったでしょう。そういう発言を目の前でするのは、度を越えているように思います。エチケット違反ですね。そういう人は、必ずそうした発言が自分の身に戻って来ますから、その時にどう思うかですね。それにしても・・・ドイツで暮らしていることで、日本にいたらありえない状況に出会うものです。心がキリキリ痛むことがありますよね。でも、どうかそんな心無い人の言葉で傷つかないでくださいね!
ほうれん草マフィンさんのメールには、優しさを感じます。ありがとうございます!

>でも、こういう発言をするドイツ人や日本人の方は、今ナチがいたら、さっさとなびいてしまうのでしょうか。そして、例えば、半分ユダヤである私の息子が収容所送りになったりするのは当然だと思うのでしょうか。

*私は、それはないと信じたいです。そういう発言をされる方は、実際はほとんど深く考えることなく、愚かにただ言っているだけなのだと思うのです。実際、そういう気持ちが根底にあるかもしれないけれども、それって単なる妬みとかやっかみですよね。非常に低次元の話だと思うのです。私は今の世の中、いろいろありますけれども、そんなに悪いはずはない、と信じたいです。そして、多くのドイツ人は、ナチに対して国辱だと思っているのですから、ギムナジウムの先生のように、敏感に反応して異分子をどうにかしたいと考えていると思います。どういう方法がベストなのかはわかりませんけれども、ドイツ人が過去の過ちに心を痛め、傷ついていることは確かだと感じます。特にベルリンはそうですね。前にブログに書いたかもしれませんけれど、25年以上も前に、ミュンヘンの大学生だった私がベルリンに遊びに来て、たまたまある書店でレニ・リーフェンシュタールの写真集を探していたのですが、店員に聞いたら、ものすごい剣幕で「そんなヤツの本などここにはない!」って言われたんですよ! ものすごくびっくりしました。レニはベルリン出身ですけれども、それほどまでに反応する名前なのだ、と感じたものです。今では、問題なくどこの大手書店でも、彼女の作品は購入できますが、私はあのドイツ人の反応を忘れることができません。ドイツ人もまた、苦しんでいるのだと思いました。

>我が家に来られるたびに息子を可愛がって下さっていた(と思っていた)方からこのような発言を聞くと、何とも言えない気持ちになります・・・。何だか、こちらのことを長々と書いてしまいました。ごめんなさい。

*仲良くしていらっしゃる方からの言葉だったのであれば、なおさら哀しいですよね・・・。どういう人を持って友達というのか・・・私もいろいろありますし、本当に心底から深く考えたりします。辛いこともありました。でも今では、そういう学びがあって、より人生の真理に近づいたように感じて、良かったと思っています。
ものは考えようですよね。私は、できるだけポジティブに考えるようにしています!

>ともあれ、ブログを拝見しながら、色々と考えさせられました。生きていると色んなことがありますね!びっくりしたり、心臓がどっきんどっきんすることがあると、参ってしまいそうになることもありますけれど、生かされている証だ〜、と喜びをもって歩んでいきたいですね。

*本当にそうですね!! お互いに、身体には気をつけて楽しく過ごしていきたいですね!

>青木様も、息子さんと、ベルリンで心豊かに過ごしていかれてくださいね。なんだかまとまらなくてすみません。おやすみなさい。

*ありがとうございます!!
ほうれん草マフィンさんも、どうかお幸せに!! どの世界にも、あたたかい人々はたくさんいると思います。どうぞ気を落とさずに、ご家族でハッピーでいらしてくださいね!! 良い出会いって、心から願っていると、必ずあると思います。こちらが哀しくなるなんて、時間がもったいないですよね!!笑
負のエネルギーにひっぱられないように、私も毎日イメージトレーニングをしています。

皆様の幸せをお祈りさせていただきます!!

本日の「オーガニック・ライフ・イン・ジャーマニィ」は、

そろそろ・・・