2007-05-29

ヴッパータール(2)

シャウシュピールハウスはいつも満員です。

というか、ピナ・バウシュ公演は、どこで開かれてもチケットはあっという間に売り切れてしまいます。

私達も、かなり前から予定を立てて、ナイヨンにチケットを予約してもらいました。

公演は、途中の休憩をはさみ、合計で2時間40分という長さでした!

今回は、インドをテーマにした作品で、インドのゲーテ・インスティチュートとのコラボレーションによって実現したのですが、創作をする際、ピナと今回踊るダンサー達は、2週間ほどインドに旅をしました。そして現地で沢山のインスピレーションを得て創作活動に入ったのです。

あらゆる意味でショックを受けた・・・とナイヨンは言っていましたけれども、政治や貧困などを直接描くのではなく、もっと何か希望のある、そして「グレース」を感じさせる豊かな舞台でした。

・・・

10時半。スタンディング・オベーションの中、いつものようにピナも舞台に登場してダンサー達と観客に挨拶。ブラボーの嵐に、ピナもダンサーもみんな微笑んでいました。
友達のナイヨンもアンナも、それはそれは素敵で輝いていて、最高の舞台でした!
アンゲリカ夫妻もぺトラも大感激! ぺトラは、もともと演劇関係で仕事をしていた人なので、とても厳しい目を持っているのですけれども、昔から大のピナ・ファンなので、今回の作品も素晴らしいと言って興奮気味でした。

「ああ! 私ったらもう~! ピナにナイヨンにアンナのために、花束を買ってくれば良かったわ~~。残念だわ。」とアンゲリカ。

「いや、もうここまで来て新作を見ているのだから、それだけでナイヨンも喜んでくれているし、気にしなくていいのよ。私も毎回そういうことをしていたら、気持ちだけで十分だからって言われたの。」

でも、アンゲリカの気持ちはとってもよくわかります!

そんなことを話しながら、私達は舞台の後ダンサー達が集まるシャウシュピールハウスのカンティーネ(ちょっとした食堂)に移動しました。そこは関係者のみ入ることが許される場所なのですが、もちろん私達はナイヨンの関係者ということでスルー。
そこで、ナイヨンとアンナを待ちました。

続く