2008-10-16
TENGA甚五郎
「おう、八公、ずいぶんと浮かねえツラしてんじゃねえか?」
「ああ、泳げないんだよ」
「殺すぞ」
「面目ねえ。…見てくれよ、おいらのツラ」
「ん?お前のツラって…。ああ、これまたヒデえ痘痕だよなぁ。…いや、いや、気づいてはいたんだよ。お前の顔のそれなぁ。ほら、お前って面はマズいけど、肌だけは綺麗だろう?どうしちゃったんだろうなぁて思ってたんだよ。気にはなっていたさ。ただ俺も人間が偽善者にできているから、あんま触れちゃいけないのかなとか思っていたのよ。まあMIXIの日記に書いたりして発散してたんだけどさ。…あ、そう?触れてよかったんだ?じゃあ心置きなく訊くけど、…どうしたんだい?そのツラ」
「いやね、梅毒をもらっちまって」
「はあ?そうかい、そりゃあ災難だったな。…あれえ?ちょっと待て。おかしいよォ。お前って確か、正真正銘のサクランボ。童貞じゃなかったかい?それが梅毒だなんて。ははぁ、さてはお前、焦って危なっかしい女にいっちまったんだな」
「よしてくれよ兄貴。おいらが危なっかしい女なんかにいくわけないじゃないか。おいらだって、この齢まで守り続けた童貞だよ。せっかくだから時東ぁみみたいなのに捧げたいじゃないか!」
「…あ、そう。じゃあまだ童貞で。…え?え?え?おいおい、おかしいよォ。だったらどうして梅毒なんかになっちまうんだい?」
「いや、実はこいつで…」
「ん?何だ。…おいおい、これはアレだろ、TENGAじゃねえか。おかしいよォ。どうゆうことで梅毒になっちまうのさ」
「いや、これ、よく見てくれよ」
…と、そのTENGAを手に取り、底の方を見てみますと…
左甚五郎 作とありました。