2008-03-02
餃子のはなし。
ダイアナ・ロスの、シュープリームス脱けてソロになった辺りの時期のレコードが何故か不意に聴きたくなって、引っ張り出して聴いていた。そしたら、三浦和義逮捕だって。
全く。ホント俺はどうでもいいシンクロニシティばっかりを呼び寄せてしまう。
何のことか分からない?あれだよ、三浦和義が、殴打・銃撃事件の一美さんと初めて逢ったのは、ダイアナ・ロスのコンサートの帰りなんだよ。
…ま、それだけのことなんだけど。
90年代の初めに「猛毒」っていう、芸能ネタや差別ネタの歌詞に、ハード・コア・パンク風だったり打ち込み風だったりのサウンドのバンドがあったんだけど、彼らに、そのものズバリ、『フルハムロード』という曲があった。
「♪ボクは~、とりあえずやってない!!」とシャウトする直球パンク・ナンバー。
三浦和義本人が主演し、内田裕也扮する芸能レポーターにインタビューされる伝説的名場面のある映画『コミック雑誌なんかいらない!』のシーンをサンプリングしていた。
あの時期(90年代初頭)に、サンプリング使いって結構早かったと思う。『サイバー長介』という曲は、石野卓球がレコメンしていたし。エマニエル坊や『シティ・コネクション』をサンプリングした『コーヒー豆とかりんとう』という曲なんて、ジャパニーズ・オールド・スクールだよ、俺の中では。とっても狭くて偏ってるけどさ、「俺の中」って。
それはともかく、
2月は荒川区の町屋で、知人が多数参加する演芸会があった。
俺も、その会のために漫才を1本書き下ろしたりしたので、その稽古で町屋に週1~2くらいで行っていた。
スタッフ・主演者見渡すと、33歳の俺が一番若い。オトナの文化祭と言いたくなるような、とてつもなく濃密な時間を過ごさせていただいた。
町屋に行くときは大抵電車なんだけど、一度、チャリで行ってみたことがある。
23時過ぎ。ウチの近所を走る都電の線路沿いに、早稲田、大塚、王子、…と行ってみたのだが、これがもう、とっても遠い。西尾久なんていう、生まれて初めて行った土地では何かヤンチャな奴がいたらしく、アホみたいに疾走する車とパトカーとのカーチェイスに巻き込まれそうになってしまった。
帰りは、地下鉄三ノ輪駅方面を目指し、そこから国際通りを浅草方面に向かって、上野、秋葉原、後楽園、神楽坂、早稲田、という道順で帰った。
しかし俺は何をやっているんだろうな。
町屋駅付近をブラブラしていたら、気になる風景にぶつかった。
京成線の線路に沿った道。車道があってガードレールがあって、そして、歩道があるんだけど。その歩道のところに古本売りが軒を出している。
ターミナル駅付近で拾ったマンガ雑誌を売るような、アレとは違う。普通に、古本が無作為に詰まった棚が道沿いにズラッと並べているのだ。
で、棚の間に、オッサンが1人。コンビニおでんか何かを食いつつ店番をしているのだ。
俺がそこを通りかかったのは、日も暮れた17時前後だったんだけど、その時も数人の客が、薄暗く、外の風が吹きつける中、本を物色している。
吹きっさらしの路上古本屋。
本の背をザァっと眺めてみた。「路上古本屋で買う」というレア感を加味してみても、買いたいものは特になかった。
町屋では、もう一つ気になる店に出会った。
「ゆうき家」という餃子屋さん。
最近、例の報道以降、無性に餃子が食べたくなってしょうがない。
そんな人、日本中に結構いるのではないだろうか。俺も当然そのクチなわけで。
このお店。餃子があって。中華風の一品料理があって。ビールやチューハイなんかのとりあえず軽く呑みなメニューあって。もちろん定食類あって。…と、ここまで書いてお分かりのよう、いわゆる「王将」系の店だ。
餃子12個の餃子定食とか、レバニラや野菜炒めとの組み合わせなども、「王将」マナー。
あ、違うのは、ここの定食類は、あらかじめ餃子がついていた。「王将」は餃子定食以外の定食類に餃子をつけるとなると、別に頼まなければいけない。
レバニラ定食(餃子6個つき)920円を食べる。ご飯の量がちと少ないのは残念。でも、これ以上でもこれ以下でもいけない、そのバランスをしっかりキープしている。
店全体を覆うヴァイブスは「王将」なのに、店内に「王将」の文字はどこにもない。
分家?フランチャイズのもつれ?気になる。もっと俺の人生、気にしなきゃいけないことがあるんだろうけど、気になる。
どう見ても「王将」なのに、「王将」じゃない。別に味に文句は無くって。でも、いや、だから、気になる。この店は、どうゆう経緯で、「この店」になったんだ?
中途半端なデ・ジャブが、自分をくすぐったくする。
昨年、歌舞伎町に「大阪 王将」という、これまた「王将」とは関係ないけど、「王将」マナーの餃子屋が出店した。
「王将」ファミリー・ツリーに思いを馳せてみる。描いてみると結構壮大なものがありそうで。
歌舞伎町の「大阪 王将」、ここはご飯お代わり自由なのがいいっすね。