2008-07-18
広田弘毅
とりあえず、病院に行くことはもうなくなった。
病院では、色んな人を見た。
家族に手を引かれて覚束ない足取りで歩く練習をしているお爺ちゃんや、ひとりでご飯を食べているお婆ちゃん。
ふと目が合ったりすると会釈をしてくれる。その時の俺が何かムカつくことがあって気分がささくれだっていても、会釈を返す俺は、ちゃんと笑っている。
あの人たちが、優しく諌めてくれたんだと思う。
夜、新宿を歩いていて、温度表示を見たら、29度。
本屋で、中公新書『広田弘毅 「悲劇の宰相」の実像』服部龍二を買った。
広田弘毅に関する本は、『落日燃ゆ』城山三郎、『黙してゆかむ』北川晃二、『秋霜の人』渡邊行男と、これで4冊目。ここに書いた順番通りに読んでいった。やっぱ最初に読んだのは『落日燃ゆ』。それで、「広田弘毅萌ゆ」になった。
買って帰ったものの、まだ読みかけの本があるので、あとがき だけ読む。
この『広田弘毅 「悲劇の宰相」の実像』の著者も、最初は『落日燃ゆ』を読んで感銘受けた。でも、学者として色々研究を重ねていくうちに「ん?」てな違和感感じることも多々出てきて。さらに資料をあたって研究を重ねていき、この本を書いたとある。
悲劇の宰相、だけじゃない姿。でも、やっぱり興味を引く、その姿。生き様。
そう、「いい・悪い」・「正しい・間違っている」じゃなくって、気になるのだ。広田弘毅って人は。
『なぜケータイ小説は売れるのか』本田透を読み終える。
ケータイ小説とかを飛び越えて、いま「物語」が存在するってことの考察。刺激たっぷりで面白い。