2005-08-23
フランス流スローライフ
毎日私が使っている駅の改札を出て左に曲がると、不動産屋・中国人が経営する韓国料理屋・バー兼カフェ・手作りサラダ等を売るフランス風惣菜屋・中華料理屋・パン屋・美容院が並ぶ。その向かいには大手チェーンの中規模のスーパー・マーケットがある。この時期に開店しているのは韓国料理屋とスーパーのみで、残りの店はバカンスのためシャッターが降りていた。今週になってやっと不動産屋とパン屋が営業を再開した。
スーパーは月〜土の8:30〜12:30、15:00〜19:30に開いている。途中、昼休みを挟むわけだ。
パリ中心部から電車で二〇〜三〇分ほどかかる郊外都市・カシャン市(Cachan)に先月から住んでいる。終戦六十年を迎えた8月15日、フランスでは祝日だったから、私はのんびりとあてもなく、散歩をした。
私が住むCachanという街は人口僅か2万4835人(1999年)の小さな街である。社会党所属の国民議会議員Jean-Yves Le Bouillonnec氏が市長を兼務している。フランスの小都市の市長は地方議会議員や国民議会議員を兼務する人が少なくない。パリ中心部からさほど遠くはないのにCachanは、都会の喧噪とは無縁の落ち着いた雰囲気につつまれ、パリ市内ではほとんどお目にかかることがない一軒家が建ち並ぶ。Cachan市と隣接するBagneux市は3万7215人、Arcueil市は1万8064人、Sceaux市は1万9398人……。パリから電車で三〇分以内の街ですら、この規模なのである。
日曜日にはソー(Sceaux)公園まで散歩した(http://parc-de-sceaux.9online.fr/)。同公園の敷地はルイ14世の財務長官コルベールがかつて所有していたところだ。高低があり、高所から眼下に広がる芝生と花畑は絶景だ。私はベンチに腰掛けて本を読んだ。