2007-10-26
ミッテラン元大統領の婚外子が女児を出産
『インターネット新聞・JANJAN』に【 ミッテラン元大統領の婚外子が女児を出産 】という記事を書きましたので転載します。
AFP通信がこのほど報じたところによれば、フランス史上で最も長い1981年5月から1995年5月までの14年間、大統領を務めた故フランソワ・ミッテラン氏が1961年夏から亡くなるまで交際を続けた愛人のアンヌ・パンジョさんとの間に1974年にもうけた元・隠し子のマザリーヌ・パンジュさんが10月5日に女児・タラちゃんを出産したことが関係者の証言で明らかになった。
ミッテランより58歳も年が離れたマザリーヌさんは未婚だが、1999年11月15日から始まった準結婚制度・パクスを利用してモロッコ人の男性とパートナーシップを結んでおり、2人の間には2005年7月に男子・アストルちゃんが生まれており、タラちゃんは2人目の子どもになる。
マザリーヌさんはフランス1の名門といわれているパリ第5区にある由緒正しきアンリ4世高校を卒業した後に、エリート養成機関であるグランゼコールの1つの国立高等師範学校フォントネー=サンクルーに入学して1997年に哲学の教授資格を取得した。
彼女の存在が世間に知らされたのは、1994年11月にゴシップ週刊誌「パリマッチ」がパリ市内で受験を終えたばかりの当時19歳だったマザリーヌさんとミッテラン大統領が密会している現場写真を掲載したからだ。記事が掲載されて以降、ミッテラン氏はマザリーヌさんの存在を公に認めた。前立腺ガンを患っていたミッテラン氏は死の2日前から延命治療を拒否して自ら死期を選択し、1996年1月8日にパリの自宅でアンヌさんに看取られて他界した。
故郷で行われた葬儀ではミッテラン氏の遺言により、正妻と3人の息子の臨席に、パンジョ親子が座り、若かりし頃の父の面影を持つマザリーヌさんが泣き崩れ、哀しみにくれる姿が全仏に放映されて、国民の同情を買った。現在、マザリーヌさんはフランソワ・ミッテラン協会の代表委員を務めると同時に、小説を多数出版している作家である。
2005年2月には父との思い出を綴った自伝的小説「閉ざされた唇」を出版したのが話題になり、初版で20万部のベストセラーとなった。小説によればパリマッチがスクープするまでは、父がミッテラン氏であるということは秘密にされ、ある時、教師に父は大統領だと告白したら、精神的におかしい子だと勘違いされたという。
マザリーヌさんはこれから母親としての体験を小説に活かしていきたいと語っている。今後の活躍が期待できそうだ。