2005-09-28

ポルトガルのキム・ギドクによる初作品『Alice』舞台挨拶に参加して

カンヌ映画祭で受賞したポルトガル映画『Alice』の舞台挨拶に参加した。俳優と監督がポルトガルから駆けつけ、監督のみ英語で挨拶をした。司会者によれば「とてもシャイ」らしく確かにぎこちない話しぶり。「映画が終わってから、外に立っていますので、質問があればぜひしてください」と挨拶を終えてから、最前列に座っていた私の後ろの列に俳優や監督が座り、観客とともに鑑賞を楽しんだ。

映画が終わり、若い人たちがいつもダンスをしている出口のところにいくと、監督や俳優が立っている。
「すばらしいできでしたね」
と監督に英語で話しかけ、自分がジャーナリストであることを伝え、氏の連絡先を聞き出した。台湾の映画祭に出展されるが、日本で上映される予定はない、とのこと。

ストーリーは五年前に幼少の娘が行方不明になった若い夫婦の話。ずっと彼女を捜し求めながらストーリーは進んでいく。日本でも人気の韓国映画監督、キム・ギドクのような斬新さをもった作品だった。おそらく今後花開いていく秀才だ。話をしてみたが実に誠実な性格で、好感を持てた。

仏映画『Ma vie en l’air』の舞台挨拶に参加したときも思ったのだが、デビューしたばかりの監督ってのは初々しいものだ。『Ma vie en l’air』では監督と主演者のほとんどすべてが挨拶に来た。とても明るくさわやかで、中規模の劇団のような雰囲気だった。