2007-08-03
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『日刊ベリタ』に【米議会「慰安婦」決議発案者は日系議員 日本政府に真摯な謝罪求める】というタイトルの記事を執筆しましたので転載します。
【本文】
米下院は7月30日の本会議で「従軍慰安婦問題に関する対日謝罪要求決議案」をほぼ全会一致で採択した。決議を発議したのは日系のマイク=ホンダ下院議員(民主党)で、本会議で「辛酸をなめた慰安婦の方々の尊厳を回復するために、日本政府は明確で真摯な公式謝罪を行うべきだ。(決議はこのための)米国議会からメッセージだ」と日本政府に呼びかけた。
決議は第2次大戦中に旧日本軍がアジア各国の女性を「性的奴隷」にしたと非難、日本政府が公式かつ明確な謝罪をすることと、教育現場で慰安婦問題をきちんと取り上げることを要求している。法的拘束力はないが、幼少期の大戦中に捕虜収容所で過ごした日系議員の訴えが日の目を見たことは参院選で惨敗した安部政権に追い討ちをかける形となった。
ホンダ議員のホームページによると、父親が日本人の同議員は1941年にカリフォルニア州で生まれた。このため、第二次世界大戦中、ホンダ一家はコロラドの捕虜収容所に送られ、議員はそこで幼少期を過ごした。
戦後、捕虜収容所から解放された後、米国で勉学を続けた。大学で生物学を専攻して、公立高校の科学の教師となる。政界入りは、カリフォルニア州議会議員に選出された1996年。2000年の下院議員選にカリフォルニア州第15選挙区から出馬し、初当選した。ホンダ議員は米国社会に生きるイスラム教徒の人権問題への熱心な取り組みで知らる。01年の米同時テロ発生後は、テロをイスラム世界との対立の理由にすべきでないと一貫して主張している。
日系人として旧日本軍による従軍慰安婦問題に取り組んだ同議員は決議案提出の際、記者団に対し「目的は日本を叩くためでも傷つけるためでもない」と発言、日本政府に真摯な対応を求めていることを強調した。