2012-02-04

お部屋2325/クラブとライブハウスの法規制

前回の続きをやろうと思ったのですが、面倒臭くなった。公然わいせつについては、今まで何度も書いているので、そちらを読んでください。

1533/あれやこれやの表現規制 4-16
1933/エロの排除
2114/マツワルとポットチャンネル

公然わいせつも、売防法も、風営法も、今までさんざん改正すべしと言ってきたわけですが、虚しくなるんですよね。同意してくれる人があまりに少なくて。暖簾に腕押し。内心、同意する人はいても、意思表示はしない。これじゃあ、法改正なんてできるわけがないですよ。性にまつわる法律は、外圧以外では変わりようがないとすでに私は諦めています。

その点、クラブについての法改正は意思表示する人が多くて、ここは可能性がある。

「風営法粉砕」とか「風営法をなくせ」と言っている人たちもいますが、そこまでやらんでいいべ。ダンスを風俗営業の要件から外すか、営業時間の制限を外すだけでいいんとちゃう? その上で、これまで繰り返してきたように、営業時間は自治体の条例に委ねるのがいいと私は思っています。どうしても制限しないではいられない知事もいますから、好きなようにするといい。しかし、他の自治体を巻き込むな。自分のところだけ税収を減らせ。

風営法撤廃なんてことを言い出すと、ソープランドを規制しないのか、パチンコ屋を規制しないのか、と怒り出す人たちも出てきますから、変えられるところから着実にやった方がよく、同意する人のいない領域まで踏み込むことはない。

キャバレーもキャバクラもクラブ(飲み屋の方の)も営業時間の制限をなくすべきという人たちは意思表示すればいいし、意思表示する人がいないんだったら、そのままでよい。

「ライブハウスは行くけど、クラブは行かないので風営法改正なんてどうでもいい」という人が多いんだったら、ライブハウスもほっとけばいい。それ用の条項を作って、クラブだけ時間制限をなくせばいい。

ライブハウスは、風営法だけじゃなく、興行場法も関わるので、考えようによってはクラブより厄介です。わざわざ厄介なところに手を広げて、事を複雑にすることもないでしょう。他人の足を引っ張ることしか考えないバカなヤツらは自分の首を絞めるだけ。

それがイヤなら、ライブハウスを残したい人たちも意思表示した方がよろしい。その前にちゃんと法律を調べて、何がどう問題で、どう改正すべきか自分の頭で考えた方がいいです。法律も調べないで、クラブは他人事と思っている人たちがいるみたいですけど、全然他人事ではないですからね。

この記事を見てください。

大阪ではすでにクラブとともにライブハウスも指導を受けています。警察にとっては看板はなんだってよく、違法営業は取り締まるってことでしょう。

ライブハウスの多くは飲食店での営業で、事実、それで済む営業方法もあるんですけど、たいていの店は警察がその気になれば潰せると言ってもそう間違いではないでしょう。たまたまクラブの摘発が先行していて、クラブ関係者の方が危機感を先に抱けただけのことです。

クラブは騒音やゴミ、外で騒ぐなどの迷惑をかけているという人たちがいますが、そんなん、ライブハウスだって一緒です。クラブが潰されていいなら、ライブハウスも潰されていい。クラブが潰されてよくて、ライブハウスが潰されてはいけない理由なんてないのですよ(※)。

「クラブは潰されてもいい」なんて思っている人たちは、まずそこを認識するところから始めるとよろしいかと存じます。
 
 
モッシュ等をダンスと見るかどうかなど、裁判でもやれば、風営法が規制する範囲について、議論の余地が少しはあるかもしれないですが、興行場法とのからみがあるので、連日ライブをやるのであれば、どちらにしても風営法の許可をとる以外に合法の営業はできないかと思う。で、風営法の許可をとると、今度は深夜営業ができないので、オールナイトのライブは諦めるしかない。風営法施行条例の細かな規制も受けますから、大方のライブハウスはやっていけないかと思われます。ちゅうことで、飲食店でやれる範囲のことしかやっていない店を除き、多くのライブハウスはやむなく飲食店として営業しているだけで、これが許されているわけではないのであります、たぶん。私もそんなには自信がないのですけど。