2012-02-01

お部屋2319/風営法における接客の範囲

何事も機運が高まると、それに水を差すようなことを言うことで、自分が偉くなったような気分になれるイチャモン屋が出てきますけど、風営法改正についても、やっぱり出てきてます。

ツイッターで、同趣旨のことを言っているのが複数いましたが、「深夜営業ができるようになると、深夜の電力はどうするのか。脱原発と矛盾する」というイチャモン。これで京都市長選の中村和雄候補を批判したつもりらしい。自分のアホさを晒すだけなので、少しは考えてからイチャモンをつけた方がよろしい。

私は中村候補を支援するために、このシリーズを書いているのではないのですが、あまりにくだらんので、触れておきます。

こういう人たちは、計画停電の時に、電力使用が少ないのだから停電の影響も少ないはずなのに、なんで深夜が停電の対象にならなかったのかくらい考えたことがないんですかね。30秒でいいから考えろ。

電力使用を拡散することで、ピーク時の電力を下げればいいのだから、むしろ深夜にもっていけるものはもっていった方がいいし、深夜に新たな電力使用が発生したところで電力不足は起きない。

震災のすぐあと、石原慎太郎都知事は、「ネオンを禁止し、深夜営業を中止しろ」と経済産業相に要請。なんの意味もない。震災に乗じて、夜の街を潰しにかかったのでしょう。

深夜のネオンや飲み屋の営業を自粛する意味などなく、経済の停滞を招かないために、風営法を改正すべきと私は当時言っていました。なのに、事態はまったく逆に動いていて、震災以降、いよいよ風営法を厳しく運用しています。

ここ数年摘発が続いているのがガールズバーです。カウンターの店では風営法上の「接待」は成立せず、だから、カウンターのバーやスナックは風営法の規制を受けないとよく言われていて、私もそう思っていたのですが、今回、古い資料を見ていたら、遅くとも昭和30年代には、カウンターの小料理店、大衆酒場でも、接待が成立する旨の指針を警察庁が出していたことがわかりました。

これまで見逃されていただけですし、「警察もそこまではやらない」という意味で「カウンターの店は大丈夫」ということだったのでしょう。そういう時代ではすでにないです。

今現在の警察庁の解釈基準は以下。

http://p.tl/IUmm(pdf)

カウンター越しであっても、ジックリ話したり、カラオケでデュエットしたり、客の歌を褒めたり、トランプをしたりするだけで接待。性別には関係がないので、ホストクラブもゲイバーもダメ。

これを厳密に運用すると、小さなスナックやバーは、ことごとくが深夜営業できなくなります。この勢いだと、そういう日が来るかもしれない。二丁目嫌いと言われる石原都知事だったら、これを利用して、ゲイバー潰しをやりかねないですわね。

繰り返しになりますが、もともと風営法でそう定められていたように、営業時間の制限を取払い、制限を設ける場合は、各自治体の条例によって行う方がいいと思う。年齢チェックが徹底できることを条件に、東京も営業時間の制限なしでいいと私は思いますが、東京都民は石原慎太郎を知事に選んでいるので、飲み屋やクラブ、性風俗店は夜の9時までにして、群馬県や福島県の温泉地や歓楽街は朝まで遊べることにすれば、観光客も増えましょう。

いわき市の小名浜だって、夜に車で東京から出て朝までに帰って来られますから、行く人が増えるんじゃないかな。被災地復興を願う人たちも風営法改正を求めましょう。