2005-07-26
あとがき、でも再出発
●本日のお仕事
○仕事内容の反省、ブログ更新
○ゴミ捨て、お茶入れ等雑務
○クライアントへ原稿届け
◯「ず・ぼん」、再度校正
◯新刊の巻末につける索引の為、エクセルデータ作り
最近、友人たちと会っていると自然と就職の話になる。(といっても、僕の友達に年上が多いことと、自分の就職不安が原因なのだが。) 面接に行くと東大から順に学歴別の窓口が設けられていて「その他」は落とされるエピソードや、資料を請求しても特定の大学の学生にしか送付しない企業がある話、コネがないと歯が立たない会社の例などを聞かされ、僕は不安のどん底へ突き落とされてしまった。どんなに頑張っても、どんなに魅力的でも、同じスタート地点にたたせてもらえないということじゃないか。小手先のフェイクがものを言う就職活動の一面。僕は就活というのはもっと楽しいものだと信じて疑わなかったのだが(色々な人に出会って、自分のことについて沢山考えて、売り込みをするなんてわくわくするではないか!)、友人たちの話を聞く限り現実は失望と忍耐の連続のようだった。そんな話を聞いているうちに、僕はこれから何をすれば就活でアピールできるのだろうか、とかそんなことばかり考えるようになってしまった。でも、日曜日久しぶりに和葉に会ってそんな迷いはすっかり吹き飛んでしまった。和葉というのは、高校時代からの友人で、あんまりにもお互いの時間や理想が自然に混じり合ってしまう、とびっきりの友達だ。和葉はとてもきれいで、彼女が現れると世界がいきいきと色づいてしまう。何もかもを共有してきた唯一無二の友達。無条件にお互いを許して信じ合える友達。和葉は相変わらず好き勝手に生きている。自分の伝えたいことを余すところなく表現した空間を東京にプロデュースしたり、ファッションショーで華やかなモデルをしたり、大好きなフランスを隅々まで旅したり。夜は長くて、僕らはいろいろなことを話した。和葉に言われたら、自分が今までやってきたこと、書いてきたこと、それのどれも恥じることはないし、むしろ堂々とアピールできる自分だけのものだと思った。自分の魅力をわかってくれる人。よく周りを見渡したら、僕の周りには和葉みたいに自分を信じてくれている人が沢山いた。心の底から楽しくてアクティブで自由に生きている人たちが沢山いることに気がついた。そして、そんなキラキラした時間を引き出せる大人の方たちもこの東京にはいっぱいいる。もう和葉を前にした時、僕はちゃんとわかっていたのだ。自分が好きなこと、やりたいこと。痛いほどわかっていた。例えば、僕と和葉の関係を大きな社会は笑い飛ばすかもしれない。それでも、自分がおかしいと思う現実にあわせるなんて、やっぱりどこかつまらない。学生時代だからこそ出来ること、自分のやりたいこと。そんなことをやっていけたらいいと思った。この夏は色々なことを考えた。受け入れられなくても、受け入れなければならない現実を沢山見た。受け入れられないものを変えていく人も沢山見た。受け入れられない場所で萎縮している自分もいた。ポットのおかげで自分の未熟を知った。これから何が起こるのか本当にわからないから、なんだか無性にわくわくする。十九歳の夏が窓の外でキラキラと色を変えていた。
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