2003-07-21
入院も10日過ぎれば…
外界は祭日。でも入院患者に休日も何もないのです。毎日が休日ともいえるし、休日じゃないともいえます。とにかく日々、一所懸命に運動をしながら、少食に耐えて病気に立ち向かっているのです。M野さんは、まだ若いのでこの食事の量では足りず、いつも「お腹が空いていますー。」と言っています。でも、悲壮感はなく、いつでもニコニコしているので、つらそうに見えない。おかみさんに、「そのうち慣れるわよ。」と軽く流されています。でも、本当にそうなんですね。そのうち慣れる・・・それしかない・・・・。・・・と、思って今朝はM野さん、三分粥で大丈夫かなと思っていたら、なんと多く感じてお豆腐を残すほど。わからないものです。
さて、私は今日からしばらく5分粥です。久々に青汁も飲みました。他の患者さんは青汁なしの日なので、宿直のA子さんと私だけでいただきました。久しぶりの青汁! まずいと言われていますが、なんと美味しく感じられたことでしょう!! 昨日の回復食の三分粥と3分の1丁のおとうふもそうでしたが、信じられないほど美味しいのです。食べ物をこれほど慈しんでいただくことって、あまりないのではないかしらん。そういう意味でも、断食は原点を取り戻す良い機会なんだなぁって思いました。
今日は五分、つまり200gの玄米に半丁のおとうふだから、かなりの満腹感があって嬉しかったです。断食後はこれで充分って思えます。単に胃が小さくなったとかいうのではなくて、吸収力も違ってきているのでしょうし、何より胃や腸がリセットされて、敏感に反応しているのでしょうね。
味覚にも驚くほど敏感になり、炊きたての玄米をお粥にするのですが、(多めに炊いて数日分冷蔵庫に保管の場合もあります)これが本当にものすごく香ばしく、ほんのり甘く優しい味で、最高なんです。食に対する感謝の気持が自然と湧いてきます。甲田先生がいつもおっしゃる「少食は、愛と慈悲の行い」という意味が良くわかります。少食(あるいは日常でできる半日断食)は、これからの世界との共生をも意味しているのです。自分自身のためだけでなく、少食にすることによって、世界の資源を大切にし、飢えた人々にも食べ物が渡るようにするという、奥深い考えを甲田先生は持っていらっしゃいます。月刊総合医学(臨時増刊号・No.36・200円)は、甲田先生が「肉食半減で8億の飢えた人々を救おう」という文章を書いていらっしゃいます。とても納得できる、興味深い内容です。NPOを通じて、すでに何ヶ国語かに翻訳され、海外の方にも読んでいただいているとのことです。
日記なので、話がいろんな方向に行ってしまってごめんなさい。今朝の甲田先生のお言葉:「青木さん、うん、いいねぇ。いい感じのお腹になってきてます。この調子でまた近々断食しましょう。今日はとりあえず五分ね。耳も、もうすぐもっと良くなりますよ!」本当に先生にはいつも感激してしまいます。毎回、必ず治る、良くなるっておっしゃってくださるのです。 入院して早や10日過ぎました。慣れてきたので、心身を癒すためのバカンスに来ている気分にもなっています。入院だというのに・・・・。変でしょうかね?