2007-09-26
ペトラの興奮
月曜日。
起きてすぐに仕事メールを集中的にこなし、朝の8時には日本に国際電話。
友達のKちゃんと約束があったので、久しぶりに電話で話をしたのでした。
Kちゃんは、このブログにも時々登場する、アメリカでずっと考古学の勉強をしていた友達で、女インディジョーンズなのです。
アメリカからペルーに飛んで、しょっちゅう発掘調査をしていました。
そしてその調査結果をまとめ、チャビン文明の研究を中心に論文を書いていましたが、2年前にアメリカより日本に帰国したのです。
彼女とは、いつか一緒にペルーの遺跡めぐりをする約束になっていますが、その前にベルリンに遊びに来ると言っていました。
私が日本から戻って11月になったら、すぐにベルリンに来る予定だったのに、突然都合が悪くなったとのこと。
来年の5月に延期となりました。
「レンタカー借りるからさ、いろんなところをまわらない? できればドイツ国内がいいんだけれども、どう?」とKちゃん。
「う~~ん、今は息子が難しい時期なので、できれば息子の学校が休みの時がいいなぁ。」などと、今から来年の予定をあれこれ立てました。
本当は、この10月に日本に戻った時、ゆっくり会って話ができれば良いのですが、プライベートな時間はほとんどありません。
それに、アンゲリカもずっと一緒ですし・・・。
「ねぇ、いつもバッタのえさみたいなのばっかり食べているんでしょ? アンゲリカはどうするの?
1日くらい面倒みてあげようか?」とKちゃん。
Kちゃんは、かなりの毒舌家なのであります・・・・汗。
ば、バッタのえさ・・・汗汗。
確かに、Kちゃんがアンゲリカに1日付き合ってくれれば、かなり助かります。彼女は英語が上手ですし・・・。
Kちゃんは東大の大学院を卒業した才女で、英語の他にスペイン語もラテン語もドイツ語もできます。
要するに、天才です(笑)。
でも、口が悪いのです(汗)。←いえ、全てジョークなんですけれどもね・・・。
・・・
電話が終ると、今度はペトラが家にやって来ました。
久し振りに会うペトラは、何だかちょっと興奮気味。
「どうしたの?」
「ヨシコ、まだ新聞読んでないの? 新聞どこ?」
「あ、え~と、まだ郵便受けに入ったままだわ、ちょっと待ってて。」と言って取りに行きました。
1面に、ダライ・ラマ様がドイツに公式訪問!の様子が写真入りで掲載されていました。
「ほら! すごいでしょ。メルケル首相とのツーショット!」かなり興奮しているペトラ。
ドイツ政府が、正式な形でダライ・ラマ様をドイツに招待したのは、これが初めてとのこと。
メルケル首相、やりますね。
ペトラは、日曜日にダライ・ラマ様の会に出席し、チベットからやって来た他の僧侶の方達のお世話をしたのです。
いつもボランティアで行っていることで、彼女にとっては当たり前のお手伝いでした。
「もうね、こ~~んなに間近にダライ・ラマ様にお会いして、そして私にも微笑んでくださって、手もふってくださったのよ~!」
ペトラの興奮はピークに達しました。
「今回の公式訪問はとても意味あることだわ!」鼻息を荒くして、彼女は言いました。
「新聞にこんなに大きく、これで中国を敵にまわすって感じのことが書かれているけれどもね・・・。」
日本の新聞よりは情報操作が多少は少ないように思えるドイツの新聞ですが・・・・。
奥深い内容でした。
ちなみに、関連記事は1面の他に別のページにもありましたが、その同じ見開きページの右脇に、あまり大きな扱いとはいえない記事(福田新首相誕生)が載っていました。
「ヨシコ、そういえば友達のCからメールがあったのよ!」
え!
Cといえば、もう5年くらい音信不通になっている彼女の友達の画家です。
中国人の男性で、日本で長く暮らした後、ベルリンにも住んでいました。
今は、中国の大学の教授+著名な画家として活躍しているようです。
「そのうち、私は中国で個展もしてみたいわ。きっとCが手伝ってくれる!」とペトラ。
・・・・う~~ん!
何だかよくわからないのですが・・・・ペトラほどポリティカルな人が、そしてダライ・ラマ様を尊敬する人が、中国で個展??
「あのね、ヨシコ。私はここで、もしもチベットに関する政治的なデモがあれば、喜んで参加するわ。もう絶対そうする。
でもね、だからといって、中国で個展をしないってことはつながらないの。
それとこれとは別。
私は純粋に、画家として展覧会が中国でできればやりたいって思うのよね。それだけなの。」とペトラ。
いつもテンションの高い彼女ですが、久し振りに会った彼女は、内側から熱いものがたぎっているようでした。
・・・
ペトラが戻ってから、私は青汁と赤汁を飲みました。
そして、何となく生の玄米粒を口にしたくなかったので(まぁこういう日もあります)、圧力鍋で玄米を炊いていただきました。
できたての、アツアツの玄米は、それはそれは美味しかったです!
でも、これってやっぱり脱線なんですけれどもね・・・汗。