2005-11-08
Oh, mon dieu, Nicolas Sarkozy!それでもサルコジ劇場は終わらない
いまトマトカレーを作っているところです。今日は特大ナスをスーパーで買いまして、あしたいためてミソで味付けして食べます。料理しているいまもどこかで暴動が起きているんでしょうな。アジア系記者はどんどん襲撃されています。日本の常識を越えた事態といえましょう。
パリ市民は落ち着いています。10年前に製作されカンヌ映画祭で受賞した映画「haine」が警察の暴力をキッカケに郊外で暴動が起きる……という筋書きだったことは当ブログで紹介した通りです。郊外の暴動というのは意外性がさほどなかった、フランス市民の大方にとっては起こるべくして起きた事態であります。なのに放置してきた政治の責任ってものがとわれるわけでありますが。
100人・仮予約者が集まれば出版化?!という『PHOTOエッセイ Gay @ Paris』ですが、フランス暴動のあおりをうけたのか(どうかわかりませんが)、予約者がここにきて急増しています。「ゲイと暴動」という章でも設けましょうかね。実は密接したテーマなのですよ、これは。フランスで私が扱っているテーマは「同性愛と移民」です。移民というテーマから極右の主要メンバーとも接してきているわけですね。
予約がまだという方は「こちらから」。しあわせが訪れますよ、きっと。「皺」と「皺」を合わせて「しあわせ」なんていったのは誰だったか。
さて、政治的に死んだかに見えたニコラ=サルコジ内相ですが、なかなかしぶとい。最新の世論調査では彼に好感を持つ人がいまなお過半数を超えていることが判明しました。といっても人気がかなり下がったことは間違いないのですが………。
産経新聞パリ支局長の山口昌子・記者が次のような記事を発表しています。
【サルコジ内相が若者たちを「ろくでなし」と呼んだことに批判が出ているが、六日付仏紙パリジャン日曜版の世論調査によると、内相に「良いイメージ」と「非常に良いイメージ」を抱く者が計57%に達した。パリ郊外住民でも56%と過半数を占め、内相の厳格な治安政策が支持されていることが判明した。】
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051107-00000006-san-int)
内相の厳格な治安政策が支持されている?まさか……と思い、その世論調査を見てみたら、サルコジ氏の言動や内相としての行動を問う設問が他にあったのですが、批判的な人が過半数を超えており、過半数以上がいまだに好感をもっているとはいえ、「内相の厳格な治安政策」に対しては批判者のほうが多いことが判明。世論調査を吟味すれば「内相の厳格な治安政策が支持されている」なんていえません。これは情報操作ですな、産経の。山口さんの御著書は拝読し好感を持っていただけに残念。
まあ、詳しくは明日触れます。
フランスの多文化・抑圧状況がうかがえる,アラブ系若手女性活動家の半生記
■書評「自由に生きる——フランスを揺るがすムスリムの女たち」 ルーブナ・メリアン
サルコジとルペンの発言の方向性の違いが最近わからなくなってきた。(表向きに言いづらいことを言ってある程度教育を受けた層以上をトリこむテクニック。「社会のクズ」は選挙にいかないだろうから関係ないとおもっているのかな?)