2005-09-22
パリ市長と初めて話した日
これまでにパリ市長のBertrand DELANOEさんに市役所を通して幾度もインタビューを申し込んできた。しかしながら、つねに返答なし。拒否したという連絡があるならばまだしも、まったく連絡が来ない。
昨日、パリ市長と広島市長が同席する『パリ原爆展』のレセプションの取材にわたしは出かけた。そのとき顔見知りの新聞記者と話したのだが、同記者も同様の体験をフランスで何度もしたことがあるとか。取材依頼しても完全無視……という対応を、頻繁に受けるとか。
わたしはその日、これまでに撮ったドラノエ市長の写真と取材依頼状を携えた。直接本人に渡そうと思った。田中正造式の直訴だ。
レセプションが終わり、ドラノエさんが帰るところを、私は直撃した。
「ドラノエさん、これは私が撮った写真です」
といって、目の前でそれらを見せると、
「おー、私の写真じゃないか。あっ、Monsieur★★★と写っているやつだ」
といった。ドラノエさんがポルトガルの元大統領と写った写真を私は用意したのだ。
「本当にありがとう。ええと、あなたの住所はこの中に入っているのかな?では、ありがとう。Au revoir」
といって帰った。
映画「ローマの休日」のラストで、グレゴリー・ペック演ずる新聞記者が、アン王女(オードリー・ヘプバーン)に写真を渡すシーンを思い出しました。彼女はポーカーフェイスを貫いたけど。