2006-10-11
『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』表紙と目次
10月23日に発売の『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)の表紙です。
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題名:沸騰するフランス
副題:暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き
著者:及川健二
出版社:花伝社
頁数:288頁
価格:1700円+税
発売:10月23日
ISBN4-7634-0478-4 C0036 Y1700E
【本書の内容】
大国・フランスがいま大きく変わろうとしている。フランス・モデルや古いフランスからの脱却が巷では叫ばれている。
フランスはヨーロッパの頭脳と心臓だ。ナチスの悪夢から解放されて以来、フランスは欧州統合を先頭に立ち牽引してきた。フランスなくしていまの欧州連合(EU)はなかった。フランスなくして欧州の未来もない。
つまり、フランスが変わるということは、欧州が変わるということである。フランスの変化が分かれば、欧州の行き先を知ることができる。
本書はいま、変動期にさしかかっているフランスの現状と背景を報告する。キーワードは ①暴動 ②極右 ③学生デモ ④ジダンの頭突き……である。2005年秋、フランス
では移民2世・3世による暴動が激化し、車は炎上し建物は破壊され、一部の地域はまるで内戦のようだった。移民排斥を唱える極右が一方で台頭している。学生デモでは将来への不安が叫ばれた。ジダンの頭突きがフランスの行き詰まりを打破しようとする試みに見えるほど、フランスは壁に行き当たっている。フランスの何が問題なのか、その核心を本書は報告する。
本書に収録されたヨーロッパの大物への突撃インタビューも見物だ。市民運動のジャンヌダルク・ダニエル=ミッテラン前大統領が貧困・水飢饉・暴動を語り、世界から「極右の親玉」として注目の的を集めている・ルペンが米国の圧政に怒り、フランスの貴公子・ドヴィリエ子爵が誇り高きフランスの没落を嘆き、過去は学生運動のカリスマ指導者、現在はエコロジストの大御所・赤毛のダニーが経済システムの転換を主張する。
また、2007年に行われるフランス大統領選挙の有力候補である人間ブルドーザー・サルコジとフランス政界一セクシーなロワイヤル女史の経歴・人格・政策・思想を紹介している。2007年は欧州の今後50年を決定する年だ。本書を読めば、フランス、欧州、そして世界の将来が見えてくる。
【新刊の目次】
まえがき
第1部 極右と暴動
第1章 極右=国民戦線
1 ルペン・ショック
2 国民戦線の聖典ジャンヌダルク祭
3 二〇〇一年のルペン演説——「米国こそ反省すべし!」
4 祭典『青・白・赤』2005
5 ナンバー2、ゴルニッシュと語る
6 ルペン氏の大邸宅にて
7 郊外暴動と移民問題
第2章 暴動事件の非は政府に——ルペン・インタビュー
第3章 ジダン頭突きと差別的言動
第2部 欧州憲法否決の衝撃
第4章 欧州憲法否決で見えた移民・極右・欧州
1 二〇〇五年五月欧州憲法国民投票
2 欧州憲法否決の意味
3 欧州憲法に反対する勢力
4 欧州憲法否決のあとで
第5章 「欧州憲法」拒否の立役者——ドヴィリエ・インタビュー
第3部 次期フランス大統領は?
第6章 ニコラ=サルコジの危険な思想
1 サルコジとは
2 治安強化とサルコジ人気
3 サルコジへの批判
4 ルペン支持からサルコジ支持へ
5 サルコジのスキャンダル
第7章 女性大統領が誕生?——セゴレーヌ=ロワイヤル
1 右派政権へのプロテスト
2 大統領選に向けた右派陣営の動き
3 注目の社会党ロワイヤル議員
第8章 日本より一〇倍面白い!フランスの政党——社会党から快楽党まで
1 フランスの国会事情
2 右派・中道政党
3 左派政党
4 環境政党
5 極右政党
6 極左政党
7 その他
第4部 フランス左派の発言
第9章 死刑廃止を断行——フランソワ・ミッテラン前大統領
第10章 人権活動家の語る「死刑・貧困・水飢饉・暴動」
——ダニエル=ミッテラン・インタビュー
第11章 地球規模での「持続可能な発展」を探る
——赤毛のダニー・インタビュー
第12章 イラクで拉致された記者と会った日
補 章 フランス流多様性の衝撃力——宮台真司&及川健二対談
参考文献
あとがき