2005-11-01

同性愛者にもっとも人気の仏政治家は?もちろん……

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『日刊ベリタ』に次のような記事を送りました。写真はゲイ・プライド@パリにて及川健二がパリ市長を撮影したものです。

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 フランスの調査機関『LH2』が8月22日から9月28日にかけて同性愛者(両性愛者も含む)1004人を対象に行ったアンケート調査の結果が10月13日、明らかにされた。
 22人の仏政治家の名を挙げ「同性愛者と異性愛者の権利平等のために具体的な取り組みをすると思うか」という問いをしたところ(選択肢は「はい」「いいえ」「どちらともいえない」の三つ)、同性愛者であることを公言しているベルトラン=ドラノエ・パリ市長に対して「はい」と応えた回答者は78%で一位、二位が今月中頃来日したジャック・ラング国民議会議員(社会党)の74%、三位がノエル・マメール欧州議会議員(緑の党)の71%、四位が中絶合法化の立て役者シモーヌ・ヴェイユ氏の53%だった。

 ワースト1はジャンマリ=ルペン『国民戦線』党首で「はい」と応えた人はわずか1%、ワースト2位が同じく極右政治家のフィリップ=ドヴィリエ『フランスのための運動』党首で4%、ワースト3がドミニク=ドヴィルパン首相とニコラ=サルコジ内相でそれぞれ13%であった。

 調査機関・IPSOSが7月20日に発表した仏政治家の好感度調査でもドラノエ市長は一位の座についている。同性愛者であることを明らかにしている同氏がフランス国民全般から支持されていることは、フランス人の成熟のあらわれであろう。

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 LH2の調査はインターネットによるものですから、正確性を若干欠くかもしれません。しかし、これまでフランスのゲイ・レズビアンの声を収拾してきた私の実感と合致する結果であります。LGBT(レズビアン、ゲイ、バイ、トランス)はサルコジを嫌い、ドラノエ市長を支持する傾向にあると私は感じております。同性愛の権利運動を批判するルペン氏やドヴィリエ氏の人気が低いのは当然といえば当然でしょう。

 IPSOSの調査は18歳以上のフランス国民・約1000人に電話調査したものであります。
 同性愛者であることを公言しているドラノエ市長がフランスで最も好感度が高い政治家だという事実に感慨深いものを感じます。この調査はフランスにおいて、同性愛者であることが大きなマイナスにはならない……ということを示すものでありましょう。

 インタビューを何度か申し込みすべて断られたとはいえ(フランスの雑誌にすら氏が応じることは少ないから、しょうがないといえばしょうがないのですが)、取材を通じてドラノエさんと話したり間近に見たりして、その魅力を私も感じました。氏の著書は日本でも通じる素晴らしい内容だと思っています。日本で刊行する権利を買ったポット出版から早く刊行されることを願ってやみません。