2007-05-16

外相に野党第1党・社会党の顔を起用か 仏新大統領の組閣 

Camille

日刊ベリタ』に【外相に野党第1党・社会党の顔を起用か 仏新大統領の組閣】というタイトルの記事を執筆しましたので転載します。
 

【リード】
 フランス新大統領に選ばれたニコラ=サルコジ氏(52)は16日に就任する。現地メディアは17日発表の組閣人事に関心を集中させている。15の閣僚ポストの半分は女性が起用されるとも伝えられている。最大の関心事は野党第一党・社会党の顔とされるベルナール=クシュネル氏 (67)の就任の成否だ。国民にかつてない斬新な印象を与え期待を喚起したい方針とみられる。

【本文】 
 内政に当る首相にはサルコジ氏の側近のフランソワ=フィヨン元国民教育・高等教育・研究相(53)の就任が確実視されている。 
 
 注目は、外相のポストだ。日刊紙「ルモンド」によれば、社会党幹部で「国境なき医師団」の創設者であるにサルコジ氏は外相就任を依頼したという。同氏は国連事務総長特別代表や欧州議会議員を歴任、国連の派遣で1999年7月よりコソヴォの行政を担当した。 
 
 国民的人気は抜群に高く、リヨネル=ジョスパン左派政権では内閣の顔として雇用連帯相に抜擢された。クショネル氏は2003年のイラク戦争には当初から支持を表明。仏世論の9割以上が反対したイラク戦争を支持した点で、サルコジ氏と共通する。クシュネル氏は就任要請があれば受諾する意向で、社会党にとっては相当な打撃になることが予想される。 
 
 サルコジ氏は大統領就任翌日の17日に組閣人事を発表する予定。新内閣の顔ぶれ次第ではサルコジ・フィーバーが起きる可能性もある。