2007-04-28

参院選東京選挙区 大荒れ模様~台風の目は川田龍平氏

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インターネット新聞・JANJAN』に次のような記事を書きましたので、転載します。

タイトル:参院選東京選挙区 大荒れ模様~台風の目は川田龍平

【本文】
 統一地方選挙が終わり、与野党ともに参議院選挙に向けて動き出している。参院選は安倍晋三・自民党政権の信任が問われ、野党が伸びれば参院で野党が過半数を占めるという状況になり、政局の可能性が出てくる。

 今年は12年に1度の参院選と統一地方選が重なる年だ。12年前は自民党と公明党が推す候補を東京では青島幸男氏が、大阪では横山ノック氏が破って知事に当選した年で、「無党派」が参議院選挙のキーワードになった。無党派を狙って、タレントが大量に出馬したが、投票率は44.5%と過去最低だった。

 注目される参院選だが、中でも激戦が予想されるのが、定員が4人から5人に増えた東京選挙区だ。現職の参院議員は自民党の保坂三蔵氏、民主党の鈴木寛氏、公明党の山口那津男氏、共産党の緒方靖夫氏だ。

 共産党は緒方氏の代わりに新人の田村智子氏を擁立する。候補者の知名度を浸透させるべく田村氏の事前ポスターを東京中に貼り、党をあげて議席死守のために支持拡大を図っている。民主党は2議席の獲得を目指し、地域政党『東京・生活者ネットワーク』所属で都議会議員を3期務め、同党の代表に就いたこともある新人の大河原雅子・前都議を擁立する。東京の多くの自治体に地方議員を有する生活者ネットの支援を全面に受ける。

 自民党は「無党派層の票をとれる」有名人を2人目の候補として擁立する方針で、石原慎太郎・都知事の次男でタレントの石原良純氏などの名前が上がっている。社民党は弁護士の杉浦ひとみ氏を擁立する。国民新党も独自候補を立てる方針で、落選中の小林興起・前衆院議員の名前があがっている。

 台風の目として注目されているのが、無所属で臨む川田龍平氏だ。川田氏は19歳の時に実名を公表した元薬害HIV訴訟原告で、薬害エイズ追求の象徴的存在だったことから、知名度は抜群だ。政党に所属せずに各地で活動している市民派の多くの地方議員や、音楽家の坂本龍一氏、ミュージシャンの小室等氏とサンプラザ中野氏、画家の田嶋征三氏などの著名人が川田氏の応援団に名を連ねる。川田氏は出馬の理由について、

 「『いのち』『人権』『平和』が粗末にされ、自殺して行く人たちが1日に90人。社会は悪い方向へ変えられて行っています。それを黙って見過ごすことができない。『いのち』がお金や利益よりも優先される社会にしていきたい。薬害エイズで友人たちが殺されてきた。怒りもあるし、その死を無駄にしたくありません。薬害エイズを起こした構造はいまも変わっていない。日本を変えるために、政治に挑戦します」

 と述べる。各候補の選対はいずれも、「東京選挙区の当選ラインは60万票になるだろう」と予測する。

 川田氏は知名度を利用して、無党派層への浸透を目指す。統一地方選挙では川田氏に共鳴する各地の候補者を応援するため、分刻みのスケジュールで都内を回った。各地で集会を開催し、都内各所で演説する日々がつづき、すでに選挙戦本番のように動き、当選に向け必死だ。

 川田氏に加え、自民党と民主党から2人、公明党、共産党、社民党、国民新党から1人、候補者が出馬予定で、近年、稀に見る激戦が予想される。投票まで3ヶ月をきり、各候補とも本番さながら、支持拡大を図る。ある選挙コンサルタントは、

 「注目されるのは、投票率です。12年前のように50%を下回るようでは、与党が全国で圧勝し、川田さんの当選も難しい。投票率が高いほど、無党派層を狙う川田さんが受かる目が出てくる」

 と分析する。参院選を「政権交代」の足がかりにしたい民主党も、投票率が上がることを望んでいる。はたして、有権者は投票所へ足を運ぶだろうか。

写真脚注:参院選に挑む川田龍平さん(及川健二・撮影)

このエントリへの反応

  1. 初めまして。趣味で歌を作っている者です。

    「がんばれ川田龍平」

    http://www.geocities.jp/onken_music6/

    よかったら、聞いてみてください。

    自分は選挙区のこととか詳しくないのですが、どうやら投票できそうなのでラッキーです
    (*^^*)