2007-06-12
仏下院選 新党ブームおきず 民主運動壊滅?
『インターネット新聞・JANJAN』に【
仏下院選 新党ブームおきず 民主運動壊滅?】という記事を書きましたので転載します。
6月10日に投票を迎えるフランス下院議会議員(定数577名)で中道新党「民主運動」の動向に注目が集まっている。日刊「フィガロ」は9日紙面で、「新党『民主運動』は最悪の事態か?」という記事を掲載した。大手調査会社のIFOPは5月30日に発表した下院選に関する世論調査で「民主運動」の獲得議席を0~6議席と予想し、同じく調査会社のCSAは6月1日に発表した調査で同党の獲得議席を1~6議席と予想、TNS-Sofre社は5月30日に発表した調査で同党の議席を2~6議席と予想している。民主運動の前身「フランス民主連合」は下院に19議席占めていただけに、歴史的な大敗が予想される。
民主運動は、2007年フランス大統領選挙の第1回投票で682万0914票(18.57%)を獲得し3位に就け、「バイル旋風」と呼ばれるまでに躍進したフランソワ=バイル党首が結成した党で、バイル旋風をバネに改選の19議席を大幅に上回る議席を獲得し、二大政党制のフランスに風穴を空けるべくつくられた。バイル氏は7日の集会で危機感を露わにし、「私たちは絶対的権力から市民を守りたい」「与党が下院の大半を占めれば、何の議論もなく大統領の提案が通っていく」と述べた。フランスのメディアでは脚光をあびて結成された民主運動だが、新党ブームは起きず、惨敗が予想されている。