2011-11-16

お部屋2265/魅惑のチャルガ

数ヶ月ぶりに2日連続更新したらとまらなくなった。もう1本出しておきます。

前々から書いておこうと思ったことがありましてね。原発にもデモにも関係がないことです。最近、そんなことしか「黒子の部屋」には書いていないので、私のことを「反原発の人」「デモの人」と思っている人もいるんでしょうけど、私は本来「エロの人」です。あとは「ヘビの人」だったり、「提灯の人」だったり。昔は「音楽の人」でもありました。そういうこともたまには書いておかないと誤解されます。

前にちょっとだけこのブログでも触れたことがありますし、昨日、連載原稿にも書いたんですけど、改めて動画つきで説明しておきます。

ブルガリアにチャルガというジャンルの音楽があります。すっかりこれにハマってしまって、メルマガでも3日に1回くらいチャルガやその周辺の音楽を紹介しています。

なんですけど、メルマガの読者でもこれを面白がってくれているのは、わかっている範囲で一人しかおらず、もっとチャルガを日本で普及させたいと思ってましてね。

チャルガの底流にあるのはロマ音楽です。ヨーロッパ各地に、ロマ音楽の影響下にあるポップスがあって、ポップ・フォークニュー・フォークなどとも呼ばれているのですが、そのブルガリア版がチャルガです。

毎週、YouTubeにチャートが発表されるので、それを観るのが楽しみで楽しみで。デモと同じくらい楽しみ。アップされる日がバラバラで、早ければ火曜日にはアップされるのですが、今週分はまだです。

以下は先週アップされたのもの。

ブルガリア語の表記はキリル文字で、これを読めないと、ミュージシャン名も曲名もわからない。しゃあないので、ブルガリア語会話の本を買ってきて覚えましたよ。まだ内容を理解するところまでは至ってないですが、読むことはできます。

先々週あたりにグロリアのアルバムが出たようで、彼女の曲が大量に入っているため、今のチャートはあんまり面白くないです。1位の曲はいい曲ですし、グロリアはきれいではあるんですけど、あんまり私はこの人に興味がないです。ちなみにグロリアはあれで38歳です。ブルガリア語のウィキペディアに出てました。チャルガの人たちは年齢がわからないです。

この週に限らず、チャルガは圧倒的に女性上位です。20位、16位、5位、4位に男性も入ってますが、人気女性歌手と組むことでチャートに入れているだけで、単体男性歌手は10位だけです。女性と女性が組むこともよくありますが、チャルガの基本は単体の歌手です。バンドという形態もあるのですが、チャートに入ってくることは稀です。

一瞥してわかりますが、10位のアジスはゲイです。チャルガ界では別格的な存在で、絶大な人気があります。もとはと言えば、ゲイバーでアジスの存在を教えられて、そこから私はチャルガに入ってます。

では、アジスの「Hop」を観ていただきましょう。

ど変態でしょ。なんでここまで彼はやるのかと言えばこれが彼の闘いだからです。

この本国版の動画は18禁になっていて、たぶん保守派の嫌がらせでしょう。

ブルガリアは正教が強く、また、右派も強く、LGBTのパレードも嫌がらせを受け続けています。なおかつ、彼はロマ出身で、ロマのためにも闘っていて、選挙に出ています。落選しましたが。

歌詞にはっきり出ているわけではないですが、この曲はLGBTへの弾圧を続けるロシア政府に対する批判が込められているようです。

こういう存在を受け入れるのがチャルガです。というのも、チャルガ自体が卑俗で蔑視されかねないジャンルだからです。これとは別に、ブルガリアにも一般のポップスはあるのですが、それに対してチャルガは一ランク下に見られているフシがある。人気はあるんですけどね。

だからこそ、ここではエロ表現が横溢していて、アジスも存在していられます。

たとえば6位のアンドレア。エロすぎでしょう。ほとんど乳が見えちょります。

20位もアンドレアですが、こっちは映像に彼女が出てこないので、6位の「Dokrai」を観ていただきましょう。

このアンドレアもグロリアと並び、チャルガの女王と言っていい存在の一人です。

クレジットが入ってませんが、おそらくこの曲のプロデュースはコスティです。私に「チャルガ界のコムロ」と呼ばれている人物で、コスティのからんでいる曲がつねにチャートに数曲入ってます。

とくにアンドレアはコスティとよく組んでいて、SAHARAというユニットもあります。

以下はSAHARA名義の2009年のヒット曲「UPOTREBENA」

ここに出ているカッコ悪い男がコスティです。でも、彼は曲作りのセンスだけじゃなく、自身の歌もいいんですよ。気に入る曲はコスティがからんでいる率が高いです。

アンドレアとキスしている黒髪の女子に私は恋をしているんですけど、未だ他では見たことがなく、モデルなんやらダンサーなんやらわからんです。

もう一人、女王と言っていいのが14位のプレスラヴァです。この人の人気もすごくて、事実、彼女の歌は魅力があります。新曲が出たところなので、たぶん今週か来週のチャートで、いきなり上位に入るはず。

この「Kato za final」も悪くはないんですが、それよりプレスラヴァでは「Kak ti stoi」がオススメ。

今気づいたんですが、この曲の英語ヴァージョンがありました。

「I can’t deny」って意味だったのか。(注)今知った。ти(ti)が「あなた」ってことしかわかってなかったです。

隣のルーマニアでは英語曲は珍しくないんですが、ブルガリアではあんまりないです。

これもクレジットは見当たらないですが、コスティ・プロデュースです。

でも、やっぱりブルガリア語ヴァージョンの方がいいな。

英語ヴァージョンでは消されてますが、こちらの間奏のクラリネットが私のようなブルガリア人にはたまらんわけです。たぶんバックはオルク・クリスターリというバンドだと思います。

ロマというと、ヴァイオリンやアーコディオンのイメージが強く、事実、それらの楽器もそこそこ使われてますが、それよりチャルガでは管楽器。ギターやピアノより、私が「らしさ」を感じるのはクラリネットやサックスです。それと、リズム、音階、歌唱法がチャルガらしさを作り出しています。

19位のデシスラヴァ、5位のエマニュエラ、4位のガレナの曲が私は好きで、それぞれどういう人たちか調べはついているので、彼女たちも紹介したいところですが、キリがないのでこの辺にしておくとして、乳好きの方の中には、入れ乳がやたらと多いことに気づいた方もいらっしゃいましょう。

そうなのです。チャルガの見所はそこにもあります。歳がわからないのは、顔も乳も整形しているためです。チャルガでは「この乳は整形かどうか」「顔は整形かどうか」を調べていくうちにハマっていく戦略をとってます。誰が整形か、なぜ彼女らはこうも乳を入れ、なおかつ、それを隠そうとしないのかについてもだいたいわかってきているので、機会があったら、またそのうち。
 
 
注:改めて調べてみたら、全然違いました。Как ти стоиは「あなたにはどんな意味がある?」ということのようです。

このエントリへの反応

  1. こんにちは
    アンドレアとキスしている女性はNikoleta Lozanovaではないでしょうか。

  2. Opaさま

    PlayMateなんですね。

    これを見ると違うみたい。

    乳首が見えちょります。

    でも、この中でアンドレアと抱き合っている写真が出てますね。

    間違いなさそう。