2011-05-02

お部屋2206/福島の校庭その後[追記あり]

話の流れで、2201「福島の校庭が意味すること」の続きを書いておきます。元を読んでないと、どういう計算なのか理解しにくいと思うので、あちらを先に読んでおいてください。

表土の除去で、どの程度の効果があるのか、伊達市の小学校で判明しました

4.5マイクロシーベルト/hが0.85マイクロシーベルト/hに、3.8マイクロシーベルト/hが、0.61マイクロシーベルト/hに。

では、これを参考に、ある生徒が、年間で、どのくらいの被曝量になるのかを計算してみましょう。

4.5マイクロシーベルト/hだった学校の生徒が、文科省のモデルに従って、1日8時間学校にいるとして、うち4時間が屋外にいるものとします。4時間屋外にいるのは長過ぎますが、これは、すでに説明したように、放課後や休みの日にも校庭を使う生徒がいることを想定しているためだと思われます。

元の線量のままだと、23.65ミリシーベルト/yとなって基準値を越えます。

現在の値だと、校庭は0.85マイクロシーベルト/h。学校の屋内はその4割の0.34マイクロシーベルト/h、学校以外で屋外にいるのは4時間とし、これは今まで通り4.5マイクロシーベルト/h。屋内は、その4割。自宅や塾、友人宅などの室内に12時間いて1.8マイクロシーベルト/h。

計16.19ミリシーベルト/y。68パーセントに落ちます。つまり、校庭を1時間しか使わない、あるいは一切使わないよりも効果があることは間違いない。やはりやった方がやらないよりはいい。

どこの学校でも同じ程度減るのだとすると、福島県の全学校で、20ミリシーベルト/yを切ることになりますから、国の基準値を下回ります。

では、果たして外部被曝が16マイクロシーベルト/y程度だったら子どもが甘受できるレベルなのかどうかです。もちろん、こういった地域では、内部被曝を完全に避けることは難しいでしょうし、今までさらに数値の高い環境にいたことも考慮する必要があります。

小佐古敏荘東京大教授は、学問上の見地とヒューマニズムから決して認めないでしょう。子どもの命や健康を大切にするような学者は、もはや政府に起用されることはあり得ず、電力会社が研究費を出すこともあり得ないのですから、残った人生、罪滅ぼしとして、とことん闘って欲しいものです。
 
 
追記:校庭の表土を除去することだけでは解決にならない。しかし、確実に被曝量を落とすことができる。にもかかわらず、文科省はこれを必要がないとしています。何をするのかと言えば、モニタリングだと。累積が危険な量に達したら、初めて対策をとろうということでしょう。狂ってます。「避難させない限り、子どもを守ることができないため、表土の除去は必要がなく、避難させて、数値が落ちるまでモニタリングを続ける」ならわかりますが、何もしないと言っているに等しい。文科省の言うことを聞いていたら殺されます。
そもそも20ミリシーベルト/yは、原子力安全委員会が容認したものではないことも明らかになってきています。

http://www.ustream.tv/recorded/14425805
http://www.ustream.tv/recorded/14427064

これを追及している人たちには頭が下がります。
長崎大の安全厨教授・山下俊一の犯罪性が浮かび上がってきていて、この人の言葉を公共の電波を使って垂れ流してきたラジオ福島は県民に姿勢を明らかにする責任があろうかと思います。他のテレビやラジオもおそらく同じことをやってきたのでしょうけど、私が聴いたのはラジオ福島だったので、他の局は知らないです。