2008-05-09

お部屋1495/あれやこれやの表現規制 4-4

告知が流れてきたので、早めの更新です。

http://www.syuppan.net/modules/smartsection/item.php?itemid=81
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●出版研究集会2008──緊急プレ集会

“メディア良化法”がやってきた!?
──出版の自由と「有害」情報規制、その現状と対抗策

自民党青少年特別委員会(高市早苗委員長)は昨年12月11日、「青少年有害
社会環境対策基本法案」の焼き直しである「青少年の健全な成長を阻害するお
それのある図書類の規制に関する法律案」をまとめた。青少年の性的感情を刺
激、残虐性を助長、自殺または犯罪を誘発、心身の健康を害する行為を誘発
——する図書類を国が「有害」図書に指定して、18歳未満への販売を禁止する
という法案だ。青少年条例を法律化し、出版業界を直接、監視対象にすること
がもくろまれている。

先行して、児童買春・児童ポルノ禁止法(児ポ法)の改定・強化が現実味を
帯びてきた。児童ポルノの単純所持を罰則付で取り締まり、性的なマンガを準
児童ポルノとして規制しようとする動きだ。実在の児童が被害者となっている
児童ポルノの根絶は当然であるものの、想像の産物たるマンガを規制対象に含
めるのは保護法益との齟齬を来たし、単純所持規制は密告社会の招来、冤罪の
温床となりかねないなど、多くの問題を残している。

さらに、自民党・民主党は、インターネット上の「有害」情報を規制する法
案を準備中だ。ネット業界は、第3者機関を標榜する「監視機構」を設立して、
自主規制の強化をアピールするも、権力規制に絡め取られかねない危うさが垣
間見られる。ネット規制でお座敷を清められれば、一気に紙の出版物の規制に
進みかねない状況でもある。

規制強化を阻止すべく、政治家などに対して、はやくからロビー活動を展開
している日本雑誌協会の山了吉さんに、現下の情勢を報告していただき、具体
的な対抗策と反対運動の進め方などを論議したい。

報告/日本雑誌協会・編集倫理委員会委員長 山了吉さん(小学館執行役員)

日時/5月9日午後6時半〜
場所/出版労連会議室(東京メトロ・本郷三丁目駅下車、徒歩3分)

主催/日本出版労働組合連合会(出版労連)出版・産業対策部
   /2008年度出版研究集会実行委員会

問い合わせ先/
〒113-0033
東京都文京区本郷4-37-18いろは本郷ビル2F
日本出版労働組合連合会
TEL/03-3816-2911
FAX/03-3816-2980
Email/rouren@syuppan.net
URL/http://www.syuppan.net/

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出版労連関係者以外の人も入れるのかどうか不明なので、各自問い合わせのこと。

では、本論。

ここまで書いてきたこと、また、これから数回書くことは、すでにいろんなところで指摘され、論じられていることでしかありません。それらをすでに読んで理解できている方々は飛ばしてかまいません。理解できていない方はもうちょっと読み進めてください。

以下は児童ポルノ法第二条の定義です。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H11HO052.html
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(定義)
第二条  この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。
(略)
3  この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
一  児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
二  他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三  衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

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問題はこの三号です。そもそも私は当初からこの三号は児童ボルノの定義からはずすべきではないかと思っています。もしくは【性欲を興奮させ又は刺激するもの】という曖昧模糊としたものでなく、「性器を見せる」「自分で性器を触る」といった具体的な基準に修整すべきです。

じゃないと恣意的に警察が摘発できてしまいますから、この定義のもとでは、18歳未満のヌードやセミヌードをことごとくを避けるしかなく、出版界の基準は現実にそうなってしまっています。

児童ポルノに男女の別はありませんので、男のヌード写真も同様です。17歳の男や女がふざけてケータイで撮った写真も児童ポルノなら、17歳の男や女が自分のヌードを撮っても児童ポルノ

裸であれば、幼児でもダメ。年齢の下限はありませんから、お父さんが娘や息子の入浴シーンを撮っても児童ポルノになり得ます。娘あるいは息子が全裸で水辺で遊んでいる写真でもひっかかる。

こんな光景は海水浴場や銭湯、温泉でいくらでも見られます。児童ポルノは写真やビデオなどに定着させない限り成立しませんので、娘を裸で遊ばせている親は罪に問われませんが、言ってみれば生ポルノを親が公開しているわけです。

そういう定義の法律であり、子どもを裸で遊ばせているような親は社会的に糾弾されていいと言っているに等しい法律なのです。こんな法律を作った人たちは頭がおかしいとしか思えない。

【性欲を興奮させ又は刺激するもの】ではないことを証明することは難しいですから、現在、30代、40代になっている被写体が「いい思い出」「きれいな頃の私のヌード」と思っていたとしても今なお児童ポルノです。被写体が当時、あるいは現在どう思っているのかは問われませんし、写真撮影の際に18歳未満であれば児童ポルノです。

明治時代のヌードでは半玉と思われる若い芸妓が被写体になっているものがありますが、これだって児童ポルノ。被写体が死んでいればいい、撮ってから百年経っていればいいという規定はどこにもありませんので。

現行法では、これを所持していること自体は違法ではないのですが、他人に見せると児童ポルノの提供となって逮捕されかねません。自分の子どもの写真、自分が17歳の時に撮った写真、明治時代の半玉の写真であってもです。

これについては次回。