隠れる女[劇場公開中限定版]
定価:1,500円 + 税
ISBN978-4-939015-30-4(4-939015-30-0) C0093
B6判 / 178ページ /並製
[2000年12月刊行]
内容紹介
〈竹中直人の会〉第八回公演『隠れる女』。今回の女優さんは小泉今日子、岸田今日子。
母と息子だけの冬の山荘。吹雪の中を訪ねてくる不動産屋。そして1人の若い女。事故が、というのだが……。
目次
第一幕
第二幕
第三幕
第四幕
あとがき
前書きなど
(前略)
〈竹中直人の会〉第八回公演『隠れた女』である。
タイトルを決めたのは、イマジカという映像の編集や試写をやる会社の一室でだった。傍らには小泉今日子さんがいた。その時、彼女に「寒い夜に発熱する人たちの話を書こうと思う」と言ったような気がする。私は本を書く時、いわゆるストーリーというものも考えるけれど、或る時間、あるいは、或る状態といったのものにドラマの中心をおきたいと常々考えている。例えがアレでコレだけど、ヴァン・ゴッホが「あの日見た黄色を描きたい」と言ったようなものだ。
「発熱」とは、ストーリーではないが、ドラマではあるのだ。(後略)
担当から一言
ポット出版は、初のオンデマンド印刷による単行本で、公演期間中、劇場でのみ販売することにしました。オンデマンド印刷は、少部数の場合印刷費の絶対額が少なくすむので、売れなくともいい本を・出したい本を出版するのに適していると言われています。
著者プロフィール
岩松 了(イワマツ リョウ)
劇作家。演出家。俳優。小説家。1952年長崎県生まれ。自由劇場、東京乾電池を経て、現在は「竹中直人の会」「岩松了プロデュース公演」などで活動。89年『蒲団と達磨』で岸田國士戯曲賞、94年『こわれゆく男』『鳩を飼う姉妹』で紀伊國屋演劇賞個人賞、98年『テレビ・デイズ』で読売文学賞、映画『東京日和』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞。98年には小説『五番寺の滝』(ベネッセコーポレーション、1,500円+税)を書き下ろす。
主な著書
●『テレビ・デイズ』(小学館、1,600円+税、1998)
●『恋のためらい』(岩松了・原作+倉持裕之・小説構成、ベネッセコーポレーション、1,300円+税、1997)
●『映画日和』(竹中直人+岩松了・著、マガジンハウス、1,400円、1997)
●『恋する妊婦』而立書房、1,500円、1996)
●『月光のつゝしみ』(而立書房、1,500円+税、1996)
●『スターマン』(ペヨトル工房、1,942円 +税、1995)
●『市ヶ尾の坂(伝説の虹の三兄弟)』(而立書房、1,500円+税、1994)
●『アイスクリームマン(中産階級の劇的休息)』(而立書房、1,500円+税、1994)
●『隣りの男』(而立書房、1,800円+税、1992)
●『恋愛御法度(無駄と正直の劇的発作をめぐって』(而立書房、1500円+税、1898)
●『台所の灯(人のその一般性の徴候に寄せて』(而立書房、1500円+税、1989)
●『お茶と説教(無関心の道徳的価値をめぐって』(而立書房、1500円+税、1989)
●『布団と達磨』(白水社、1262円+税、1989)