傘とサンダル
定価:1,600円 + 税
ISBN978-4-939015-13-7(4-939015-13-0) C0093
四六判 / 168ページ /上製
[1998年07月刊行]
内容紹介
砂に半分埋もれかけたかのような別荘「万砂楼」。そのラウンジに集う男と女。それぞれにそれぞれが言葉を紡ぎきれぬまま、出入りをくり返していく。夕陽が沈むまで、あと1時間……。
岸田國士演劇賞(蒲団と達磨)、紀伊国屋演劇賞個人賞(こわれゆく男/鳩を飼う姉妹)、読売文学賞(テレビ・デイズ)、アカデミー賞脚本賞(映画・東京日和)と、脚本界における賞を総ナメにした岩松了の96年プロデュース公演、書きおろし脚本。
目次
傘とサンダル
あとがき
「傘とサンダル」上演記録
担当から一言
岩松了(いわまつ・りょう)は役者でもある。映画やテレビを見ていると突然、岩松了が出てきてびっくりすることがある。
「竹中直人の会」公演では、主演の竹中直人と岩松了だけがレギュラー出演している。
映画のシナリオも書く。『東京日和』で、日本アカデミー賞脚本賞をとってしまっている。
エッセイも書く。パチンコの話が多い。負けたときの話が多いが、その原稿料はおそらく軍資金になって消え、またエッセイのネタが生まれる、とうまく回っているのかもしれない。
そして、演出家・劇作家で、この『傘とサンダル』という名作も書いてしまったのである。
著者プロフィール
岩松 了(イワマツ リョウ)
劇作家。演出家。俳優。小説家。1952年長崎県生まれ。自由劇場、東京乾電池を経て、現在は「竹中直人の会」「岩松了プロデュース公演」などで活動。89年『蒲団と達磨』で岸田國士戯曲賞、94年『こわれゆく男』『鳩を飼う姉妹』で紀伊國屋演劇賞個人賞、98年『テレビ・デイズ』で読売文学賞、映画『東京日和』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞。98年には小説『五番寺の滝』(ベネッセコーポレーション、1,500円+税)を書き下ろす。
主な著書
●『テレビ・デイズ』(小学館、1,600円+税、1998)
●『恋のためらい』(岩松了・原作+倉持裕之・小説構成、ベネッセコーポレーション、1,300円+税、1997)
●『映画日和』(竹中直人+岩松了・著、マガジンハウス、1,400円、1997)
●『恋する妊婦』而立書房、1,500円、1996)
●『月光のつゝしみ』(而立書房、1,500円+税、1996)
●『スターマン』(ペヨトル工房、1,942円 +税、1995)
●『市ヶ尾の坂(伝説の虹の三兄弟)』(而立書房、1,500円+税、1994)
●『アイスクリームマン(中産階級の劇的休息)』(而立書房、1,500円+税、1994)
●『隣りの男』(而立書房、1,800円+税、1992)
●『恋愛御法度(無駄と正直の劇的発作をめぐって』(而立書房、1500円+税、1898)
●『台所の灯(人のその一般性の徴候に寄せて』(而立書房、1500円+税、1989)
●『お茶と説教(無関心の道徳的価値をめぐって』(而立書房、1500円+税、1989)
●『布団と達磨』(白水社、1262円+税、1989)