図書館とメディアの本 ず・ぼん1 ある自画像の受難

発行:ポット出版
ず・ぼん1編集委員会 編
定価:2,000円 + 税
ISBN978-4-939015-04-5(4-939015-04-1) C0000
B5判 / 140ページ /並製
[1994年04月刊行]

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内容紹介

86年に開かれた「'86富山の美術」展に絡んで起きた問題で、突然の作品の売却、図録の焼却処分にまで及んだ「富山県立近代美術館・図書館事件」を特集。ほかに、「このごろの出版流通」「このごろの図書館業界」。

目次

ず・ぼんの夢
特集●ある「自画像」の受難ー富山県立近代美術館・図書館事件

マッカルデン事件とカリフォルニア図書館協会ー川崎義孝
図書館を考えるために●選書ー根本彰

このごろの出版流通(1)『週刊金曜日』の流通ー長岡義幸
このごろの出版流通(2)出版流通をめぐる願望と成果ー北川明
このごろの図書館業界 どうなる!? 調布の財団委託ー山口源治郎/横川武志/小池信彦/手嶋孝典

図書館にみえる困ったやつーとしょかん・太郎
図書館人のための整体診療室(1)ー佐藤朋弥/長浜哲
わたしの図書館うちゅうー新海きよみ
本の源流ー藤島二三夫
アフリカダイコのつくり方ー駒沢レオ
あなたの図書館体験
サビプロ●北海道の出版社

前書きなど

 図書館界に論争がなくなった、静かになったと思う。かって「貸出至上主義」をめぐる論争が、コンピュータ導入是非論が、図書館事業基本法が、さらにその前には専門職論が、「ピノキオ」の取り扱いと評価が、賛成者・反対者の顔や立場を鮮明にしながら争われた。(中略)

 私達は自らの素材であり武器である出版物を、その生成と流通の過程に顧慮することなく、自然物のように扱えるほど素朴ではいられない。出版物およびその流通過程を、緊張関係を保ちつつ身近な問題とかんがえていきたい。(中略)「出版の自由」「図書館の自由」は、業界と社会との接点を示す概念として、大きな視野で、自らをきたえてゆかなければならない。ここに図書館と流通界を横断し、メディア図書を扱う新雑誌を構想するゆえんである。(中略)

 以上のような課題を盛り込んでいきたい新雑誌に、実は密かにもうひとつ期待しているものがあるのだ。

 なんと云っても、まち、むらや学校の大・小さまざまな図書館、書店、出版業が私達の現場であり、原点である。図書館員、書店、出版関係者の現場の手記、良質で斬新なノンフィクションの掲載という野心である。(後略)

担当から一言

図書館にいる人・図書館に行く人・図書館に世話になる人・そして図書館に気になる人

著者プロフィール

ず・ぼん1編集委員会(ズボンイチヘンシュウイインカイ)

堀渡(公立図書館職員)
宮崎俊郎(学校事務職員)
胸永等(大学職員)
手嶋孝典(公立図書館職員)
佐藤秀春(市役所職員)
斎藤誠一(公立図書館職員)
東條文規(大学図書館職員)
真々田忠夫(高校図書館職員)
沢辺均(ポット出版)

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