2012-01-19
お部屋2304/『エロスの原風景 2』の目次発表
ずっとポット出版の高橋君にせっつかれながら、「いざやれば一週間でできるさ」と豪語して一年放置していた『エロスの原風景 2』の作業を先週金曜日に始め、本日完了。ホントに一週間でした。
この一週間、デモ断ちをし、チャルガ断ちもし、食糧を買い込んでほとんど外に出ず、電話も出ず、ツイッターもやらずに集中しただけのことはあります。
連載時の原稿は文字数が少ないため、メルマガや他の雑誌に書いたものを貼付けたり、複数の原稿をくっつけたりしているうちに文字数が増えすぎて、前回の半分程度の本数しか入らなくなりました。これではまずいと再度削ったり、差し替えたりしていて、その無駄がなければもっと早かったんですけどね。
さらに差し替える可能性もありますが、今のところは、以下の17本。
01/カストリ新聞
02/健康雑誌
03/エロ写真
04/ボケットパンチOh!
05/ストリップショーの始まり
06/トルコ風呂のマッチ
07/夫婦雑誌
08/脇毛
09/芸妓のカード
10/奇譚クラブ
11/ビニ本と裏本
12/実話週刊誌
13/明治の春画
14/漫画大快楽
15/旅の風来坊
16/歌本
17/人間探究・あまとりあ
第一弾の『エロスの原風景』では「カストリ雑誌の章が面白かった」という人が多かったのですが、私としては「トルコ風呂の元祖は東京温泉」という定説に異論を唱えたり、今まで誰も注目してこなかった戦前の実話誌やスカトロビニ本をまとめたり、おっぱい小僧のような個人をクローズアップした章が売りだと思ってます。誰もやっていないことが好きなので。
今回もそういう話がいっぱい入ってます。「ストリップショーの元祖は額縁ショー」というのが定説ですけど、あれもおかしいんですよ。その時代にストリップショーという名称がなかっただけじゃなくて、額縁ショーはレビューで裸を見せたものであって、ストリップショーではないです。
「舞台で裸さえ見せればストリップショー」と広く定義しても、額縁ショーは戦後初めて裸を舞台で見せた出し物ではないのです。知られざる真実です。たいていの人は知りたくもないわけですが。
2章の健康雑誌もあんまり今までまとめた人はいないんじゃなかろうか。
たとえばこういう雑誌です。
戦前こういう雑誌が何誌か出ていたのですよ。なんでこれがエロかわかりにくいでしょうけど、エロなんです。
12章の実話週刊誌は昭和30年代の週刊誌ブームの前に、エロ系実話週刊誌ブームがあったという話。書影が見当たらないので省略。
カストリ新聞は過去に一冊まとめられた本が出ていますが、ゲスで面白いですよ。
今回も、こういうもんが満載だす。
上に書いたように、削った章がたくさんありまして、5章も「ではストリップはどこからどう始まったのか」を論じた部分を削ってしまいました。それらを救済するためには、なんとか第三弾を出すしかないなと思ってます。つい先週まで「あのシリーズはもう出さなくていいんじゃねえかな」と思っていたのに、今はやる気満々。いざ読み直したら、エロはやっぱり面白いですわ。
原稿をまとめるより、図版をまとめる方がはるかに時間がかかるので、本が出るのは早くて3月下旬といったところかな。