2009-12-21
お部屋1998/『クズが世界を豊かにする』の読みどころと訂正
昨日、今日は順調に動いている『クズが世界を豊かにする』ですが、これは私の力ではなく、田亀源五郎の力でした。田亀さんのサイトはものすごいアクセス数なのであります。
『クズが世界を豊かにする』の中で、「コメディを足場にして闘うことの意義」「エロを足場にして闘うことの意義」みたいな話を書いていますが、考えてみれば、田亀さんは、まさにそういう闘いをし続けている存在です。
以前、「マツワル」で「中国での田亀源五郎の人気」を確認したのですが、田亀源五郎の名前を中国の百度や中国版googleで検索すると、どれだけ人気があるのかよくわかります。台湾だけじゃなく、正式には発行されていないはずの大陸でも絶大な人気です。これが闘いの成果です。
田亀さんは【作家さんや編集者さんだったら「判断の主体」の章は必読!】と書いてくれています。ここはたしかに読みどころのひとつかと思います。
本書で取りあげている動画を観やすいように、ポットでリンク集を作っていて、その47番目から49番目あたりのコマーシャルが「どうして欧米では可能なのか」を論じたのが「判断の主体」の章です。
タイトルなどにBANNEDと入っているので、放送禁止になっている可能性もありそうなのですが(BANNEDは人寄せフレーズになっているため、必ずしも信用はできない)、「放送禁止になるに決まっているだろ」と思えるようなものをどうしてわざわざ作るのか。
本の中で名前を出しているように、あの解釈は私のオリジナルではなく、アメリカでスタンドアップコメディアンをやっていたぜんじろうが、その体験から教えてくれたことをまとめたものです。「私らは自分で判断しているようで、自分で判断していない」という話は私も目からウロコでした。
立ち読みでもいいので、そこは読んだ方がいいと私も思います。「果たして我々は自分で判断できているのか」と自問することは刺激的です。3時間は潰せます。
田亀さんからは、間違いの指摘もしていただきました。
●194ページ、200ページ、205ベージ、211ページに、イランの言語がアラビア語であるかのような記述がありますが、イランの公用語はペルシア語でした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%AA%9E
恥ずかしながら、アラビア語と言語体系が異なるインド・ヨーロッパ語族のペルシア語というものが存在していることを知りませんでした。アラビア文字なので、アラビア語だとばかり思ってました(あれはアラビア文字を改良したものだそうです)。
ちなみに、本をまとめた段階では、イラン民主派の投稿は極端に減っていたのですが、11月から再度増え始め、今月に入ってからは怒濤の投稿がなされています。不正選挙騒ぎの時と、投稿のされ方も、映し方も変化が生じていて、おそらく前回の反省を踏まえて、よりスムーズな投稿と、防衛の方法を考えざるを得なくなったのだと推測しています。
これについてはすでに「マツワル」で分析済みでありまして、気が向いたら、こっちでも紹介しましょう。
他の訂正もしておきます。
●53ページに「世田谷の耳鼻科」とありますが、「神保町の耳鼻科」の間違いでした。福君は自宅近くの耳鼻科に行っていたのだとばかり思っていたのですが、以前の職場に近い耳鼻科でした。私もサイトは見ていたのですが、思い込みから逃れられず。
以下です。
http://www.kaga.min.gr.jp/index.html
耳くそ好きは是非。
●120ページに「流していることあるため」とあるのは、「流していることがあるため」の間違いです。
以上、万が一、増刷されるようなことがあったら直しますが、購入された方は各自直しておいてください。これから買おうと思っていた方は、以上をご了承の上、お買い求めください。
耳鼻科の話は福君本人が指摘してくれたことで、脱字は自分で発見。通常、自分の本はできあがっても読み直さないのですが、田亀さんの評を見て、「そんなに褒められるようなことを書いたっけな」と思ってページを開いたら、ついつい読み込んでしまって、脱字を発見した次第。
まとまりの悪いところと、くどいところがありますが、まあまあ面白いんじゃないですかね、この本。生きるヒントにはならなくても、時間潰しのヒントくらいにはなります。
追加訂正
●046ページ No.11の動画に付されたキャプションに間違いがありました。「hinegyaruに〜」とありますが、正しくは「himegyaruに〜」です。なお、キャプションは編集部が作成したものです。
[...] お部屋1999/インターネットのゴミ処分 お部屋1998/『クズは世界を豊かにする』の読みどころと訂正 お部屋1997/出版のあがき お部屋1996/出版とインターネットの関係 [...]