2008-09-15

お部屋1652/矢野穂積に学ぶ 4

話を元に戻します。

読んでいない方は以下を先にお読みください。

「1645/矢野穂積に学ぶ 1」
「1647/矢野穂積に学ぶ 2」
「1648/矢野穂積に学ぶ 3」

ここまで書いてきたような「草の根」「マッチポンプ方式」は今も日常的に彼らがやっていることです。

「えー、『東村山市民新聞』によると〜」と、音楽使用料も払わない多摩レイクサイドFM「ニュースワイド多摩」という番組で語っているオッサンがいます。

おめえらが書いた記事だろが。つまり、「私(操り人形を含む)が書いたように」ということなのに、あたかも公的性質のあるメディアがそう書いたかのように見せかけています。一般の新聞の報道と、自分らの書いたことを並列に扱うことで、その誤解を高める手法です。

せと弘幸の空前の活躍により、最近この問題を知った人たちの中には、「東村山市民新聞」というものがどういうものかよくわからず、「草の根」が地方新聞社を経営しているのだと誤解するムキがあるかもしれません。しかし、まともな世界の住人たちは、しばしばこれを「アジビラ」「政治ビラ」と表現していて、現物を見れば、「新聞」ではなく「ビラ」と表現するしかない代物です。詳しくは「1526/新聞の条件」を参照してください。

税金で食っている市議が、自分らが出している政治ビラにあることないこと書き、それを自分らが牛耳っているコミュニティFM局の自分の番組で、第三者のような顔をして読み上げる。なんだ、これ。

しかし、「新聞」には法的な基準などなく、ビラを「新聞」と自称することは違法ではない。それを「朝日新聞」「読売新聞」と並べることも違法ではない。だから、彼らはそこに目をつける。

本当は「朝日新聞」「読売新聞」が「草の根」の主張を紹介してくれればいいのでしょうが、そんなことはしてくれない。週刊誌も、以前のようには取り上げてくれない。いかに彼らが「反創価学会」だとしたって、「週刊現代」ももう懲り懲りでしょう

だったら、自分らで書いたものを第三者が書いたものかのように扱って、それを増幅していけばいいってことです。

「こんなもんで騙されるのか」との疑問もあるでしょうけど、インターネットを見られる環境にないご老人たちもいて、おそらくはこういった層が現在の「草の根」の最大の支持層です。誤解しがちですが、いかにネットで盛り上がったところで、東村山市民の圧倒的多数は、この問題に無関心です。どーでもいいのです。だから騙される。

これはこと東村山市の特性ではなく、どこの地域でも、市議会や区議会で何が起きているのか、誰が市議会議員、区議会議員なのかなんてことは興味がないものです。広く報道されることは滅多にないですし(ただし、東村山の特性もいくらかは関係しているのではないかとも疑ってまして、これについては間もなく一文を出す予定)。

また、多摩レイクサイドFMなのか、ニッポン放送なのか、NHKなのかの差を、さして意識せずにラジオを聴いている人たちは多数いますから、いちいち「これは信用できない局」と確認はしないでしょう。聴いている人の絶対数は少なくとも、市議会議員選挙においてはたったの百という数字でも決して無視はできない。

だからこそ、彼らはこのメディアに目をつけ、「多摩レイクサイドFM」では、時には、新聞記事を捏造までして、敵対する人物を中傷する。これ自体、法に抵触し、一市議が放送局を牛耳って、自分に都合のいいことばかりを流すのは放送法にも抵触しますが、総務省は動きはしない。名誉毀損裁判が次々に起こされていても、なお総務省はノータッチ。

コミュニティ放送局はひとたび免許を受けると、なにをやろうと免許取り消しにはならず、放送法を無視し放題。だから、札幌ラヂオノスタルジアのような放送局も存在し続けています。

それでも、こういうことを多くの人たちがやらないのは、思いつかないためではなく、恥ずかしいからです。ないしは、やってはいけないことと思っているため、最初から発想しようともしません。

ここまで読んできた方はおわかりのように、「草の根」の言動に共通して見られるのは「恥の観念」の欠落です。3羽の雀さんが「羞恥心のない人たち」と評している通りです。

恥を知る人であれば、あのビラを「朝日新聞」「読売新聞」と同等に扱うことはできない。自分が書いている文章を読み上げて、まるで自分とは関係がない記事であるかのように論評を加えることはできない。自分が語ったことを元に記事を作った週刊誌を裏切ることはできない。ありもしない新聞記事を捏造してまで他者を誹謗中傷することはできない。

恥を知る人であれば、市川房枝がどんな活動をした人なのかもよくわかっていないのに、年3千円の会費を払えば誰でもなれる「市川房枝記念会」の「維持員」という肩書きをそうも大きく出そうとは思わない。これについては「1514/人権意識なき市議たち」参照。

「草の根」のやり口は、「ドクター中松方式」に近いところがあります。

アメリカの州や市では、数ドルを払うと、個人の記念日を認定してくれる、半ばシャレの制度があります。夫婦の結婚記念日、子どもの誕生日などを公的機関が認定してくれるわけです。この制度を使って、「アメリカ××市ではドクター中松デーを制定」などとやる。それを見た人たちは、アメリカではそうも評価されているのかと誤解します。

あるいは「発明件数2360件で世界一」などと書く。発明には法的な基準がありませんので、言ったもん勝ちです。対して特許は法的な基準がありますので、ウソは言えない。なぜドクター中松は特許件数を言わないのかと言えば、特許数で言うと、日本一でさえないからです。

「フロッピーディスクを発明した」というのも、フロッピーディスクの技術に抵触するなんらかの特許をその前に取得していたということに過ぎません。これについては特許庁で調べたのですが、元の発明がどれであるのか特定まではできず。そのくらいかけ離れた特許を「抵触している」と主張してIBMとの契約をとりつけただけで、フロッピーディスクを発明したのはIBMです。クレーマーみたいにも思えましょうが、このようなことは特許屋と言われる人たちがよくやることで、特にドクター中松が悪質というわけではないようです。しかし、こうも大声でそれを自己宣伝に利用する人は他にいないでしょう。

一事が万事この調子で、ドクター中松の言うことからイメージされるものと、現実は大きく違ってます。ドクター中松はまさにそのような誤解をされるように情報を出していて、誤解をそのまま放置しています。

本人は発明件数だと言っているのに、これを第三者が特許件数だと誤解して書いている例が多数あり、著書の帯などにも、おそらく編集者が誤解してそのように書かれています。本人が「間違っている」と指摘すればいいわけですが、そんなことはしない。

また、デイブ・スペクターが「アメリカでは有名」とテレビで言っているところを見たことがありますが、アメリカ在住の複数の知人に確認したところ、「こっちじゃ誰も知らない」とのことでした。デイブ・スペクターはアメリカのことをよく知らないので仕方がないでしょう。

「ドクター中松方式」については、かつて「宝島30」という月刊誌に詳しく書いたことがあるので、興味のある方は古本屋で探してください。また、「発明のえらい人」も参考のこと。そういえば、札幌ラヂオノスタルジアの安濃社長同様、ドクター中松も編集部に電話してきてがなり立てていたものです。

ドクター中松も十分恥を知らない人かとは思いますが、選挙に当選したことはなく、まだしも罪はない。対して、「草の根」は現役の市議ですからね。

日本一ではないにしても、ドクター中松には、発明家としての実質はある。フロッピーティスクを発明したというのは言い過ぎではあっても、IBMと契約しているのは事実。対して、「草の根」には市議としての実質がない。亡くなった朝木明代のいわば財産で、今も市議をやっているだけのことで、市議らしい活動をやっているとは思えない。やっているのは内縁の妻が園長である保育園の利益保護であったり、票をとりあう関係の市議に対する誹謗中傷です。これに税金が使われている。

また、ドクター中松の場合は、自分を大きく見せたいだけのことで、それによって他者を攻撃することはほとんどないのに対して、「草の根」誹謗中傷の連発訴訟の連発です。その対象になった人たちはたまったものではない。

まだ続くぜり。

お詫び:今回は私のミスにより、更新からしばらくの間、「もっと読む」をクリックすると、妙なページが表示されてました。すいません。電磁波とは関係ないです。

このエントリへの反応

  1. お部屋1652がこわれているようですが、何かありましたか?

  2. すいません、上に書いた通りです。疲労が溜まっておるです。

  3. 失礼しました。
    ゼリー一派のような「恥を知らない、羞恥心のない人たち」については、私ももう少し真面目に掘り下げていきたいと考えてています。
    更新楽しみにしておりますが、無理をなさらずに。

  4. でも、ゼリーは小物です。朝木直子も高野博子も小物。矢野穂積は格が違います。掘り下げるんだったら、矢野穂積をオススメです。もう力が衰えてきているように見受けられますが。

  5. [...] 以前から3羽の雀さんや私は「草の根」には恥という観念が欠落していることを指摘しています。(「3羽の雀の日記」の「羞恥心と人権感覚がない人たち」や「黒子の部屋」の「1652/矢野穂積に学ぶ 4 」を参照のこと)。 [...]

  6. [...] 単に会費を払っているだけで、これといった活動をしていないのに、アムネスティや市川房枝の名前を選挙公報にまで書いて利用する。こういうやり方は、ドクター中松にも似てます。1のことを10に見せかける。 [...]