2008-08-26
お部屋1634/心底共感しました、「裸の大陸」チャリティープロジェクト
単行本の作業はもう終わっているはずだったのですが、原稿を大量に差し替えることになって、またまた仕事に追われてます。明日から取材だのなんだのが続き、さらにそのあと、「黒子の部屋」は夏休みに入る予定です。私自身は休みじゃないですけど。それまで慌ただしく、休みの前も更新ができなくなるかもしれないので、今日はもう1本更新しておきます。
「裸の大陸」チャリーティープロジェクト発表記者会見は大変有意義でした。私も板橋区には着目していて、以前から疑問だった「どうして拠点駅がないのか」「どうして鉄道のつながりが悪いのか」について、「C.I.L」の荒井さんに詳しく教えてもらいました。さすがに板橋について語らせたら右に出る者がいないだけのことはあります。って、なんの話だ。
記者会見のあと、たっぷりと彼に話を聞きまして、子どもの頃にはまだ残っていた板橋遊廓の建物や元娼妓のおばあちゃんの話など、私の専門である売春史的に見ても大変貴重でした。板橋遊廓は赤線として残らず、きれいに消えたと思っていたのですが、戦後も青線は存在していたらしい。また板橋に調べに行かなきゃ。
本題のチャリティープロジェクトですけど、司会をしながら、私は監督のサックンや主演の佐伯奈々の言葉に猛烈に感動してました。チンコの話にも感動しましたが、チャリティーをしたいと思った気持ちを改めて聞いて涙腺がゆるみました。今回の司会は三代目葵マリーに頼まれてのことだったのですが、今後は自ら協力します。
だってさ、たった1本のAVが1千万円もの金を作り出して、井戸を掘って農地を作ることで、子どもたちが生活する基盤を生み出すことが可能なのですよ。実際に何が必要なのかは、地元のボランティアグループに判断してもらう必要があって、日本サイドで決めるわけにはいかないし、井戸を掘ったところで水が出るかどうかわからないんですけど。
その地域では1割以上の子どもたちが5歳になるまでにマラリアなどで亡くなっていますから、井戸を掘る前に薬を買うことに金が使われることになるかもしれません。それにしたって、センズリこいて子どもたちの命を救えるのって夢があるじゃないですか。
「センズリで救える命がある」ってコピーはどうかな。なんかのパクリのような気がするけど。大人になって「自分はセンズリで救われたのか」って気づいた時に、どう感じるかって問題はありますが、私だったら嬉しいです。日本ユニセフ協会に救われるより嬉しいです。日本ユニセフ協会はゼニ集めの団体なので、直接彼らが命を救うわけではないですけどね。
実際にそういう意見も来ているらしいですけど、こういう話には「他にも貧しい子どもたちがいるのに、なんでそこの地域だけなのか」って批判がつきものです。そういうことを口にすると、何か言った気になれるのでしょうけど、意味ないです。
これについては記者会見で荒井さんが説明したように、子どもたちが自立していくためには、金がかかります。いくらケニアだって、高いものは高い。むしろ、日本よりも高くつく場合もあります。
1千万円を百ヶ所にバラまいたら、1ヶ所につき10万円。これで家を建てられますから、無駄ではないでしょう。しかし、それでおしまい。
対して、井戸を掘って灌漑設備を作って農地にして、井戸の水を飲料水にするための濾過装置を作ると、それだけで1千万円かかってしまいかねない。しかし、それによって、10年後も20年後も助かる人たちがいます。それによって、新たに金を生み出すこともできます。
わかりやすい例を出せば、1千万円分のミネラルウェーターを砂漠にまくより、たった一ヶ所でも緑地化するために金を使った方がいいってことです。
たしかに、こういう金は無闇にばらまくと、それを得た地域と周辺地域に格差が生じるなどの問題を生むことがあるし、援助金に依存する人たちを作り出すこともあるのですが、今回の寄付の対象は、親を亡くした子どもたちと、夫をなくした女たちが集まって、地元の人たちによるボランティアで運営されている地域です。学校の教師もボランティアで、他の仕事をしながら無償で教えてます。
つまりは周辺地域の負の部分を集めていて、ボランティアたちが大きな負担を強いられています。ここを底上げすることは、周辺地区全体の住民たちが救われることです。
また、日本人を含めて、現地でしっかりと活動している人たちがいるので、その金が一部の人たちの贅沢に使われることもありません。何にどう使われたのかを報告してもらえるように、現地のボランティアにすでにカメラも渡してあるそうです。
貧しい子どもたちのために寄付したはずの金を児童ポルノ法改正という名のエロ規制、表現規制のための活動資金に流用するような、どこかの団体とは違います。
現地のボランティア団体はこっちがポルノ業界であることも知っています。なんだっていいわけですよ、子どもたちの命が助けられるなら。それに、たぶん海外のポルノ業界やセックスワーカーの団体はそういうことをすでにやっていそうですから、慣れてんじゃないですかね。「そんな援助はいらない」という地域や団体もあるかもしれませんが、現にそこは受け入れてくれているのですから、何も無理をして別の場所を探す必要もないでしょう。
それでもなお「もっとひどい地域がある」という意見もありましょう。そういう場所は、そういう意見を言う人たちに任せた。
記者会見の前までは、モザイクがどうこう、表現の規制がどうこう、児童ポルノがどうこうという問題に、私はより大きな比重を置いていたのですが、サックンや佐伯奈々の言葉を聞いていて、何より金を作ることを先行させようと考え直しました。
彼らはボランティアがやりたいわけではなく、チャリティーがやりたいわけではない。たまたま出会ってしまった子どもたちを助けたい。その手段としてのボランティアであり、チャリティーです。そのバカみたいにピュアな気持ちに応えたい。
もちろん、子どもたちの顔がモザイクで消されてしまうのは残念ではあるのですよ。この場合、子どもたちの顔には特別な意味がありますから。
私も十数年前に、インドのラダックで、チベット人たちの難民施設に行き、そこで子どもたちに会った時に、「何かしてあげたい」と思いました。こんな私でもそう思わないではいられません。
ナンボかの寄付をしてきただけで、私は日本に帰って一ヶ月くらいで忘れましたけど、サックンたちは忘れませんでした。「裸の大陸」シリーズは、単に海外でAVを撮ったら面白いだろうなとの思いつきで始めただけなのに、子どもたちに出会って、その笑顔が忘れられなくなりました。子どもらのために何ができるだろうと考え始めました。その思いが会社の人たちにも伝わって結実したのがこのチャリティープロジェクトです。そして、その思いが私にも伝わりました。
その原点である子どもたちの表情にモザイクがかかってしまうと、彼らの思いは伝わりにくくなります。しかし、この際、その現実をバネにして、つまりはそれをも話題にすることで、この作品を1万本売って1千万円を作り出すことが目標です。売上げの2%だの3%だのではなく、利益分はすべて寄付で、ざっとの計算で1本で千円くらいになります(定価2980円)。
今時1万という単位を売るのは容易ではないですが、不可能ではない。それが達成できるかどうかは、皆さんのセンズリにかかっています。
足りない分は募金です。行ける範囲でサックンが自ら各ショップに募金箱を設置して回ると言ってますので、1発100円見当でセンズリ募金をしていただきたい。ゴールデンウィークからセンズリしてない美神先生も週に一回はやれよ。
こんなに爽やかな気持ちで「センズリしろよ」と人に言えるのは初めてです。
記者会見のあと、感無量だった私は街頭募金もやろうと提案しました。佐伯奈々もやると言ってます。
「千円以上募金してくれたらフェラします」
「安いな」
「じゃあ、1万円」
路上でそういうことすっと警察に捕まりますので、そのくらい一生懸命な彼女の気持ちだけ受け取っていただきたい。
街頭募金はこの作品が発売になる9月18日以降、たぶん本当にやります。私も街頭に立ちます。エロ業界の心意気を見せてやります。
今後の予定やケニア現地の詳細については徐々に「裸の大陸」チャリーティープロジェクトのブログで公開されていくはずですので、そちらを見ていてください。
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