|  この本のまとめは日誌で数回に渡って行いましたが、表記やフォーマットが統一されていませんし、なによりも、分かりやすくまとめきれていないので、ここに独立コンテンツとして、以前まとめたものを補足・訂正しながら、少しずつ、ここに残していこうと思います。これを読むことで、この本に書かれている、要点、自分で判断したものではありますが、をいつでも確認できるようにしておく、ということが出来るようまとめていきたいと思います。
  まずは、この本の構成を、もくじをもって、示しておこうと思います。それに沿ってまとめていくので、参照しつつ、見ていければ分かりやすいかと思います。 ◎―――――――もくじ(まとめたところだけピックアップ)―――――――◎ 第1部 ●第一章は割愛します 第2章 本が読者に届くまで―出版流通のしくみ―…………P131.出版業界とは………………………………………………………P13
 2.出版流通のルートについて………………………………………P15
 3.出版者について……………………………………………………P17
 4.販売会社(取次)について………………………………………P18
 5.書店について………………………………………………………P21
 6.知っておきたい業界団体・組織など……………………………P25
 第3章 出版業界を支える二つの制度について………………P281,再販売価格維持制度(再販制度)とは…………………………P28
 2.TONETSからSUPERTONETSへの展開…………………………P31
 第2部 第1章 書籍の分類について……………………………………P371.内容の分類の仕方…………………………………………………P37
 2.販売対象による分類のしかた……………………………………P44
 3.発行形態による分類のしかた……………………………………P45
 
 第2章 書籍の流通条件について…………………………………P471.委託制度とは………………………………………………………P47
 2.買い切り制度のついて……………………………………………P50
 第3章 注文制度について………………………………………P521,注文のしくみ………………………………………………………P52
 2.注文品とは…………………………………………………………P52
 3.注文票の種類と役割………………………………………………P52
 4.注文の流れ…………………………………………………………P55
 第4章 定期刊行物と定期改正……………………………………P561.定期刊行物とは……………………………………………………P56
 2.定期改正……………………………………………………………P56
  ◎―――――――――――――――――――――――――――――――――◎ ●第2章 本が読者に届くまで―出版流通のしくみ (1)出版業界とは(P13)出版社・取次・書店を総括して出版業界3者と呼びます。この3者に絞って出版業界の関係をまとめると、出版社によって本が制作され、取次業者によって書店に分配され、書店によって読者に販売される、と―大まかですが(本当に)―なります。この3者を個々にまとめていきます。
 (2)出版社について(P17)出版社は本の企画を考え、それを基に内容・著者・署名・体裁・分量・定価・発行部数・発行時期などを決め、この一連に検討を重ねていきます。また、出版というのは、出版社だけで行えるものではなく、例えば印刷業者・製本業者・保管業者(在庫の保管場所)など様々な業者と関わっています。(P8)
  日本の出版社の総数は、4302社で、そのうち東京にあるのは3607社と本書には書かれています。このため流通は東京を起点に全国へ流れています。ただ、出版業界には、委託制度(のちにまとめます)があるために書店からの返品があり、流通は一方通行ではありません。 (3)販売会社について(18)メーカーである出版社と販売機関である書店の中間に位置し、出版社に代わり出版物を書店へ販売し、小売店に代わり出版社より出版物を仕入れ、出版物を全国的にスムーズに流通させるのが取次です。
 取次が上のように流通における役割を果たすための機能を下にまとめます。
 ・書店への商品分配・調整をデータにより算出し各店の特性に合わせた配本・雑誌・定期刊行物・全集などを書店の希望部数に応じて確保し配本
 ・全国の書店から、代金を回収し、一括して出版社へ支払う。
 ・商品の分類・整理・仕分け・梱包・出荷
 ・商品のストック
 ・各種データの調査・集計・分析・提供
 ・その他
  取次には、出版社と書店が担わねばならない負担を軽減するだけではなく、より円滑な流通のための機能が多くあるように思います。 (4)書店について(P21)出版物及びこれに関するものを、出版社・取次から調達し、消費者に販売するのが書店です。
 ここで最近(本書発行頃=平成5年頃)の書店の形態についてまとめます。  大型化読者が書籍類を購入する際、月刊誌や文庫などは近隣書店で、専門書や単行本などは品種の多い都心ターミナルの大型店で購入する傾向が見られます。読者は、その商品構成の豊かさから、書物を探す楽しみのある大型書店に足を運ぶことが多いようです。
 複合化読者のニーズやライフスタイルに合わせて書店のあり方も変わってきています。書店でも出版物だけでなく、AV・カセットブック・ファンシーグッズ・テレホンカードの販売、さらにはビデオ・CDレンタルも目立ってきています。
 専門化複合化に対してもう一つの方向として専門化があります。取扱商品の絞込み・あるジャンルに関し可能な限り揃える、といったような商品構成を行う書店も増えてきています。これは、客層分析を行い細分化して自店に合った品揃えをするというものですが、後にまとめる「第4章出版流通ネットワーク」における、出版業界3者における情報伝達の可能が、このような傾向の一因になっているかもしれません。
 (5)出版流通ルートについて(P15)出版社から読者に出版物が渡る過程は様々ですが、もっとも多く利用されるルートとして、正常ルートと呼ばれるものがあります。下に示しておきます。
 出版社―→販売会社―→書店―→読者  他のルートを一部書いておきます。出版社・取次を通し、書店に代わりその他小売店(学生生協・キヨスク・CVSなど)で販売されるルート、販売会社は通さずに書店やその他小売店に直接商品を卸すルート、また出版社から直接読者に販売されるルートがあります。
 (6)知っておきたい業界団体・組織など(P25)  日本書籍出版協会:会員社数490日本雑誌協会  :会員社数74
 日本出版取次協会:会員社数42
 日本書店商業組合連合会:会員書店数12017
 
 ●第3章 出版業界を支える二つの精度について(P28) 1.再販売価格維持制度(再販制度)とは(1)再販制度とは
 メーカーである出版社が、自社商品の販売価格を決めて、それを販売会社や書店などの販売先に守らせるというものです。
 この契約は、出版社―販売会社、販売会社―書店間に結ぶものです。
 
 (2)再販制度の歩み(P28)昭和28年に独占禁止法の一部が改正されることによって、再販制度は発足しました。その後昭和53年に公正取引委員会より出版物の再販制度廃止の意向を表明しました
 公正取引委員会の意向は下のようなものです。
  出版業界に再販運用の行き過ぎがあり、定価販売が義務と考えられ硬直化している。それは流通過程に問題があり、不当な取引差別が生じているのではないか、そしてもはや出版物は文化財ではなく消費財的傾向が強く、法律で保護する必要はない。  というようなものです。これを契機に昭和55年、新しい制度が実施されることになりました。以下の通りです。 1.再販を採用するか否かは出版社の自由意志。これを部分再販といいます。2.再販商品とするものには、「定価」の文字を出版物自体に表示することにな ります。
 3.一度再販商品として出版したものでも、一定期間後に全ての商品を回収下上で、出版社自らが「定価」の表示を抹消することができます。ただしこのことは販売会社に通知しなくてはなりません。これを時限再販といいます。
 2.委託制度について(P31)「再販制度」と「委託制度」が出版業界の二大特性として挙げられる2つの制度です。再販制度については既にまとめたので、ここでは委託制度についてまとめます。
 
 期間内であれば、返品することができる、という契約を出版社―販売会社、販売会社―書店で結ぶ制度のことです。
 ・委託制度の利点
 書店が被る危険の負担を軽減できる。つまり、書店が抱えた本を、全て売る必要はない、ということにより、書店に他種類、多量の本を並ばせることを促す。
 ・委託制度の問題点
 出版物の生産過剰、や書店の販売能力を超えた供給などの理由により、返品を必要以上に増加させてしまう、ということ。
 
 
 ●第4章 出版情報ネットワークについて(P32)ここでは、高度情報化社会における出版業界の将来の展望と、その具体的に実施されているシステムについてまとめます。
 
 1.高度情報化社会の進展と出版業界の将来
 コンピューターを活用した情報ネットワークの普及に伴い、データ通信が登場し、コンピューター中心のネットワークシステムが構築され高度情報化社会の進歩、発展に合わせ、出版流通も変わってきている。
 これらの発展は、出版社、販売会社、書店間をネットワークで結びつけることにで、出版流通の情報化の促進に大きく貢献してきました。
 そして、将来的にはこの三者を総合情報処理ネットワークが構築され出版業界の発展はますます進んでいくと思われます。
 
 ・SUPER TONETSについて
 SUPERTONETSとは、出版社、販売会社、書店間を結ぶネットワークシステムです。
 書店にとっては、業務別、機能別、のシステム選択が可能になり、各書店にあった効率的なシステムを実現できるようになります。
 出版社にとっては、納品、返品、等様々な売り上げ実績をはじめ、売掛請求、在庫、印税などの各部門の管理の効率化を図ることができるようです。
 第2部 書籍について(P35)ここまでは、出版3者における流通と、その間で結ばれる制度についてまとめました。ここからは、書籍について、分類方法のいくつかの例、そのメリット、それと書籍の流通条件などに重点を置いてまとめていきたいとおもいます。
 ●第1章書籍の分類について(P37)書籍の分類は、その目的により、様々な分け方がされています。内容での分類、販売対象による分類、発行形態による分類など、様々な方法での分類法のいくつかをまとめたいと思います。
 
 1.内容による分類のしかた(P37)(1)日本十進分類法(NDC)
 日本の図書館に適した、標準分類法とされています。その分類法ですが、「類」「網」「目」と3段階をもって分けています。
 
 ・「類」とは
 あらゆる分野を、哲学、歴史、社会科学、自然科学、工学、産業、芸術、語学、文学、それと、これらに属さないものを、総記、として、全部で10部門に分けています。この区分が類です。
 
 ・ 「網」とは
 それぞれの「類」に関し、さらに詳しい内容で10に区別したものが「網」です。
 
 ・「目」とは
 これに関しての解説が本書ではされていないので、「目」、とは、「網」をさらに詳細に分類するのだと思います。
 
 (2)日本図書コードによる分類のしかた「ISBNコード」に「分類コード」、「価格コード」の2つを加えて表示するコード体系を言います。
 
 ・ISBNコードとは
 国際標準図書番号と言い、何という国の、何という出版者の、何というタイトルの出版物を表すのか、を特定することが出来ます。そしてこれを、第1〜第4部分の4つで表示します。
    第1部分:国別記号。この国とは、言語別に分けられた国です。ちなみに「4」は日本を表します。
 第2部分:出版者記号。
 第3部分:書名番号。個々の出版物の固有番号のことです。
 第4部分:チェック数字。コンピューターが自動的に判断するための数字       です。
 
 ・分類コードとは
 出版者、販売会社、書店、図書館などで、分類や商品管理の便を図るために導入されたコード体系です。
 その分類法は、「販売対象コード」、「発行形態コード」、「内容コード」の3つの区分より成り立っているようです。これら3つは後日個々にまとめますが、日本十進分類法とは違った視点から分類でしているようです。
 
  さて、日本図書コードは、上の2つと、価格コードから成り立っています。具体的に挙げてみると、  ISBN4-7631-8959-X  C0030  P1030E|  ISBNコード    |  |分類 | |価格コード|
 コード
  というような感じになります。本書に載っていたものをそのまま写しました。価格コードの解説が載っていないのですが、読んで字の如く、価格を示すものであると思います。(1)でまとめた、日本十進分類法とは違い、出版物の内容以外も分類の要因に含むと言う点で、流通という目的が明確にされた分類であるように思います。 出版者、販売会社、書店、図書館、など出版業界で統一されている分類であると書かれていることからも、流通に適した分類法なのではないかと思います(ここは想像です)。
 
 (3)トーハン独自の分類書店での店頭陳列及び管理においては、上でまとめた、日本十進分類法や日本図書コードは向いていない面があります。そこで、トーハンは独自に分類方法を設定し、補完しています。これを棚コードと言います。
 2.書籍の様々な分類法前回まとめた「分類コード」のところで少し触れた、「販売対象コード」と「発行形態コード」について、その分類のし方をまとめます。
 (1)販売対象コードによる分類(分類コードにおける千の位を表す)
 販売対象による書籍の分類は、書店売り場での実務に役立ちます。
 ここでの分類は、全ての書籍を、一般(0)、教養(1)、実用(2)、専門(3)、婦人(5)、学参【氈腐】(6&7)、児童(8)に分けるものです。ちなみに、括弧内で示した数字が各々の販売対象コードです。(2)発行形態コード(分類コードに置ける百の位を表す)
 単行本(0)、文庫(1)【A6判)】、新書(2)【B6判より少し小型】、全集(3)、双書・叢書(3)【同一種類の事柄について集めた書籍、または続けて出版する同一種類のもの】、辞典・事典(5)、図鑑(6)、絵本(7)、マイクロ点字混同(8)、このように分かれています。括弧内の数字は、個々のコード番号で、墨付きパーレン内は補足です。ここで、今一度「分類コード」に触れたいと思います。 ISBN4-7631-8959-X 
           C0030  P1030E
 |  ISBNコード    |  |分類 | |価格コード|
 コード
 昨日も示しましたが、これがISDNコードです(先ほど書いた、千の位、百の位のところ参照)。分類コードのところに着目しますと、Cのあとは4桁の数字になっています。
 さて、昨日も言いましたが、「分類コード」は、ここでまとめたふたつと、詳しくは触れていないのですが、「内容コード」の3つの分類からなるコード体系であるからです。ちなみに、内容コードですが、日本十進分類法(NDC)とは違いますが、似たように、内容で区分されたコード体系です。
 ここで、今まででまとめたことから、例えば、「一般書」「文庫」「歴史地理」「伝記」という属性の本のコードは、0123、と表せます。
 ここで「0」は販売対象、「1」は発行形態、「2」は内容の大分類、「3」は内容の小分類、を表しています。(ここで、分類コード表というものを見られます)
 ここまでのまとめでは、その分類は本の中身に依るものばかりでしたが、外見から区別する分け方もあります。表紙が硬いものをハードカバー、軟らかいものをソフトカバーというように二つに区別しています。ただ、これに関するコード体系はないようです。
 第2章 書籍の流通条件について(P47)今回は、書籍を流通上の条件で分けて説明します。1.委託制度とは(P47)
 期限内に、原則として、決められた部数内においての返品を認めるという制度をいいます。これは以前にもう少し詳しくまとめてありますので、そちらを参照してください。
 委託にはいくつか種類があります。下にまとめます。
 (1)新刊委託
 ・ 流通条件:委託 ・請求方法:即時
 新しく発刊、または重版される書籍が新刊委託品とされ、書店への委託期間が設けられます。期間は通常3ヵ月半です。ただし、これは販売会社への到着期限ですから、輸送に要する日数を加味して返品する必要があります。
 (2)長期委託
 ・流通条件:委託・請求方法:延勘
 すでに刊行されたものをテーマや季節に合わせてセット組みし、委託期間を長くしたものが、長期委託品です。期限は、6ヶ月を原則としますが、短期間(4ヶ月)のものもあります。長期委託品に関しては、売れたものは補充せずに売りっぱなしにすることを原則としています。
 (3)常備寄託
 ・流通条件:寄託 ・請求方法:延勘
 この制度は、性格としては委託ですが、税務上、出版社の社外在庫扱いのため寄託という言葉を使っているようです。
 また、常備という言葉が意味するのは、常に書店に陳列される、ということです。そのため、この商品には常備補充カードが挿入されていて、売れたらすぐに注文し、補充します。そして清算時に全冊返品が原則となっています。
 ただし、これでは、常に契約時の冊数が返品として出版社に返されることになり、費用がかさみます。そこで、返品期限の約一ヶ月前から常備補充カードを保留し、ストップします。なお、補充状況は、出版社、または販売会社で記録されていて、次年度の契約更新時の参考資料になります。
 2.買切について(P50)
 上でもまとめた、委託に対して、買切という制度があります。返品を認めない、というのがその内容です。
 (1)買切
 ここでは、買切に適用される商品を挙げておこうと思います。
 ・買切扱新刊書
 ・買切扱予約定期刊行物
 ・客注、書店の見込注文、補充の注文品
 ・販売会社の売店での購入
 また、新刊委託品でも、配本後の注文に関しては、買切扱いになります。
 (2)延勘について
 ・適用制度:買切 請求方法:延勘
 品代の請求日を通常よりも延期することを延勘といいます。
 3.コラム:委託制度と補充システム(P49)
 常備寄託のところで触れた補充スリップについてまとめます。
 上でもまとめましたが、委託制度においては決められた部数内においての返品が認められています。つまり追加注文に関しては、返品が認められないということです。そのため、書店は自主仕入れに消極的になる傾向があります。  この改善策として、補充スリップが生まれました。そこで下にメリットとデメリットを挙げます。
 メリット
 ・書店は売れた商品を把握でき、遣い注文もこれを使用することにより容易  になる
 ・出版社は書店の追加注文頻度の上昇によって書店店頭における陳列場所を  再確保できる
 ・補充スリップによる注文は買切扱いなので支払いが即時行われる。
 ・書店は発注する商品が期間内であれば、買切扱いであっても、委託仕入れ  と区別できないため、結果として返品できる
 デメリット
 ・追加注文が容易になったことで、過度の仕入れの原因となり、返品がかさ  むおそれがある
 本書をまとめるとこのようになる(と思う)のですが、メリットのところで、支払いが即時行われる、とあるのに、結果として返品できる、のであれば、出版社は、返品に際して、返金を行うということになるのでしょうか。そこを疑問に思いましたので、課題と致します。
 ○第3章 注文制度について(P52)
 1.注文のしくみ(P52)
 読者は、書店へ注文して本を取り寄せることが出来ます。この場合、書店は販売会社に発注をします。販売会社は、自社在庫及び出版者から調達して書店へ送品します。これを「注文制度」といいます。
 2.注文品とは(P52)
 書店が販売会社へ発注した商品を、「注文品」と言います。これには、読者が書店へ注文した商品・書店が店頭商品を充実させるための商品とがあります。発注にあたっては、両者、同一の注文短冊を使用するため厳密に二つを区別することは出来ません。
 3.注文票の種類と役割(P52)
 (1)客注専用注文票  :業界あげて制度化したもの。販売会社毎に色分け             されている。
 (2)書籍注文票(白短):店頭商品の補充用に使われている。
 (3)教科書採用品注文票:学校の教科書や副教材など、一括採用の際に使用             。特別迅速を要するので大きく目立つよう作られ             ている。
 (4)常備補充カード  :常備寄託品に必ず挿入されている注文用紙。
 (5)必備図書カード  :書店が、自己在庫商品として常備陳列する商品(             必備図書)に使うため常備補充カードと同様の機             能を持たせた。
 (6)売上補充注文票  :全ての書籍に挿入されている。二つ折りにされて             いて、一片が補充注文用、もう一片が売上カード             となっている。
 (7)速報注文票    :販売会社が特別に案内し、申し込みを取る注文票             。
 (8)一覧表補充注文書 :書名が一覧に並ぶ。一括補充注文用として作成さ             れた。目録や売上ランキングにもとづく欠本調査             も兼ねている。
 (9)電話注文専用注文票 他にもあるようですが、取りあえずはこれだけ覚えようと思います。
 4.注文票の流れ(P55)
 簡単に流れを示しておきます。
 ・(書店から)注文票受付→・点検→・注文票仕訳→・(出版社から)集品、または(販売会社から)出庫→・分類作業→・値入(現品チェック)→・起票→・出荷作業→・書店
 となります。
 (1)各種物流
 トーハンでは、首都圏内にある中央物流は全国規模で幅広い商品管理をし、「文庫」「コミック」などは独立した各センターとして、地方拠点では、「中部ロジスティックセンター」が稼働しています。
 (2)事故伝
 最終的に調達不能な場合は「事故伝」となります。その場合、注文用紙は書店へ理由を明記し返却されます。「事故伝」となるのは、判読不能・品切・絶版・未刊・刊行予定遅延・該当書名なし・巻数不揃い・不扱い(取引なし)などです。
 5.コラム:作業コード(P54)
 トーハンでは、注文品を書店別に分類整理して送品しています。各書店毎に、分類記号があり、作業コードと呼ばれています。
 ○第4章 定期刊行物と定期改正(P56)
 1.定期刊行物とは
 全集やシリーズものなど、定期的に刊行される書籍をいいます。単行本とは違い、シリーズ毎に定期的に刊行され、テーマかジャンルが同一のものを盛り込んでいて、造本形態も同じで、定価も類似していることです。
 2.定期改正
 書店に毎月(毎回)決まって送られてくる冊数を定期部数といい、定期部数は、売れ行きや予約読者の変動によって改正します。これを定期更正といい、「書籍定期改正申込書」によって行います。
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