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2003年|0304
『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』のまとめ
『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』のまとめ

4月の日誌
 

[2003-04-28(月)]
東京国際ブックフェア

宮本 貴理
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●『編集者の著作権基礎知識』
(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)
         のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと

 読書離れが嘆かれる昨今、本の祭典にあれほど沢山の人が集まるとは正直思わなかった!

 先日まで東京ビックサイトで行われていた『東京国際ブックフェア』の招待チケットを沢辺より頂いたので、良書に巡り会えるかもしれないと胸躍らせつつ行って参りました。

 まず会場の広さに驚いたのですが、それよりもなによりも広い会場を埋め尽くす人の数。本当にビックリしました。ただ本の購入ということだけであれほどの人は集まらないのではないかと思いました。やっぱり様々なイベントにその理由があったのではないかと、そのように思います。

 広い会場を網の目のように区切り、出展者(版元だけでなく関連業者も出展している)毎にスペースを設け独自に『ブックフェア』を展開していたのですが、出展者が多いこともあり、その割り当てられたスペースはそれほど広くありません。
 そういうわけ(かどうか分かりませんが)で、品揃えという点で言えば普通の書店でのそれと大差なかったかなと思います。でも、安く買えるし、対象の商品を買うとその著者のサインを貰えたりと普通の書店とはやっぱり違う、『ブックフェア』という感じは十分にありました。

 けれども私が興味惹かれたのは版元ブースよりもしろその他業者のブースです。

 例えば、印刷関係の業者は印刷の種類を実物の版をもって解説していたり、製本前のただ印刷されただけの本の形態をしていない用紙(全判の紙を判型に合わせて等分することで本はできています。つまり、大きな1枚の紙に何ページ分も印刷するのです)展示していたりと、本そのものの仕組みが分かるように展開しているブースもありました。
 他には、ICタグを開発している企業の出展しているブースもとても面白かったです。
 ICタグは以前『出版流通インフラセンター活動報告会』に出席したとき、その説明を受けことがあります。その説明自体とても興味深い話で、できればICタグについてもっと多く知りたいと思っていたので、いい機会と思いお話伺ってきました。
 私は一般読者ユーザーとして入場したのですが、そのこともあってか、説明してくれた方は、ICタグの万引防止効果やレジでの作業減少に関するメリットなど、詳しく説明してくださいました。
 ただ私の知りたかったことは、出版業界でのICタグに関す動向であったのですが、説明してくれた方はあくまで開発に関する企業の方だったので、このことを聞くことはできませんでした。
 しかしもう少し詳しく聞いてみると、ICタグを挿入すると、出版物の個体管理や情報の取得の可能ということ、さらにはICタグのリーダーを利用して出版社・書店・販売会社を(リアルタイムで?)結ぶことができるということまで話していただけました。
 ちなみに、現在のICタグひとつのお値段はななななんと200円だそうです。これを今(ICタグ挿入で得られる利益が分からない状態で)挿入するには、定価を少なくとも(取次卸し正味があるし)200円上げないといけないのではないでしょうか。
 ICタグ挿入で、例えば有効なマーケティング情報を得ることができたり、流通が円滑なり売上自体あがったりということが実証されないと挿入はなかなか今のお値段では難しいのではないかなと思いました。
 来場には出版関係者と一般読者と区別できるように首からネームプレート(?)を下げていたのですが、一般読者の方は出版物だけではなく、出版業界に関することにとても興味を示されているように思いました。実物を展示しているということが非常に良かったのかなと思います。

 『東京国際ブックフェア』なんとも貴重な体験ではなかったかと思います。普段書店以外であれだけ多くの本に囲まれるということはそうないと思います。しかも書店では知ることができない本の仕組みや出版業界の最先端の技術などにもふれることができる、素晴らしいイベントであったかと思います。月並みですがまたいきたいゾ。

●『編集者の著作権基礎知識』(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)のまとめ

4.著作者と著作権者(P29)
・著作者と著作権者の分化(P29)
 著作者と著作権者は、著作物が発生した時点では同一ですが、それ以降別々に存在しうるそうです。
 まず、著作者は永久に著作者でありますが、著作権者の者に関しては、途中から他人に変わることがあるようです。
 それは著作権を売ることができるからだそうです。例えば、(広い意味での)著作権のうち著作財産権と著作人格権とを切り離して前者の譲渡契約を結ぶことがあり、また著作権の保護期間が過ぎればその著作物の財産権は公有に帰するので、それ以降他人である利用者は無断・無償で利用することができるようになるそうです。つまり、著作権を売ろうとも著作者でなくなることはなく、さらにこのように著作者と著作権者は別々に存在しうるということです。

 著作者と著作権者が別に存在する時、著作者の人格権は一身専属であって移行することはないので、著作物を改変して利用したいときは、著作権者ではなく、著作者に許しを受けるのが筋道だそうです。著作者以外の者は原作のまま複製するための関係者と心得ることが必要だそうです。

 また著作者が生きている場合に著作者と著作権者が別になったとき、大抵が著作者と著作権者が同一であるということから著作権者とのみ相談して改変してしまうことが多いそうですが、これは許されていないことだそうです。
 また題号に関しても、著作者に無断で改変は許されておらず、氏名に関しては、
 1.自分を実名で表示する権利
 2.著作者として知られたくない権利―無名とする自由
 3.変名によって表示する権利
 が著作者に認められているようです。2次適使用の場合にも上の権利は同様です。

●今日やったこと
 ・日課:大村と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配本     リストとポットのデータの照合・発送作業
 ・FAXDM対象のFAX番号調査
 ・指定された版元の年間発行数調査(出版データブックより抜粋するだけ)  以上。

[2003-04-23(水)]
こうせい!!

宮本 貴理
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●『編集者の著作権基礎知識』
(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)
         のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと

 復習だ。

 昨日、久しぶりに試しの原稿をトンボで切りました。この作業はポットに来て初めて教わった作業であったかと思います。しかし!今回はイレギュラー(というほどのものではないのだけど)。しかも、トンボについて少し知っていれば対処できるもの。再確認にはもってこいだ。

 まず、「トンボで切る」ということについて(前にも書いたのだけど)書いておこうかと思います。

 トンボというのは、(試しまたは色校紙など)原稿の天地左右にある記号です。カギ括弧が二つ重なったような形をしています。重なっている間隔は、3mmです。今回この間隔が重要(というほどのものではないのだけど)でした。

 さて、今回どこがイレギュラーであったかといいますと、数カ所ですが、あるべき場所にトンボがなかったのです。トンボは切るべき場所の目印(だけではないかも)です。つまりどこで切っていいか分からなかったのです。
 でも!!トンボの間隔が3mmであることを知っていたので、対処できました。トンボは、少なくともそれを目印に切る場合において、その目印以上の役割はないように思います。つまり間隔は3mmということだけ知っていればトンボがなくとも切ることはできます。

 なんだか一生懸命書いてみて、随分みみっちいこと言ってるなと思います。しかも、一応3mm間隔であることは覚えていましたが、怖かったので岡田に確認して行いました。こういうときわざわざ指示を仰がずに的確な対処ができる男に俺はなりてえ。でも、今はある程度までは確認して行っていこうかとも思います。

●『編集者の著作権基礎知識』(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)のまとめ
3.著作権の使用料
(P22)
 昨日、印税方式について10%が慣行であるということを書きましたが、実は慣行として10%よりも低い書籍もあるようです。それをまとめます。

・児童書(P26)
 幼年・少年・少女向の出版物はその内容が多かれ少なかれ教育的であるという理由から、印税率を抑え買いやすい価格で販売してきたそうです。また同様に出版社も利益をおさえるのが普通だそうです。
 印税5%ということもあったそうですが、著作者と出版社は10%へ近づくように努力してきたそうです。そしてこの甲斐あり、この児童書の印税率は増加の傾向にはあるようです。しかし、著作権書の不満を十分解消できるまでには至っていないとのことでした。

・廉価で多部数の出版物・定価と部数の関係(P27)
 定価を安くし多くを売ることを目的とすることで、出版社と著作権者の両方において、1冊についての収入を低く抑えようとする場合があるそうです。
 例えば、定価1000円で3000部の書籍、印税10%なら著作者の収入は税込み30万。それを1万部売ろうとすると定価800円に下げ印税も6%に下げる。著作権者の収入は5割強のアップで48万円となるそうです。場合によっては、印税率を下げることが収入減となるわけではないとのことです。

・無名な新人の著作物など(P27)
 著作権許諾料としての原稿料・印税などは選択幅があり、広く、関係者の力関係や市場の認識が決定に関わっているようです。
 印税は多くの要因を総合的に判断して決定されるのが本筋で、慣行を信じ軽々な判断で不適正な契約をすれば自らの生殺はもとより、著作者の創作活動のための拡大生産の原資たるべき経済も縮めてしまう、とのことです。

●今日やったこと
 ・日課:大村と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配本     リストとポットのデータの照合・発送作業
 ・麹町までおつかい
 ・配本リストとポットのデータ照合に関する表の作成

 以上。

[2003-04-21(月)]
こうせい!!

宮本 貴理
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●『編集者の著作権基礎知識』
(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)
         のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと

 原稿と向かい合うこと6時間!!必死の校正!!とかなんとか。

 昨日、校正に関する諸注意を受け、実際に校正しました。

 実際の手順だけでなく、著者の文章ということを意識するということ、そしてその際の機微(というかなんというか)、それに今回の大まかな校正の方針と他の(校正は出版社によって大分方針が違うようです。表記統一とか拗・促音の組み方とか他にも沢山)校正方針の例などなど教わりました。なかなか奥が深いぞ校正。

 実際私が行う作業(?)を書いておきます。ちなみに校正というのは、本によって方針が変わることもあるので、一応今回の手順ということを強調しておこうかと思います。

(1)ノンブルのチェック
(2)柱のチェック
(3)誤植のチェック

 これは、素読み校正というものの一部だそうです。ちなみに、私が校正することになった原稿は再校の段階のもので、さらに岡田が考え私に今必要な作業ということで上のようなものだけになりました。特に難しいことはないですが、個々にもうちょっと詳しく。

(1)ノンブルのチェック
 ノンブルとは、ページ数のことです。純粋にページ数とノンブルが一致しているかということをチェックします。ちなみに隠しノンブル(見出しなどでノンブルを明記しないページがある。これを隠しノンブルというらしい)に要注意、と自分では意識して行おうとしたのだけど、今回隠しノンブルは目次以外なかった。なんとなく残念。

(2)柱のチェック
 柱とは、ページ毎(ではないものもある)に掲載する、書名・項目名などです。これは本によっておく場所が違いますし、奇数ページのみに載せる場合(片柱方式)と奇数・偶数ページの両方に載せる場合(両柱方式)とがあります。また全く載せていないものもあります(例として先日まとめた『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』(トーハン・発行/平成5年改訂版)には全く載っていません)。載せるか載せないか、本の特性を考え判断するのだと思います。本に接する際、こういうことをチェックしてみるのもそれはそれで勉強になるかもしれません。
 今回、柱には「項目」を載せていましたので、その項目と柱が一致しているかということ、それと柱が抜けていないかということをチェックいたしました。

(3)誤植のチェック
 誤植という場合、岡田は文字の誤りや文字の抜け、他には極端な文法上の誤りなどのことを指しているようでした。
 昨日教わった内容の中ではまさにメーンイベント!!ともいうべきものです(私が勝手にそう思っただけです)。実際に本文を読み、チェックします。
 凄く少ないですが、ちょっとだけ訂正個所がありました。原稿にチェックを入れるというのはなんだか非常に楽しいです。
 誤植(単純なものだけでなく)をなくす、というのは非常に難しいようで、これにどこまで時間をかけるかということも考えなくてはいけない、といわれました。それはかけられる時間を考え、円滑に仕事を進める上で必要な考えのように思います。
 また、表記や文章の組み方についてどこまで統一するのかということもお話しいただきました。これらについては、筆者の意向を尊重するという意味、または統一自体に意味があるのか(これだけではないのすが)などという理由から、必ずしも統一することはしていないようです。文章を書く時のリズムや著者らしさなど(だけではないのですが)そういうことも考えた上での方針のようです。

 お役に立てたかどうかは分からないのですが、なんとも楽しい仕事でした。校正は社によって「こうせい(こうしろ)」という方針が違うようで、今はポットの作業手順に固執するのではなく、もっと基礎的なことに重点をおいて学び、その上でポットの方針に沿って、携わっていけたらいいのかなと思います。

●『編集者の著作権基礎知識』(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)のまとめ
3.著作権の使用料
(P9)
 ここでは昨日まとめた著作者との契約においての許諾の条件の一つ、著作権使用料について書かれています。

・原稿料(P22)
 
広い意味で原稿とは文章・画稿・写真画稿などを指し、原稿料はこれら著作物の使用許諾の条件の一つとして支払われるようです。
 例えば、同人雑誌や学者仲間の論文発表のための書誌のように無料の場合もあるけれど、これは原稿料ゼロ円・印税率0%のことで、基本的に無料ではないようです。

・一括支払方式(P23)
 書籍以外の出版物は多くの場合「単純な使用許諾契約」によって発行され、著作物使用料を、原稿料・掲載料と称し、絵画や写真の掲載料を画稿料・画料というそうです。
 雑誌・新聞は掲載原稿を、多くの場合他の出版物に転用されてもいい前提だから、一時金を一括払いとして経済関係をクリアーしてきたそうです。

・印税方式(P25)
 文章が主たる書籍については印税が主流だそうです。

 印税方式は、出版物の定価などに一定率乗じ、これに発行部数または実売部数乗じた総額で支払うことをいうようです。
 この決定は難しいのですが、一般に10%が慣行であるとされているようです。これはあくまでも慣行であるのですが、グローバルな標準とされているのだから大きくはずれることはないほうがよい、と書かれています。

●今日やったこと
 ・日課:大村と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配本     リストとポットのデータの照合・発送作業
 ・色校紙をトンボで切る
 ・「映画言いたい放題」更新作業

 以上。

[2003-04-21(月)]
版と刷り

宮本 貴理
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●『編集者の著作権基礎知識』
(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)
           のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと

 読者に適切な情報を!!そんな話を聞けました。

 ポットで出版した『風俗ゼミナール』の女の子編・お客編の在庫があと僅か。さらに『風俗ゼミナール』の新タイトルの出版も決まりました。この機会に『風俗ゼミナール』女の子編・お客編を増刷することになったようです。そこで一つ問題が!というより、お勉強の機会を得ました。

 増刷する際にはその旨を本の奥付に明示しておきます(必ず?)。例えば、

         平成○年○月○日 第1
         平成●年●月●日 第2
         平成◎年◎月◎日 第3刷り

 というようにです。

 今回、上にもある版と刷りについて、この2つの違いが問題になりました。重版というのは、版を重ねること、つまり版に修正を加えて増刷した場合に、刷りは版を変えることなく増刷した場合に、(それぞれ)奥付に明示します。
 今回の増刷に関し、奥付に用いた言葉は『刷り』です。ただし!版は変えているのです。

 どういうことかと言いますと、版は変えるには変えましたが、わずかに数カ所変えたに過ぎず、それも校正の範囲内においてです。つまり、著者の主張が変わっていたり、加筆があったりということはないそうです。
 ここで事実に従い敢えて『重版』という言葉を使ったとき、読者に与える情報として適切かどうか、ということが問題になったのです。
 例えば、重版ということで、読者は何かしら変わった個所があると判断し、改めて同じタイトルの本を購入されるかもしれません。しかし今回のように重版は重版でも、変えた(訂正した)個所が読者にとって何か意味があるか、というと、さして意味はないように思えます。つまり今回の修正に関して(誤解を恐れず言えば)改めて購入していただく必要はないのです。

 読者へ適切な情報を提供するという意味で今回は『刷り』という言葉を用いたのだと思います。これは、言葉の意味をしっかりと理解していればこそ、判断に悩む問題で、版を変えたから重版、変えてないから刷りでは適切な情報を与えきれない、そう思いました。

 今回こういう話を聞いたことで、言葉の意味についてしっかりと覚えていこうと思いました。それが情報を提供する上で重要になることもあろうかと思います。

●『編集者の著作権基礎知識』(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)のまとめ

2.著作権という「財産権」―著作物の出版「契約」(P9)
・書籍の契約、雑誌の契約(P14)
 著作権者との契約において、書籍と雑誌(または新聞)ではそれはそれぞれの特性により、その方法が異なっているようです。

 雑誌のように定期的に発行される出版物を継続的刊行物(五六条)といい、このような出版物の原稿依頼は物理的にも労力的にも文書での契約が難しいため、口頭での契約が多くを占めるようです。
 口頭での契約もれっきとした契約なのですが、この内容について物証的に証明できません。つまり、拘束度の弱い契約であると、本書には書かれています。ちなみにこのような契約を単純(許諾)契約と呼ぶそうです。
 つまり、次号までその原稿をおさえ得れば足りるという程度の関係であるということだそうです。

 これに対して書籍の契約は長期間にわたって発行し続けるため、その著作物の独占を前提としているようです。
 例えば契約が切れたなら(時には契約期間内であっても許可さえあれば)単行本として出版したものを別の出版社で文庫として出版するということもできるそうですが、契約期間内においては、その著作物は契約した出版社に独占されるということです。
 また、書籍に関し、著作権者との契約において望ましいものの一つに「出版権の設定契約」というものがあるそうです。「著作権法第三章 出版権」(七九―八八条)によれば、著作権者(複製権者)が一定期間一定の権利(出版という様態での複製権)を出版社に移行すること、これを出版権と呼ぶそうです。雑誌などにおける口頭での契約とは違い、拘束力が強い契約のように思います。

 そして出版社がこの出版権者となっとき、例えばその著作権を侵害する者に対して、著作者を介すことなく、抗議することができるということが可能な契約を許した制度ということが書かれています。
 ただし、この権利は著作権者の判断・意志で設定されるものであって。出版社の意志だけで出版権者になり得るものではないようです。つまり自動的に発生するものではなく、登録によってのみ発生する権利だそうです。

・「雑誌」と著作権者の無言の信頼関係(P19)
 この項には上でまとめた雑誌についての契約の例示(のようこと)されています。

 1998年2月、講談社から文芸文庫が創刊されるに際して、日本経済新聞(1988年4月20日朝刊)に「文庫版による永続的な文学全集をめざしたい」という、単行本を継続的刊行物風に出版し続ける旨の記事が載ったそうです。そして、よき文学作品を続けて出せるかという周囲の心配に対し、文芸誌『群像』の編集長だった橋中部長は上記事の中で「群像のストックだけでも軽く三年分はある」とうち明けたそうです。

 しかし、『群像』は雑誌であります。つまり、いくらストックがあろうがその契約において2次使用についての公言はすべきでないと、本書には書かれております。

 ただしこれは論理的な意見であって、その実『群像』のように戦後文学への大きな貢献や、よき作家を育てた歴代編集者の努力、これを考慮すれば、2次使用に関して、著作者も容認し異見を持つまいと、書かれています。

●今日やったこと
 ・日課:取次と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配本     リストとポットのデータの照合・発送作業
 ・水道橋までおつかい
 ・校正:後日日誌にて詳しく予定

●今日覚えたこと
 ・大村紙業より出荷した書籍のデータ入力方法
 ・校正に関する諸注意

 以上。

[2003-04-18(金)]
日本出版インフラセンター

宮本 貴理
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●『編集者の著作権基礎知識』
(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)
           のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと

 「日本出版インフラセンター活動報告会」に出席しました。

 昨日、構成員会ごとに下の(1)と(2)について説明と感想などを書きました。今日はその続きです。

―――――――――――――――構成委員会――――――――――――――― (1)ビジネスモデル研究委員会
(2)ICタグ研究委員会
(3)貸与ビジネス研究委員会
(4)出版在庫情報整備研究委員会
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
(3)貸与ビジネス研究委員会の報告と私の感想
 書籍・雑誌・コミックに関する貸与権の適用を目的の一つとして掲げています。ちなみに、このことから分かるように、現在の書籍・雑誌・コミックには貸与権が適用されていません。
 貸与権とは、著作者が自己の著作物についてのレンタルを認める権利ということだと思います。例えば、ビデオ・DVD・CDなどが現在のその対象のようです(この権利の範囲はあくまでもレンタルに関してで、新古書店などについての権利ではないようです)。
 また貸与権とは別に現在、新古書店・マンガ喫茶で扱われている著作物について、著作権料が払われていないということについても問題として掲げていました。
 つまり、著作者の(正当な?)権利を獲得するため、これに関する法改正をその目的とした委員会であるようです。

 現在までに、経済産業省・文化庁・JPOの三者で会合を重ね、今年6月に経済産業省より文化庁へ「著作権改正要望事項」として法改正の要望がなされ、書跡・雑誌に関する貸与権を獲得できる見通しだということです。
 
 また、新古書店大手のブックオフとも協議を重ねた結果、ブックオフ社長が「著作権料を払う」旨の発言をしたということです。

 これに関しても、業界での統一した意見が必要だと思いました。それは、貸与権獲得後の商品の流通・使用料・新刊の貸出禁止期間などは、やはり業界で統一されていなくてはならないと思いますし、新古書店・マンガ喫茶に関しても同様に、システムの統一が必要かなと思うからです。

(4)出版在庫情報整備研究委員会の報告と私の感想
 この委員会は、現在6年連続のマイナス成長の産業である出版業界において出版在庫情報の不備をこの原因の一つと見なして、この改善のため設置されたようです。

 具体的には、書誌情報・在庫情報など出版流通情報についての不備により、書店での読者の出版物の選択の余地を減少させていると思われる、ということでした。

 実際に、出版物のどのような情報が必要と思われるかというと、出版されているか否か、在庫の有無、在庫の所在、出荷予定日など流通がスムーズにいくためのもののようです。

 報告会とても楽しかったです。出席してみて、重要なのは業界での統一だ!と思いました。
 でも大変そうです。現在活動している出版社数は4千数百社で、書店は2万数千社です。出版業界といった場合、これ以上の数で構成しています。大変です。例えばICタグについて、大手だけで開始して、小・零細出版社・書店が渋々後から付いていくなんていう形は嫌だなと思いますし、在庫情報に関しても、出版業界全体を包括できるシステムを考えて欲しいと思いました。

●『編集者の著作権基礎知識』(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)のまとめ

2.著作権という「財産権」―著作物の出版「契約」(P9)
・著作権は知的所有権の一つ
 著作権は知的所有権の1つと書かれています。ちなみに、知的所有権とは、無体物として定義されるような知的なものを所有する権利、ということだそうです。本そのものではなく、内容(デザインなども含んで)が著作権の対象となっているのかなと思います。
 また、もう少し詳しくまとめると、著作権とは、知的所有権を文化的な側面から捉えた無体物を権利の目的物とした、私的財産権であるそうです。

・著作者の利益の保護
 日本の著作権法が規定する「著作者の権利」は著作者人格権と著作権の二つの柱を中心になるそうです。ちなみに、著作者人格権とは「著作物について著作者がもっている人格的権利を守るための権利」、著作権については「著作物を利用して収益を挙げる財産権」と著作権法ハンドブックにあるようです。
 この権利は、著作者がその創作を完了した、表現作業を終了した瞬間に所有する権利で、手続き・申告なしに自動的に発生するということだそうです。

 著作権は外面形式=著作物によって確認され、はじめて著作物として認められます。これは、アイディアのように目で見えにくいもの、聞くことが難しいものなどは著作物とはいわないそうです。
 つまり、本なら本で、企画の段階では著作物としての契約はできないということだそうです。

●今日やったこと
 ・日課:取次と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配本     リストとポットのデータの照合・発送作業
 ・ポットで計画中の書評リンクについての調査
 ・システムYAMATO説明会出席

 以上。

[2003-04-17(木)]
日本出版インフラセンター
宮本 貴理
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(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)
           のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 今後の出版業界の動向を探るべく、「日本出版インフラセンター活動報告会」に出席しました!
 今後の出版業界の〜というところが凄くいかがわしいです。もっというと全然嘘です。経験のためと思い出席させていただきました。前提となる知識が乏しいため、把握できた情報が少なかったのですがとても勉強になったと思います。一応、記録として残しておくために、ここに書いておこうと思います。
 まず、日本出版インフラセンター(JPO)の目的をいただいた資料より引用いたします。
――――――――――――――――目的―――――――――――――――――
次の課題を、出版業界で総合的かつ統一的に展開して達成することを目的とする
1.出版流通の改善を図り読者の顧客満足度を高め、出版情報および出版業界システムの基盤整備により業務の共同化・標準化等を進め、業界内の効率化を図る。
2.出版および出版関連産業の発展に寄与する多様なテーマの研究作業を進め、その早期実現を図る。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 ちなみに、設立団体は書協・雑協・取協などで、一般社員は、小学館・講談社・集英社・文藝春秋・日販などなどそうそうたる面々です。出版業界への影響力は凄そうです。 JPOの運営委員会は下の研究委員会より構成されています(資料に書かれている)。個々に説明がありましたので、その内容と私の感想などを。
―――――――――――――――構成委員会――――――――――――――― (1)ビジネスモデル研究委員会
(2)ICタグ研究委員会
(3)貸与ビジネス研究委員会
(4)出版在庫情報整備研究委員会
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
(1)ビジネスモデル研究委員会の報告と私の感想
設立の目的:「平安堂の特許出願内容の公開を契機に、業界で話題となったビジネスモデルについての研究・検討する」(資料より引用)
 ビジネスモデルとは、IT技術を利用したビジネスの仕組(語弊があるかも)ということのようです。
 主な活動として、特許庁と連携して、ビジネスモデル特許動向の情報収集やそれに関する説明会を行っているようです。
 また、審査レベルの上昇・データーベースの整備などの理由で特許成立が難しくなっているということも説明がありました。
 出版在庫情報整備やICタグの出版物への挿入、貸与権獲得など(後でまとめます)JPOが目指す活動は、上で引用した目的にもあるように、業界を統一して行われるのが望ましいものが多いのかなと思います。
 そして、それら(だけではないかも)をJPOで総括して行うためにはビジネスモデル特許の成立が必要なのかなと思いました。
(2)ICタグ研究委員会の報告と私の感想
 ICタグは、情報を記憶するICチップとその情報を外部と交信するためのアンテナから構成されると、資料に書かれています。
 これを本に挿入することで、一度に複数の商品にアクセスが可能になるようです。また、タグに商品情報が記憶されているので、レジでの作業もピピッと簡単に多くの情報を取得することができて、作業のスピード化・精度上昇、従来よりも多くの情報の取得、などが可能になるようです。
 さらに商品個々にシリアル番号(背番号のような感じ、同じタイトルの本でも番号が違う)で管理が可能になるということです。
 また、ゲートと連動することで店舗での盗難防止にもなると書かれています。書店業界での万引は、相当な被害額で深刻な問題であるといううことです。
 このICタグを出版物に挿入することを目的としているようです。
 これを聞いたときに思ったことは、高いんじゃないのか!という浅はかなものですが、これもインフラされることで、単価は相当安くなるそうです。
 だけど、インフラされるまではどうなのかなと思いました。例えばICタグの情報を読みとるリーダーの購入(その他整備など)は書店の負担になるとに思うのですが、利用価値と普及が確認できないと、整備されるのに時間がかかりそうだなと思いました。
 
 ISBNコードと同様に統一されて管理され業界で普及すれば、凄く便利な機能かなと思います。でもやっぱり普及されるまでは大変そうだ。時間も相当かかりそう。
 長くなりそうなので、明日続きを書きます。
●『編集者の著作権基礎知識』(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)のまとめ
 昨日は、著作権・著作物の定義と言語の著作物の具体例をまとめました。本日はその続き。
・法による著作物の例示(P3)
舞踏または無言劇の著作物(P4)
 舞踏・無言劇の実演は著作隣接権の客体であって、著作権で保護されるのは、その振り付けです。そして振り付けの考案・主体者を認めているようです。
絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物(P4)
 エッチング・コミック・映画・漫画・その他のキャラクターも美術的な表現を伴えば著作物の対象となると本書にあります。また、舞台装置・自然物としての静物を正確に伝達すべくなぞり引き写した図鑑的絵画も、創意を認めて著作物とされているようです。また「書」も同様です。書跡も美意識による衝動的表現である限り、こちらもまた同様です。
 また、美的に表現されるなら、いけ花も著作物。魚拓・拓本も創り方によってはその対象となりうるようです。
建築の著作物(P5)
 設計図に従って建設された建物自体は著作物とされますが、社会の常識で、芸術性を備えていると認められるものでなくてはならないと書かれています。具体的には、国技館のような創作的・美的と認められるもの、他には、寺社にみられる塔の類・庭園・橋などで、特に美術性が認められるもの。
地図または学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形著作物(P5)
 地図・海図・観光地図・学術的図面・図表・年表・時刻表・株式相場数字表・建築用設計図・各種模型・地形の模型・地球儀などが挙げられています。
 地図は単なる自然現象や人文的現象を一定の慣習に従って表現したに過ぎない場合は、著作物とは言えないそうです。各部分の素材の取捨・選択、記号の選定・表記法などに創意・工夫があれば新規の著作物といえるとあります。
映画の著作物(P6)
 映画・ニュース映画・ドラマの類・ドキュメントをビデオ・テープに音声や映像として固定したもの、これらに見られまたは聞かれる個々の著作物(瞬間的な俳優の映像などのことを指すと思われる)は著作物として扱われます。また、これらとは別にそれらを総合的・集合的・連続的に表出した装置を映画の著作物というそうです。
写真の著作物(P6)
 著作権という視点から写真というものを見ると、報道的なもの・美術的なもの・肖像的なもの・総合的に構成されるモンタージュ・パロディーなど多様に分類されています。また写真に類する方法で表現されたものも写真著作物である、と書かれています。
プログラムの著作物(P8)
コンピューター・プログラムは著作物として保護されるようです。
 以上、本日はP4〜8(1.著作権とは何か 方による著悪物の例示)をまとめました。
●今日やったこと
 ・日課:取次と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配本     リストとポットのデータの照合・発送作業
 ・データ入力:佐藤の指示
 ・配本リストと事前注文リストの照合
●今日覚えたこと
 ・著作権について:著作物の例
 以上。
[2003-04-16(水)]
改善!
宮本 貴理
[メニュー] ●『編集者の著作権基礎知識』
(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)
           のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 社会勉強させていただいています!
 編集の実習と言うことでお世話になっている私ですが、編集の仕事よりも社会一般の仕事に対するときの姿勢を教わることが多いです。
 これは私の至らぬ所以でありますが、事務を軽んじたり人の話を最後までしっかり聞くといったことが出来ていないのです。
 でも、これは今まで学んでこなかったのだからしょうがない。ポットでお世話になって、改善すべき悪徳だと思うようになりました。まず、そこからはじめて、改善に向けた心構えで日々を送ろうと思います。
 つまりはこういうことをポットの実習で学んでいるのです。 事務を軽んぜず説明をしっかり聞くというとりあえずの目標を立てたとき、与えられた仕事を出来るだけ確実にこなす。これが大事かなと思いました。あまり大きな仕事を与えられることはないのですし、そう言う部分で印象が作られていくのだから、今からでも、一生懸命やろう、そう思います。せっかく色々なことを学んでいるのだから、何か成果を残したい。
 と、こんなことを言うのは、昨日発注ミスをしまして、作業手順についての確認と指摘、さらにはどのように行えばミスが少なくなるかということも教授していただきました。
 きっと、こういうことを疎かにせずに行っている人は、こういう指摘を受けることはないだろうと思い、ちょっと悲しくなったのです。だけどやっぱりしょうがない。出来なかったのだから、出来るようになるしかないなって、直すべき点は直していこうと思います。
●『編集者の著作権基礎知識』(豊田きいち・著/日本エディタースクール・発行/1993年発行)のまとめ
 本書を読んでみて思ったことは、著作権の知識は必要であるということです。これでは感想としてあまりにも酷いのでもう少し言いますと、知識があることで文章の引用、写真・地図・歌詞の使用も使いたいときに適切な著作物を選んで使えるかなと思いました。このような著作物の使用はより良い本を作成する上で、時として必要かと思います。ある程度の知識はあってしかるべきだと思いました。
1.著作権とは何か―著作物の具体例(P1)
・著作者の「財産」
著作物の定義:思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術        、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。(P1より引用ただし本書でも『著作権法ハンドブック』(1991年発行)より引用)
 上の著作権の対象となるジャンルについて、文芸・学術・美術・音楽とありますが、これらはそのジャンルの専門家の作品を指すのではなく、作品自体の性質を指すようです。ですから重なる領域からなる著作物もあると書かれています(文芸と学術、歌詞のように文学と音楽など)。
 また著作物の保護については「たてまえとして、形のある物の上に表すことまで要求されるものではありません」(P2より引用ただし本書でも『著作権法ハンドブック』(1991年発行)より引用)とあり、「吟詠された即興詩などのように固定されていないものでも」、外に表現されるならば保護される(P2より引用ただし本書でも『著作権法ハンドブック』(1991年発行)より引用)ともあります。
 つまり、思想や感情を創作的に表現されたもので、見聞きできるものが著作権の保護の対象になりうるということだと思います。凄く広く著作権というものが行き渡っていることが窺えるかなと思いました。
・法例による著作物の例示(P3)
 上の著作権について補足として著作物の例示と説明をまとめます。
小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
 言語著作物とは、文字や記号で思想・感情を表現するもので、紙に固定される著作物では、小説・物語・論文・随筆・詩・俳句・短歌・手紙・入試問題・脚本・教科書・良好・案内書・辞典・事典・図説・私人作成のもの・官公庁の発行物で特に学術的なもの・職業別電話帳・投稿・社説などの論説記事・座談会そのもの及びその記事(紙上に固定されずとも)・講義・演説の類・説教・講釈・講談・落語・漫才・漫談などです。
 ただし、講義・演説の類・説教・講釈などは、実演に重点のおかれる場合の「実演」は著作権法では、著作隣接権の客体として保護され、講談・落語・漫才・漫談などはその実演に台本がある場合にのみ、言語の著作物となるようです。
 また手紙などのキマリ文句や時候の挨拶部分などについては著作権が発生しないようです。
音楽の著作物(P4)
 楽曲と、楽曲を伴う歌詞。ただし演劇的著作物(オペラ、オペレッタなど)は言語の著作物にも該当する。
 以上、本日はP1〜4(1.著作権とは何か ・著作者の「財産」)についてまとめました。
●今日やったこと
 ・日課:取次と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配本     リストとポットのデータの照合・発送作業
 ・日本出版インフラセンター説明会出席
●今日覚えたこと
 ・著作権の定義とそのた対象物について少し:日誌参照
 ・エクセルについて少し
以上。
[2003-04-15(火)]
映画コーナー担当宮本
宮本 貴理 [メニュー]
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 ポットHP内、五賀雅子さんの「映画言いたい放題」の担当者はこの私です。
 佐藤が私の勉強のためにと、本文の整形・校正、画像の処理、五賀さんとのやりとりを含めた、「映画言いたい放題」の更新作業を任せてくれました(分からないところは指示を仰ぐことも命じられました)。そして昨日、手順を教わりながら実際にアップしました。
 凄く嬉しいんです。アップする際に確認しておきたい個所があったので、五賀さんにその旨メールでお伝えしました。すると私宛のメールが五賀さんより届いたのです。今までポットの外部の人から私宛のメールが届いたことはありません!!もう、嬉しくて嬉しくて!!
 今までポットで与えられた仕事でも、客注発送作業や大村紙業・各書店へのFAX送信というものは外部と関係するものですが、「映画言いたい放題」の担当の仕事はそれとは違った外部との関係であるように思います。
 文章の整形・校正だけでなく、その際に生じた疑問点など伝えなくてはいけないし、時には私の意志だって伝えることもあるかもしれません。
 せっかく与えていただいた仕事です。とにかくご迷惑おかけしないことを最優先にして、そこから与えられた作業だけでなく、何か役に立てることなどあったら行っていきたいと思います。
 実際の手順ですが、本文をメールで受け取る→テキスト形式で開く→整形(私の与えられた仕事としての整形は数字・欧字を1バイトに統一というものです)→プリントアウト→校正(単純誤植は修正し連絡。それ以外、意味の通らないものや、疑問点は五賀さんに確認)→画像処理→画像にキャプションを添える→アップ!!という感じです。
 まずは!!この作業を完璧にするぞ!!ああ。私なんだか幸せだ。
●今日やったこと
 ・日課:取次と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配      本リストとポットのデータの照合・発送作業。発送時に、タイトル     毎の売れ行き傾向入力
 ・小出版システムのバックアップ
 ・お茶の水と神保町までおつかい
●今日おぼえたこと
 ・発送作業に際するミスを減らす方法(ミスしました!)
 ・小出版システムのバックアップをとる方法
 ・直送分伝票について
 以上。
[2003-04-14(月)]
まとめ・まとめ
宮本 貴理 [メニュー]
●『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』(松田哲夫・著/径書房・発行/1995年)のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 『再販制度』とか『委託制度』とかなんか色々覚えました!!

 日誌に、出版業界に関する本のまとめを書いています。沢辺に課題として渡された本を、通読した後に指定の部分をまとめます。 
 先日やっと、まとめ終わった『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』(トーハン・発行/平成5年改訂版)についてなんですが、書かれていることはそれほど難しいことではなく、出版業界に関する幅広い分野についての基礎の知識が書かれています。それでも私には十分で、必要なことが書かれていたように思います。
 ただ、読み終わった時には何が書かれていたのかがよく分かっていなかったように思います。例えば文中で『再販制度』や『委託制度』という言葉が出てきて、なんとなく重要な言葉であるように思ったので、その部分を読み返してみたりしたのですが、それでも漠然としていました。
 けれど、それで十分だと感じていたように思います。けれどまとめてみて、十分な知識は得ていなかったと思いました。
 今回の『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』のまとめについては岡田に「何のためにまとめるかハッキリさせなさい」というようなことを言われ、「自分が後で読んでみて知識の確認となるようにまとめる」という、まとめる目的をハッキリさせて書きました。
 目的どおりのまとめができたかどうかは別として、少なくとも目的の通りのまとめができるよう、読み返したり考えたりしました(その際、岡田には多大な労力と時間をかけさせ、ご迷惑をおかけしました。申し訳ない)。その結果!!少なくとも、ただ読み終わったときよりは色々なことを覚えました。
 本当にちっぽけなものですけど、知識があると出版業界の話題についても理解できることがたまにあります。それに、何か説明を受けるときでも、少し知っていることがあると、その先のことを説明してもらうことができます。そんなわけで、少しずつでも知識はつけていったほうが良いと思うので、私のように頭の悪い子には、まとめというの知識を得るに有効な手段であるように思いました。 よく分かりませんが、まとめについてまとめました。
●『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』(松田哲夫・著/径書房・発行/1995年)のまとめ
○編集者と計算(P261)
 本書のまとめは今回で終わりです。短いものでしたが、原価率ということを念頭においておくことは編集者には重要なことだと思いました。 売上率というものは、本を市場に出してみるまでは分かりません。事前に計算できるものは原価率しかありません。そこで、編集者は常に原価率を視野に入れて本づくりを進めていくことになります。つまり、原価率を念頭においておくことで、本を最終的にどのようなものにしていくか、その個性に応じてどこにコストをかけどこを節約していくかを考えることができます。
 本書にコストの削減法(のようなもの)が少し書かれているのでまとめておきます。
 ・本文をフロッピー入稿することで、組版代や校正費の削減になる。
 ・本は普通、16ページを一台として印刷・製本される。だから、8・4・2ペ  ージといった端数の台を作らないようにする。さらに32ページ毎にまとめ  ればよりコストダウンになる。
 ・カラー(四色)図版を使いたい時、オールカラーでは定価が高くなりす   ぎる場合、片面一色にしたり四色のページをまとめたり、図版を同じ倍率  に揃えることで、大幅なコストダウンになる。
 ・安い資材を効果的に使う。
 ・品のいい並製本を作る。
 上のように、コストを節約することで、大部数を刷らなくとも定価を安くすることが可能になります。
 このように原価率をコントロールしていくことはその本の個性をはっきりさせる大事なプロセスとなります。
○純利益率についてちょっと確認
 売上率は実際にその本を市場に送りだしてみるまではどうなるか分かりません。しかし、ここで下の式を念頭においておけば、どの程度の売上率があれば採算をとれるかということが分かります。
正味×売上率−(原価率+広告宣伝費率+固定費負担率)=純利益率
 上の式では、売上率と純利益率仮定することで、原価率+広告宣伝費率+固定費負担率の値が分かります。
 例えば、売上率60%で採算がとれるようにしたいと考えれば、純利益率を損益分岐点(0%)に設定すると原価率・広告費・固定負担費の値が出てきます。つまり、仮定した売上率に対してでどれほどコストをかけられるか、または節約すべきかということが分かります。例えば上の仮定に対して、原価率に含まれる、定価・部数などをその本にふさわしいと思えるものに設定し、そこで例えば、ページ数や装丁などにかけられる費用を出すことができる、と思います。
 本書に書かれていたのですが(p263)、この知識は必ずしも必要なものでなく、このような計算をせずとも本を作ることはできます。けれど、今までにまとめたように、この知識がないと、作られた本の個性というのが、その本にふさわしいものでなくなってしまう恐れがあるように思いました。
 今回まとめた本書の『編集は計算である(P253)』の部分は、原価率の重要性が細かく書かれていました。必ずしも必要な知識ではないけれど、、かけられるコストというのも本の個性を決定する要因の一つだと思います。できるだけ良いものを作りたいと思ったら、やはり原価率は必要な知識であると思いました。
 以上、本日はP261〜263(編集は計算である。)をまとめました。
●今日やったこと
 ・日課:発送(山田に手伝ってもらった)、日誌更新、データ入力
 ・ポットHP内「映画言いたい放題」の更新→私が担当になりました。
 
●今日覚えたこと
 ・「映画言いたい放題」の更新のためのいくつかの知識:更新方法、校正に   ついての諸注意など
 以上。
[2003-04-11(金)]
発送作業
宮本 貴理 [メニュー]
●『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』(松田哲夫・著/径書房・発行/1995年)のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 日課として、本の発送を行っています。
 簡単な作業です。お客様からの注文を伝票に起こして、本を封筒なり段ボールなりに詰めて送ります。それだけです。
 ただそのときに、お客様の性別(名前から勝手に判断します)、時には所属団体(お客様が明記された場合です)が分かります。そのためなんとな〜くですけれど、タイトル毎に、購入されるお客様の傾向がちょびっとだけ分かります。
 最近ポットで出版した本をいくつか挙げますと、『同性愛入門 ゲイ編』『ワタシが決めた2』『全国ひきこもり・不登校援助団体レポート 宿泊型施設編』があります。
 新刊だけあって、多く注文があります。下に、私の勝手な売れ行き傾向を。
 『同性愛入門 ゲイ編』は、やっぱり男性が多く注文されますが、女性も購入されます。
 『ワタシが決めた2』を購入されるのは、どちらかといえば女性が多いように思います。
 『全国ひきこもり・不登校援助団体レポート 宿泊型施設編』は、最近、団体に所属されている方の購入が目立ちます。
 それは、以前に全国の保健所や保健福祉センターへFAXでDMを送ったのですが、そのことが奏功しているような気がします。
 ちょっと前まで『全国ひきこもり・不登校援助団体レポート 宿泊型施設編』は、あまり動きがないなあ、と岡田などはぼやいていましたが、団体所属の方からの注文、さらに個人のお客様の注文も増えて、私の発送作業の手間の増大に一躍かっている商品です。
 何か確かな傾向をつかんでいるわけではないので、思い切ったことを言うのは避けますが、でもなんとな〜くタイトル毎の購買層に傾向はあるように思います。
 それと、FAXDMなどの営業も、本の特徴を考えて、対象を決めることで売上の増加も見込めるということを、発送作業をやりながら思いました。本の制作にはこういう知識も必要だ!!きっと。
●『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』(松田哲夫・著/径書房・発行/1995年)のまとめ
○「労多、儲け少、それが本」(P257〜261)
 本書のこの部分は、話自体凄く面白いです。それに為になります。
 以前、松田氏は筑摩書房に勤めていましたが、そこが1978年に倒産し、そこで松田氏は、倒産の原因を知るため経理部に保管されているデータの集計・分析なさったそうです。
 そこで得たデータから、松田氏が携わった本に関しいくつか具体例を挙げて「粗利益」の計算を載せています。そのデータは各本の、書名・著者名・刊行年月・初刷り部数・刷り数(重版回数)・累計制作部数・実売部数・売上率・直接原価率・広告宣伝費・定価・その他特記事項などです。ここでは二つだけ本書の通り挙げておきます。
(1)『蛍川』(宮本輝・著/1978年3月・刊行/初刷り・10万部/累計制作部数・20万部/芥川賞受賞作品)
 定価は880円で、実売部数が19万8000部、実売率98.6%。この時点で最終原価率は、27.2%(普通は35〜38%、昨日の日誌参照)。広告宣伝費1342万円(7.6%)。粗利益は6260万円!!
(2)『ある文学作品(書名不掲載)』(著者不明/刊行年月不明/初刷り・3000部/累計制作部数不明)
 この本は定価を1900円・部数を3000に設定するために、原価率は39.6%になってしまったようです。実売部数は1279部で実売率は42.6%。広告宣伝費29.6万円(10.9%)。粗利益はマイナス93万円。
 このように松田氏は各本毎に集計・分析を行い、そこからいくつか気がついたことがあったそうです。下にまとめます。
 原価率が40%を越えると利益を出すことは難しい。また、売れそうだと思って部数を多く設定し、定価を安く設定したものは、原価率こそ低いけれど、売上率が低くなってしまう。広告宣伝費も、かけすぎることは利益の減少につながる、ということでした。
 次に純利益についてまとめようと思います。その前に、「固定費負担率」という費用が必要になるのでそれを先にまとめます。
・固定費負担率(P260)
 本の制作には制作以外にかかる費用があります。それは、オフィスの賃貸料・税金・給料・経費などです。この本を作らなくともかかる費用を、松田氏は固定費部分といっています。
 そして、一つの本の出版で得た利益でこの固定費部分を負担する割合が固定費負担率です。会社によって色々だとは思いますが、10%程度が普通ではないかと書かれています。
・純利益の計算方法(P260)
 原価率(36%とする)・広告宣伝費率(6%とする)・固定負担率(10%とする)という数字を上でまとめました。さらに取次にいくらの掛け率で卸すかということをふまえて(ここでは67%とする)純利益率をもとめます。
純利益率=正味×売上率−(原価率+広告宣伝費率+固定費負担率)
 計算方法は上の通りです。今回上で設定した通りの数値を適用したとき、売上率が70%なら純利益率はマイナス5.1%。80%ならプラス1.8%となります。
つまり、77%あたりが損益分岐点となります。つまりつまり、売上率77%以上にならないと、利益がでないということです。
 上の式では純利益率を求めていますが、正味は一定で、原価率・広告費はある程度出版者側で設定が可能です。
 つまり、この式を知っていれば、純利益率をどの程度にするか、原価率・広告費などを決めることが出来るのではないかと思います。
 以上、本日はP257〜261(編集は計算である )をまとめました。
●今日やったこと
 ・日課:取次と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配      本リストとポットのデータの照合・発送作業。さらに今日から、      独自にエクセルの練習として発送時に、タイトル毎の売れ行き傾      向入力を追加しました。
 ・お使い:雑誌を買いに本屋へ
 
今日覚えたこと
 ・発注ミス時の対処法(ミスをしたので覚える羽目になりました)
 ・仮伝票の意味
 ・エクセルについていくつか
 以上。
[2003-04-10(木)]
傍聴
宮本 貴理 [メニュー]
●『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』(松田哲夫・著/径書房・発行/1995年)のまとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 今日は会議を傍聴しました。
 議題と外れたところですが、覚えておこうと思った話を聞くことが出来ました。為になったので書いておこうと思います。スケジュールを立てるときに、アクシデントを想定するかどうかという話です。
 ある仕事に対して、期限を決めます。そのとき、クライアントがいるのであれば、アクシデントを想定し、厳守できる期限を設定することが望ましいということでした。
  それに対して、内部での仕事、つまりポット独自の仕事の場合、アクシデントの想定は特にはすべきではないそうです。問題なくこなせた場合の期限を設定し、例えアクシデントが発生したとしても、周りでもそれを把握できるし、把握できるからこそ許容も出来る。そして、例えその期限を遅延しても、出来る限り早く仕事を終えれば良いということでした。
 状況を把握できるから許容できる、というのが印象に残りました。逆もあるとは思いますが、こういう考え方は必要だと思いました。
 
●『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』(松田哲夫・著/径書房・発行/1995年)のまとめ
 一応通して読みましたが、まとめる部分は、本書p253〜263 ・「編集は計算である」だけです。ちなみに著者であられる松田哲夫氏は編集者です。
 本書では、何を行えば編集者になれるか、ということはあまり書かれておらず、編集とはどのようなものか、ということを松田氏の言葉で詳しく書かれています。
 深く触れることは避けますが、編集者にも色々なタイプの人がいて、松田氏のように華々しい編集者だけでなく、しっかりと仕事をこなす編集者も必要不可欠な人材であるということが印象に残りました。では、まとめに入ります。
○編集は計算である(P253)
 この「編集は計算である」は、本書の他の部分と違い、具体的な計算方法や本の制作費に関することが書かれているので、覚えることがたくさんありました。出来るだけ分かりやすく、まとめようとおもいます。
(1)「高い本にはそれなりの理由があるのだ。」(P254/L7)
 本(でもなんでも)を少しでも安く購入したいというのは自然なことだと思います。私なんては、2000円を超える本は一概に高いと思ってしまいます。だけど、出版する側は、消費者が感じる「高い」・「低い」とは違った感覚をもっているようです。
・初刷りについて
 定価の高低は、初刷り部数の大小に大きく影響を受けます。同じ内容の本でも、初刷り1000部と1万部の本では大幅に定価が変わってきます。初刷りが多い方が定価は安く設定できます。
・原価について
 定価が初刷り部数に影響を受けることを説明するのには「原価」についての知識が必要です。まとめます。
 一つの本の制作の「直接原価」として、いくつか要素があります。それぞれにどのような費用を含むか補足しつつ挙げていきます。
 ・製版代→文字組み・図版の製版代・装丁関係の製版代
 ・印刷代→本文及び装丁関係の印刷代・活版なら紙型/鉛版代・オフセット      なら刷版代)
 ・製本代→本文の折り代・かがり代・製本代・ビニール加工代・函入なら製      函代)
 ・資材費→本文の紙代・装丁まわりの紙やクロス代など
 ・印税 →著者や著作権者への支払い
 ・稿画料→原稿料・画料・装丁料
 ・編集費→会議費・打ち合わせ費・出張費など
 これらの費用は部数によって変化するものとしないものとがあり、それによって定価も変わってきます。
 製版代は、同じページ数の本ならば、1000部でも1万部でも、部数に関係なく同じ料金です。つまり、1万部の方が、一冊の本にかかる費用が少なくなります。同様(厳密には違うようですが)に、稿画料も部数が多い方が、一冊にかかる費用は少なくなります。つまり、部数が多いほど定価は安くできます。
 製本代・印刷代・資材費などは部数の増加に比例して、費用は高くなります。ただ、資材費は別として、製本代・印刷代に関しては、業者には基本料金というものがあり、さらに部数に応じて料金も変わり、部数が多い方が安くなります。 上のように部数の大小によってコストがかなり変わってきます。具体的には、「四六判上製200ページ」の本の場合、初刷り2000部では、定価2800円くらいになってしまいますが、1万部なら、1100円まで下げることが出来るそうです。
・定価の計算
 定価を決めるにあたっては、「原価率」が基準になります。製版代・印刷代・製本代・資材費・稿画料・編集費の合計を「生産高」(本の定価×部数)で割ります。そこに、印税率(%)を加えると、「原価率」が出ます。
 これはジャンルや出版社によって違ってくるけれど、おおむね、35〜38%に設定しているようです。つまり原価率が35〜38%になるように上の費用を設定するということだと思います(同じか)。
 ただし、これだけで定価が決定されるわけではないようです。他社の定価ゾーン・読者への配慮なども考慮して決定するようです。
 だけど、上の計算法は絶対暗記です。と自分に言い聞かせました。
 以上。本日はP254〜257(編集は計算である ウ)をまとめました。多分明日で終われます。
●今日やったこと
 ・日課:取次と各書店へのFAX・日誌更新・大村から送られたデータと配本     リストとポットのデータの照合・発送作業
 ・日販とトーハンへ配本リストの受け取りのおつかい
 ・データ照合:今日受け取った配本リストとポットのデータとの照合
 ・会議傍聴
●今日覚えたこと
 ・エクセルについていくつか
 ・スケジュール作成についての考え方の例
 以上。
[2003-04-09(水)]
松井満塁ホームラン
宮本 貴理 [メニュー]
●『出版流通の基礎知識―書店実務 ハンドブック―』の(P52~56)の まとめ
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 “ファンも絶好調の松井に興奮”
 今朝、日本テレビの「ズームインスーパー」で、レポーターの女性が上のように言っていました。
 4月7日の日誌でふれたのですが、先日から私は、「日本語の作文技術」(本多勝一・著/朝日文庫/第7刷)を読んでいます。 さて、上のレポーターの発言ですが、文章にしてみると、ほんの少し改善の余地があると思い、挙げてみました。それは、「日本語の作文技術」から学んだことなのであります。簡単なので、実際に私なりに訂正してみようと思います。
 まず、上の文章(と言ってしまいます)がどのように構成されているか、「日本語の作文技術」にのっとって、示します。
     ファンも |
          |興奮
  絶好調の松井に |
 ちょっと分かりにくくなってしまいましたが、「日本語の作文技術」では、文章の構成を徹底して、修飾語と被修飾語の二つに分けて解説しています。上での構成式(と言ってしまいます)では、「ファンも」と「絶好調の松井に」が修飾(語)で、「興奮」が被修飾(語)です。そして、この3つの要素から構成されています。
 ここで、「日本語の作文技術」の文章を引用しますと、「長い修飾語は前に、短い修飾語は後に。」(P55)とあります。この通りにしてみます。
 “絶好調の松井にファンも興奮”
 となります。レポーターがいった“ファンも絶好調の松井に興奮”とどのように変わったかといいますと、分かりやすくなり誤解の余地がなくなったように思います。
 “ファンも絶好調の松井に興奮”では、文章にしてみると特に、読んだ瞬間には「ファン」が「絶好調」と、とられる可能性があるかもしれません。
 “絶好調の松井にファンも興奮”では、誤解が生じる可能性が少ないだけではなくて、やっぱり分かりやすいように思います。
 ちょっと、挙げた例では、どちらでもかまわないような気がしますが、今は忠実にルール(自分で良いと判断した)に従って文章を書いていく訓練をしようと思い、今回は実際に訂正してみました。
 ちなみに、レポーターの言ったとおりの順序で文章に起こすなら、“ファンも、絶好調の松井に興奮”のように読点を加えると良いと書かれていました。「ファンが興奮した」ということを強調したい場合はこうすると良いそうです。
 
●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』
(発行:トーハン、平成5年3月1日改訂版)のまとめ○第3章 注文制度について(P52)
1.注文のしくみ(P52)
 読者は、書店へ注文して本を取り寄せることが出来ます。この場合、書店は販売会社に発注をします。販売会社は、自社在庫及び出版者から調達して書店へ送品します。これを「注文制度」といいます。
2.注文品とは(P52)
 書店が販売会社へ発注した商品を、「注文品」と言います。これには、読者が書店へ注文した商品・書店が店頭商品を充実させるための商品とがあります。発注にあたっては、両者、同一の注文短冊を使用するため厳密に二つを区別することは出来ません。
3.注文票の種類と役割(P52)
(1)客注専用注文票  :業界あげて制度化したもの。販売会社毎に色分け             されている。
(2)書籍注文票(白短):店頭商品の補充用に使われている。
(3)教科書採用品注文票:学校の教科書や副教材など、一括採用の際に使用             。特別迅速を要するので大きく目立つよう作られ             ている。
(4)常備補充カード  :常備寄託品に必ず挿入されている注文用紙。
(5)必備図書カード  :書店が、自己在庫商品として常備陳列する商品(             必備図書)に使うため常備補充カードと同様の機             能を持たせた。
(6)売上補充注文票  :全ての書籍に挿入されている。二つ折りにされて             いて、一片が補充注文用、もう一片が売上カード             となっている。
(7)速報注文票    :販売会社が特別に案内し、申し込みを取る注文票             。
(8)一覧表補充注文書 :書名が一覧に並ぶ。一括補充注文用として作成さ             れた。目録や売上ランキングにもとづく欠本調査             も兼ねている。
(9)電話注文専用注文票 他にもあるようですが、取りあえずはこれだけ覚えようと思います。
4.注文票の流れ(P55)
 簡単に流れを示しておきます。
・(書店から)注文票受付→・点検→・注文票仕訳→・(出版社から)集品、または(販売会社から)出庫→・分類作業→・値入(現品チェック)→・起票→・出荷作業→・書店
 となります。
(1)各種物流
 トーハンでは、首都圏内にある中央物流は全国規模で幅広い商品管理をし、「文庫」「コミック」などは独立した各センターとして、地方拠点では、「中部ロジスティックセンター」が稼働しています。
(2)事故伝
 最終的に調達不能な場合は「事故伝」となります。その場合、注文用紙は書店へ理由を明記し返却されます。「事故伝」となるのは、判読不能・品切・絶版・未刊・刊行予定遅延・該当書名なし・巻数不揃い・不扱い(取引なし)などです。
5.コラム:作業コード(P54)
 トーハンでは、注文品を書店別に分類整理して送品しています。各書店毎に、分類記号があり、作業コードと呼ばれています。
○第4章 定期刊行物と定期改正(P56)
1.定期刊行物とは
 全集やシリーズものなど、定期的に刊行される書籍をいいます。単行本とは違い、シリーズ毎に定期的に刊行され、テーマかジャンルが同一のものを盛り込んでいて、造本形態も同じで、定価も類似していることです。
2.定期改正
 書店に毎月(毎回)決まって送られてくる冊数を定期部数といい、定期部数は、売れ行きや予約読者の変動によって改正します。これを定期更正といい、「書籍定期改正申込書」によって行います。
 以上、今回は、P52~56(第2部 第3章注文制度について 第4章定期刊行物と定期改正)についてまとめました。そして!! 長かった、●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』のまとめ、も終わりです。本書はまだ続きますが、命じられた個所はここまでです。明日から、「これを読まずして、編集を語ることなかれ。」(松田 哲夫・著/径書房・発行/1995年発行)のまとめになります…。
●今日やったこと
 ・日課(日課に、配本リストとポットのデータとを照合して、売れ行きチェ     ック、という項目追加します)
 ・データ入力:配本リストと事前注文リストを照らして、取次配本分を摘出●今日覚えたこと
 ・エクセルの機能について:罫線の引き方など
 ・配本リストと事前注文リストとの照合に関して得られるデータなど
 以上。
[2003-04-08(火)]
伝えたい
宮本 貴理 [メニュー]
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 実は、昨日の日誌は大変だった。
 この日誌は岡田にチェックしてもらっている、ということは前にいいましたが、昨日のチェックで、自分が書いた文章で読み手(岡田)に十分に伝わるだろうと思い、岡田に提出したのですが、全然伝わらない部分がありました。具体的に書きますので、良かったら昨日(4/7、月)の日誌も読んでみてください。
 昨日、岡田がチェックする前は下のような文章でした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 以前現像に出した際に、私の判断で受け取り名を「ポット出版」としたのですが、写真屋さんは気を利かせてくれたのか、受け取りに行ったら、既に領収書を「ポット出版」の宛名で作ってくれていました。ですが、実際の宛名にはクライアント名が入らなければならなかったのです。           ――――――――――――――――――――――――――――――――――― これでは、私のいいたかったことは伝わりませんでした。何がいけなかったのかなと、考えてみました。ちなみに、この文章は昨日の日誌の3段落1行目〜4段落3行目の部分にあたります。
 まず、私は上の文章をどのように理解して欲しかったかとといいますと、2つあります。
(1)ポットで利用している写真屋さんでは、受け取り名と領収書の宛名をイコールにされてしまう(可能性がある)ということ。
(2)上の理由より、予め、領収書の宛名を知っておくことは、必要とはいわないけれど、円滑に、頼まれた仕事(大袈裟)を遂げるに役立つ、ということです。
 このように挙げてみて、結局、情報が足りていない、と思いました。100回くらい読み返せば、上のことが読みとれないこともないと思うのですが、伝えたかったことと、それの為に書いた文章が、言葉を変えたり、省いたりすることで、別なものになってしまったように思います。結局、書きたいことが書けていない、ということだと思います。
 難しいなと思います。自分ではあの文章が理解できてしまうのです。それは文章にした以上の情報を私がもっているからだと思いますが、私の浅はかな点は、読み手にも、理解されるだろうと思ってしまったことです。こういう点、心がけて頑張ろうと思います。
 
●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』
(発行:トーハン、平成5年3月1日改訂版)のまとめ
 今日から、また、ちょっと方針が変わります。完全に本書に沿ってまとめていきます。全て本書の目次に対応させて、出来るだけコンパクトになるようにしたいと思います。
○第2章 書籍の流通条件について(P47)
 今回は、書籍を流通上の条件で分けて説明します。1.委託制度とは(P47)
 期限内に、原則として、決められた部数内においての返品を認めるという制度をいいます。これは以前にもう少し詳しくまとめてありますので、そちらを参照してください。
 委託にはいくつか種類があります。下にまとめます。
(1)新刊委託
・ 流通条件:委託 ・請求方法:即時
 新しく発刊、または重版される書籍が新刊委託品とされ、書店への委託期間が設けられます。期間は通常3ヵ月半です。ただし、これは販売会社への到着期限ですから、輸送に要する日数を加味して返品する必要があります。
(2)長期委託
・流通条件:委託・請求方法:延勘
 すでに刊行されたものをテーマや季節に合わせてセット組みし、委託期間を長くしたものが、長期委託品です。期限は、6ヶ月を原則としますが、短期間(4ヶ月)のものもあります。長期委託品に関しては、売れたものは補充せずに売りっぱなしにすることを原則としています。
(3)常備寄託
・流通条件:寄託 ・請求方法:延勘
 この制度は、性格としては委託ですが、税務上、出版社の社外在庫扱いのため寄託という言葉を使っているようです。
 また、常備という言葉が意味するのは、常に書店に陳列される、ということです。そのため、この商品には常備補充カードが挿入されていて、売れたらすぐに注文し、補充します。そして清算時に全冊返品が原則となっています。
 ただし、これでは、常に契約時の冊数が返品として出版社に返されることになり、費用がかさみます。そこで、返品期限の約一ヶ月前から常備補充カードを保留し、ストップします。なお、補充状況は、出版社、または販売会社で記録されていて、次年度の契約更新時の参考資料になります。
2.買切について(P50)
 上でもまとめた、委託に対して、買切という制度があります。返品を認めない、というのがその内容です。
(1)買切
 ここでは、買切に適用される商品を挙げておこうと思います。
 ・買切扱新刊書
 ・買切扱予約定期刊行物
 ・客注、書店の見込注文、補充の注文品
 ・販売会社の売店での購入
 また、新刊委託品でも、配本後の注文に関しては、買切扱いになります。
(2)延勘について
・適用制度:買切 請求方法:延勘
 品代の請求日を通常よりも延期することを延勘といいます。
3.コラム:委託制度と補充システム(P49)
 常備寄託のところで触れた補充スリップについてまとめます。
 上でもまとめましたが、委託制度においては決められた部数内においての返品が認められています。つまり追加注文に関しては、返品が認められないということです。そのため、書店は自主仕入れに消極的になる傾向があります。  この改善策として、補充スリップが生まれました。そこで下にメリットとデメリットを挙げます。
メリット
 ・書店は売れた商品を把握でき、遣い注文もこれを使用することにより容易  になる
 ・出版社は書店の追加注文頻度の上昇によって書店店頭における陳列場所を  再確保できる
 ・補充スリップによる注文は買切扱いなので支払いが即時行われる。
 ・書店は発注する商品が期間内であれば、買切扱いであっても、委託仕入れ  と区別できないため、結果として返品できる
デメリット
 ・追加注文が容易になったことで、過度の仕入れの原因となり、返品がかさ  むおそれがある
 本書をまとめるとこのようになる(と思う)のですが、メリットのところで、支払いが即時行われる、とあるのに、結果として返品できる、のであれば、出版社は、返品に際して、返金を行うということになるのでしょうか。そこを疑問に思いましたので、課題と致します。
 以上、今回はP47〜50(第2部 第2章 書籍の流通条件について)をまとめました。
●今日やったこと
 ・日課
 ・データ入力
●今日覚えたこと
 ・定期更正の意味とデータの入力のしかた
 
 以上。
[2003-04-07(月)]
伝えたい
宮本 貴理 [メニュー]
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 伝えたいことが伝わらない。
 本当に、よくある。ゆっくり落ち着いて話せば、伝わると思うのです。だけど、慌ててしまう。早く言わなきゃ、と相手の顔色窺いながら、オドオドとしてしまい、結局伝わらない。今日もそうでした。
 佐藤に、フィルムを現像に出してくるよう頼まれました。ただ、現像に出すだけです。難しいことは何もないのですが、ちょっと気になることがありました。
 といいますのは、以前現像に出した際に、私の判断で受け取り名を「スタジオ・ポット」としたのですが、受け取りに行った際、予め領収書を作ってくれていました。しかし領収書の宛名が、「スタジオ・ポット」とされてしまったのです。
 このフィルムは、クライアントから受けた仕事に使ったもので、特に今回の場合、この請求はクライアントに行うものだったので、宛名もクライアント名であるべきだったのです。
 つまりです。予め領収書の宛名を伝えておかなければ、余計な手間―例えば、領収書を書き直してもらう、まだ領収書は書かないでくれと告げるなど―が増える可能性があると思いまして、 まあ、大した問題ではないのですが、こちらでも予め領収書の宛名を分かっているにこしたことはない、と思ったのです。
 そこで、現像に出しに行く前に、佐藤に「領収書の宛名はどちらですか?」と聞きました。ですが、これでは当然の如く、上で言ったようなことは伝わるはずもなく、つまり、私が、現像に出しに言った際に、領収書の宛名を告げたい、ということが伝わらず、「クライアント名でお願いします。だけど、領収書の宛名は、受け取りに行くときでも大丈夫だよ」というようなことを言われたのです。
 
 今回に関していえば、意図とは違っても問題なく進みましたが、必ずしもそうであるわけではないと思います。
 私の質問にだって、意図があって、その意図を理解してもらって、相手の答えを得ることが出来る、これが、最良だと思います。
 自分の意図を伝えることが、きっと重要になる場面もあると思うのです。今、こういうことが出来ないのは、なんとも悲しいことですが、これからこれから!!!
●今日やったこと
 ・日課:直販発注作業、大村と各書店への受注確認のFAX、日誌更新をこれ     から日課とまとめます。
 ・ポット特製封筒作成
 ・電話注文用受付要し作成
 ・『日本語の作文技術』(本多勝一・著、朝日文庫、第7刷)黙読
●今日覚えたこと
 ・メールの管理法について
 ・客注への返信方法
 ・『日本語の作文技術』から、いくつかの要点
  →『句を先、詞を後』、『重要なことを先、そうでないものを後』、
   『主語と述語は近い方が分かりやすい』など、覚えました。また別の機   会にしっかりと述べられればと思います。
以上。
[2003-04-04(金)]
チェック!
宮本 貴理 [メニュー]
●今日やったこと
●今日覚えたこと
 4月に入ってからの日誌は、岡田に、簡単で滅茶苦茶ゆる〜いものではありますが、チェックしてもらっています。
 見るに耐えぬ!ということで、この日誌の、チェック担当に岡田が任命されたようです。ガンバッテよ!!
 さしあたって、岡田とフォーマットを相談して―ほぼ岡田の意見に従ったのですが―決めました。
 大分ましになった!とは言いませんが、とにかく書きやすくなりました。
 表記の統一は完全にしていませんが、それでも、ある程度決まり事を守って各ことを心がけるようになりました。もう少し慣れたら、漢字や送り仮名、などできる限り、統一して書けるようになりたいと思います。
 チェック、と言いましたが、実際にどのようなことをやっているかと言うと、まず、決めたルールに従って、私が文章を書き、プリントアウトして、岡田に提出。そこでチェックです。その項目は、誤字・脱字、あまりにも意味の通らないもの、事実の確認、決められたフォーマット通り書かれているか、などです。かなりゆるいものであります。
 それでも、結構な時間を割いてチェックしてもらっています。もとの文章が全然ダメダメなので、限度がありますが、でも、かなりの間違いを指摘され、直す前と後では、大分違います。訂正には根拠をもって、示してくれます。とても勉強になります。なんだか、私の文章にはもったいないような、そんな感じ。
 この文章も岡田に見せるわけです。なんだか媚びてるようで嫌ですね。
 今日は、早く帰らなくてはならないので、本のまとめは省きます。
●今日やったこと
・届け物:沢辺&佐藤の指示
・FAX DMデータ確認と入力:岡田の指示
・大村と各書店へのFAX:日課
・ある本のノンブルの通し確認:沢辺の指示
・直販発送作業:日課●今日覚えたこと
・メールの機能
・ノンブルについて
・版元ドットコムの経費についての知識とその記録法
・FAX通信サービスについて以上。

[2003-04-03(木)]
教わったら覚える
宮本 貴理 [メニュー]
●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』P45〜47
(第二部 書籍について
 第1章 書籍の分類について)
●今日やったこと
●今日覚えたこと

 沢辺にアンケートのデータ入力を命じられ、ちょっと時間はかかりましたが、どうにかこうにか終わりまして、そこでまた、指摘されました。
 と言いますのは、回答者に依頼したアンケート用紙の回収は大体がFAXで行われたので、一部、ゆがんでいる部分があり、なんと書いてあるか私には判断できない部分がありました。
 そこで私は、私としては画期的な対処として、付箋を貼ってその旨伝えることにしたのです。
 が、その付箋に書いた内容に不備があったのです。具体的に言いますと、「読めない文字があります。勝手に判断して入力しましたご確認下さい」というようなことを書いて、その部分の側に付箋を貼ったのですが、その私の判断の迷った部分を明確に、アンダーラインを引くなりして、示すことをしなかった、ということで、「その個所を俺に探させるのか」と、そういうところまでしっかりやれ、と指摘されたのです。
 さらに、岡田に、掃除を命じられたのですが、そこでもご指摘いただきました。なかなか、やってるつもりでも、埃が残ってる。しっかりやれと。
 依頼された仕事を完遂することがなかなか出来ません。でもしょうがない、これから覚えていくしかない。出来なくても、まあ、へこまずに、次から出来るようになれば、ということで頑張っていこうと思います。
●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』
(発行:トーハン、平成5年3月1日改訂版)のまとめ
 前回の続きで、書籍の分類法のまとめです。
○書籍の様々な分類法
 前回まとめた「分類コード」のところで少し触れた、「販売対象コード」と「発行形態コード」について、その分類のし方をまとめます。
(1)販売対象コードによる分類(分類コードにおける千の位を表す)
 販売対象による書籍の分類は、書店売り場での実務に役立ちます。
 ここでの分類は、全ての書籍を、一般(0)、教養(1)、実用(2)、専門(3)、婦人(5)、学参【氈腐】(6&7)、児童(8)に分けるものです。ちなみに、括弧内で示した数字が各々の販売対象コードです。(2)発行形態コード(分類コードに置ける百の位を表す)
 単行本(0)、文庫(1)【A6判)】、新書(2)【B6判より少し小型】、全集(3)、双書・叢書(3)【同一種類の事柄について集めた書籍、または続けて出版する同一種類のもの】、辞典・事典(5)、図鑑(6)、絵本(7)、マイクロ点字混同(8)、このように分かれています。括弧内の数字は、個々のコード番号で、墨付きパーレン内は補足です。ここで、今一度「分類コード」に触れたいと思います。 ISBN4-7631-8959-X  C0030  P1030E
 |  ISBNコード    |  |分類 | |価格コード|
             コード
 昨日も示しましたが、これがISDNコードです(先ほど書いた、千の位、百の位のところ参照)。分類コードのところに着目しますと、Cのあとは4桁の数字になっています。
 さて、昨日も言いましたが、「分類コード」は、ここでまとめたふたつと、詳しくは触れていないのですが、「内容コード」の3つの分類からなるコード体系であるからです。ちなみに、内容コードですが、日本十進分類法(NDC)とは違いますが、似たように、内容で区分されたコード体系です。
 ここで、今まででまとめたことから、例えば、「一般書」「文庫」「歴史地理」「伝記」という属性の本のコードは、0123、と表せます。
 ここで「0」は販売対象、「1」は発行形態、「2」は内容の大分類、「3」は内容の小分類、を表しています。(ここで、分類コード表というものを見られます)
 ここまでのまとめでは、その分類は本の中身に依るものばかりでしたが、外見から区別する分け方もあります。表紙が硬いものをハードカバー、軟らかいものをソフトカバーというように二つに区別しています。ただ、これに関するコード体系はないようです。
 今日終われるかと思ったのですが、明日に持ち越します。
●今日やったこと
 ・大村紙業と各書店への受注確認FAX:日課
 ・京王多摩センターへお届け物:佐藤の指示
 ・倉庫の掃除:岡田の指示
 ・直販発送作業:日課
 ・アンケートデータ入力:沢辺の指示●今日おぼえたこと
 ・エクセルの機能いくつか:セルについていくつか
 ・スキャナーの使い方:画像をアップしました
 ・電話注文受け付け用紙作成方法
 ・ポットのネットワークについて少し
 それから、この、●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』
(発行:トーハン、平成5年3月1日改訂版)のまとめ を独立コンテンツとして、残しておくことにしました。徐々に更新していこうと思います。よろしかったらどうぞ。
以上! 

[2003-04-02(水)]
ガンバレ
宮本 貴理 [メニュー]
●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』P37〜43
(第二部 書籍について
 第1章 書籍の分類について)
●今日やったこと
●今日覚えたこと

販売促進用に、ワタ決め2の注文のあった書店に送る、ポップ。それに送付する、注文用紙の文面を書くことを命じられました!! 
  で、ガンバッテ書きましたが、不採用でした。理由は、文章がくどい!それと、なんか違う!とのことでした。あーあああ。一応ここに載せてみます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――拝啓
春光うららかな候
皆様におきましてはますますご健勝のことと存じます
この度は「ワタシが決めた2」のご注文誠にありがとうございましたさて、今回私どもポット出版では、「ワタシが決める2」販売促進用ポップと、ポットの現在までに出版された本全てを載せた出版目録を作成致しました。
ポップに関しましては、販売促進に少しでも用を足すようイメージなど検討を重ね作成いたしました。「ワタシが決める2」の側に置いていただければ幸いです。
出版目録については、
現在までで、ポットの出版物は49点を数えます。
そこで、今一度、読者にポットの本を知って頂き、興味をそそるよう、
短い文章ではありますが、できる限り詳細を載せるよう心がけ、
作成いたしました。こちらに関しましては、店頭などに置いていただければ幸いです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 本当はもっとつづくのですが、止めます。なんか、くどい!と思います。結局岡田が書いたのですが、分かりやすくて良いです。今度載せて良いって言われたら載せます。
●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』
(発行:トーハン、平成5年3月1日改訂版)のまとめ
 
  前回までは、出版3者における流通と、その間で結ばれる制度についてまとめました。今回からは、書籍についてまとめていきたいと思います。ここでは、書籍の分類の仕方のいくつかの例、そのメリット、それと書籍の流通条件など、に重点を置いてまとめていきたいとおもいます。
○書籍の様々な分類方法
 書籍の分類は、その目的により、様々な分け方がされています。内容での分類、販売対象による分類、発行形態による分類など、様々な方法での分類法のいくつかをまとめたいと思います。
(1)日本十進分類法(NDC)
 日本の図書館に適した、標準分類法とされています。その分類法ですが、「類」、「網」、「目」と3段階をもって分けています。
 ・「類」とは
 あらゆる分野を、哲学、歴史、社会科学、自然科学、工学、産業、芸術、語学、文学、それと、これらに属さないものを、総記、として、全部で10部門に分けています。この区分が類です。
 ・ 「網」とは
 それぞれの「類」に関し、さらに詳しい内容で10に区別したものが「網」です。
 ・「目」とは
 これに関しての解説が本書ではされていないので、「目」、とは、「網」をさらに詳細に分類するのだと思います。(2)日本図書コードによる分類
 「ISBNコード」に「分類コード」、「価格コード」の2つを加えて表示するコード体系を言います。
 ・ISBNコードとは
 国際標準図書番号と言い、何という国の、何という出版者の、何というタイトルの出版物を表すのか、を特定することが出来ます。そしてこれを、第1〜第4部分の4つで表示します。
  第1部分:国別記号。この国とは、言語別に分けられた国です。ちなみ
       に「4」は日本を表します。
  第2部分:出版者記号。
  第3部分:書名番号。個々の出版物の固有番号のことです。
  第4部分:チェック数字。コンピューターが自動的に判断するための数字       です。
 
  ・分類コードとは
 出版者、販売会社、書店、図書館などで、分類や商品管理の便を図るために導入されたコード体系です。
 その分類法は、「販売対象コード」、「発行形態コード」、「内容コード」の3つの区分より成り立っているようです。これら3つは後日個々にまとめますが、日本十進分類法とは違った視点から分類でしているようです。 さて、日本図書コードは、上の2つと、価格コードから成り立っています。具体的に挙げてみると、
 ISBN4-7631-8959-X  C0030  P1030E
 |  ISBNコード    |  |分類 | |価格コード|
             コード
 というような感じになります。本書に載っていたものをそのまま写しました。価格コードの解説が載っていないのですが、読んで字の如く、価格を示すものであると思います。
 (1)でまとめた、日本十進分類法とは違い、出版物の内容以外も分類の要因に含むと言う点で、流通という目的が明確にされた分類であるように思います。 出版者、販売会社、書店、図書館、など出版業界で統一されている分類であると書かれていることからも、流通に適した分類法なのではないかと思います(ここは想像です)。 (3)トーハン独自の分類
 書店での店頭陳列及び管理においては、上でまとめた、日本十進分類法や日本図書コードは向いていない面があります。そこで、トーハンは独自に分類方法を設定し、補完しています。これを棚コードと言います。
 以上は、P37〜43(第二部 書籍について 第1章 書籍の分類について)をまとめたものです。
 今日は以上で終わります。多分次で終われます!!
●今日やったこと
  ・大村紙業(本の在庫の管理や取次への出荷などやってる)と、各書店への  受注確認FAXの送信:岡田の指示(あと指導)
 ・アンケートデータ入力:沢辺の指示
 ・注文用紙の文面作成:岡田の指示
 ・封筒へ貼るシールの作成と、それを封筒に貼る作業:岡田の指示
 ・直販発送作業:山田の指示
●今日覚えたこと
  ・FAXの使い方!!!!
 ・大村紙業と各書店へ受注確認時の記入必要事項。
 ・短冊プロを使用した短冊の作り方 以上。

[2003-04-01(火)]
それなりに
宮本 貴理

バカはバカなりに、それなりに、と考えました。
 生まれてから文章など書いたことなどないわけで、まあうまくいきません。すんなりと、書こうと、頑張ってみたんですけど私なりに。無理だったみたいです、やっぱり。
 岡田に、君は編集者希望の人間が編集へ抱く絵に描いたような勘違いをしてる、というようなことを言われたことがあります。
 文章が巧かったり、鮮やかな企画を出したり、そういうことをするのが編集者だと思ってるねって、まさにその通り、という感じなんですけど。それも含めて、文章書くときに、気負ったり、見栄はったり、自分以上のものを書こうとしたり、してしまいます。
 でも、どうにか、そういうことは止めようかと、私なりに、考えたのです。
 ここに何か書かなくてはいけなくて、でも何書いて良いか分からなくて、悩むんですけど、そういや、出版業界のことなど何も知らないのだから、書くことなんて、その日その日に学んだこと、それ以外書けないや、と思いました。もう、一日、一個、話題絞って書きます。こういう反省文のようなものばかり書くのはもうやめたいと思ったり、してます。
 一応、月が変わってしまったので、タイトルを改めまして。
 ●『出版流通の基礎知識―書店実務ハンドブック―』(発行:トーハン平成5年3月1日改訂)のまとめ
 昨日の続きなんですが、分かりやすくし、良いまとめとして、読み返せるようにするために、方針を変えて、項目毎に、ポイントを挙げていこうと思います。
 ○委託制度について
 「再販制度」と「委託制度」が出版業界の二大特性として挙げられる2つの制度です。再販制度については昨日までに、まとめたので、今日は委託制度についてまとめます。
・委託制度とは
 期間内であれば、返品することができる、という契約を、出版社、販売会社、書店の三者で結ぶ制度のことです。
・委託制度の利点
 書店が被る危険の負担を軽減できる。つまり、書店が抱えた本を、全て売る必要はない、ということにより、書店に他種類、多量の本を並ばせることを促す。
・委託制度の問題点
 出版物の生産過剰、や書店の販売能力を超えた供給などの理由により、返品を必要以上に増加させてしまう、ということ。
 以上、P28(第3章○出版業界を支える二つの制度について・2委託制度とは)をまとました。
 ○出版情報ネットワークについて
 ここでは、高度情報化社会における出版業界の将来の展望と、その具体的に実施されているシステムについてまとめます。
・高度情報化社会の進展と出版業界の将来
コンピューターを活用した情報ネットワークの普及に伴い、データ通信が登場し、コンピューター中心のネットワークシステムが構築され高度情報化社会の進歩、発展に合わせ、出版流通も変わってきている。
 これらの発展は、出版社、販売会社、書店間をネットワークで結びつけることにで、出版流通の情報化の促進に大きく貢献してきた。
 将来的にはこの三者を総合情報処理ネットワークが構築され出版業界の発展はますます進んでいくと思われる。
・SUPER TONETSについて
 SUPERTONETSとは、出版社、販売会社、書店間を結ぶネットワークシステムである。
 書店にとっては、業務別、機能別、のシステム選択が可能になり、各書店にあった効率的なシステムを実現できる。
 出版社にとっては、納品、返品、等様々な売り上げ実績をはじめ、売掛請求、在庫、印税などの各部門の管理の効率化を図ることができる。
 以上、P32、33(第4章○出版情報ネットワークについて)をまとめました。
 本書では、具体的にSUPER TONETSの解説がなされていないので、今後の課題としてみたいと思います。
 
●今日やったこと
 このままではだらだらと得るもののない日誌になりそうなのであり、情報として、私が何をできるのか、明らかにしておくようにするため考えた企画。
 ・アンケートデータ入力:エクセルを使っての入力(沢辺より指示)
 ・書店への新刊販売促進のためのPOPを送るための宛名作成:(岡田の指示)
 ・直販発注作業:伝票作成から、梱包、宛名書きまで。(山田の指示)
 ・掃除:扇風機を洗えるようになった!!!(自主的)
●今日覚えたこと
 上の今日やったこと、と同様の理由で、書いておこうと思います。
 ・エクセルのいくつかの機能:シートのコピー、行、列の挿入等
 以上、今日の日誌終わります。毎日書くことをある程度決めておくことで、少し書きやすくなると思うので、今までよりは進歩していくのではないかと思います。この内容は適宜、良いと思ったことを取り入れていこうと思います。
 以上。

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