2008-10-25

お部屋1689/「黒子の部屋」バックナンバー大量削除のお知らせ

東村山市議会、行政、市民の事情は、私よりもずっとミハルさんの方が詳しいので、「ミハルちっく」「何をしてきたか何をしてこなかったか」シリーズが一通り出たところで、私も別の視点から補足を書いていこうと思ってます。

今回は、Tomatotic-jellyさん「松沢さん値のお部屋な目次」に関するお知らせです。

すいませんね、わざわざ目次を作っていただいて。「黒子の部屋」はカテゴリー分けもしていないので、私自身、自分の書いたことを探すのが大変で、よく諦めます。

もともと「黒子の部屋」は、ポット出版から出す本の宣伝という位置づけで始まってます。本の宣伝だけ書いたところで人は読んでくれないので、種々雑多なことを書きつつも、あくまで宣伝ですから、いつまでも読まれたくはなく、当初は、一週間から二週間程度で古い記事を消していく方式でした。新聞の記事みたいなものです。

それ以前に、私はいつまでも原稿を出しておく発想がなく、今でも「書き捨て気分」が残ってます。雑誌もそうです。掲載された自分の原稿は見ないです。書いたらおしまい。自分が書いたものを読み直す暇があったら、次を書いた方がいい。

今も文筆でメシを食っている人たちの中には、「タダで原稿を書くこと」に対する抵抗感が強くある人たちがいます。金を払ってくれている出版社に申し訳がないってことです。そのため、ネットでは自分のサイトを持たず、ブログもやらない人たちがいますし、積極的に新しいものを書くのではなく、商業誌に書いて時期が経ったものを発表する場としてとらえている人たちもいます。

この気持ちは共有できますけど、その出方が私の場合は違ってます。もともと私はミニコミでも原稿を大量に書いていましたから、タダで原稿を書くこと自体に対する抵抗感は薄くて、商業誌とはバッティングしない内容を書いている分には、申し訳なさがないです。それ自体、商業誌からすれば価値のないものでしかありません。

むしろ原稿料をもらって書いたものをタダで転載することの方が申し訳ない。商業誌の原稿も時間が経てばタダで読める、つまりは雑誌は買わなくてもいいってことですから。別媒体ですから、これも本当は気にしなくていいんですけど。

「マツワル」でも、ネタが続かないかもしれないとの危惧があったため、当初は雑誌で発表済みの原稿を転載する予定だったのですが、毎日書いてもネタには全然困らず、実際に転載したのはこの3年半で10本もないかと思います。雑誌で出した原稿のロングヴァージョンを配信したり、その先の話を書くのに、出さざるを得なかったり。それ以外で出したことって一回もなかったかかも。

ここは人それぞれってことですけど、私はタダで書くことより、タダで読まれることの方に抵抗感があります。ミニコミであっても、読む側は金を払っています。それならいいのですが、ネットはタダで読まれてしまうため、「本の宣伝のための文章をいつまでもタダ読まれてたまるか」というので、消していたわけです。

ここは雑誌同様に、「一週間なり一ヶ月で店頭から消える」という感覚を残したいってこともありました。「読みたいなら出ているうちに雑誌を買えよ」というのと同じく、「読みたいなら消す前に読めよ」と。

雑誌に書き続けてきた私にとって、永続的に読まれる覚悟をするのはハードルが高い。単行本は銭のために割り切れるとして。それにしたって、出て半年もすると、早く絶版にして、次を出したくなります。本を出すことの熱意が薄れたので、今は絶版にしたい衝動も薄れましたが。

これは体についた癖です。雑誌の仕事は、「ああ、ここはもっと突っ込みたかった」との悔いを残しつつ、それを忘れて次に着手しなければならない。もちろん、雑誌だって、古本屋や図書館に行けば読めるにせよ、私としては、きれいさっぱり頭の中をリセットしたい。この思いが人よりずっと私は強いのであります。

先日、ミハルさんが「PAPERS」を紹介してましたが、私はたぶん全号は保存してないです。自分に関するものの保存はいい加減です。積極的に粗雑に扱ってきたかもしれない。

ここも人それぞれではあって、自分の仕事を完全に保存している書き手もいますけど、いち早くなかったことにしたい私にとって、ネットの永続性は鬼門であって、消すことでこれをクリア。

しかし、引用されたり、リンクされた元原稿が消えてしまうのはいいことではなく、「マツワル」が始まったのを機に、「黒子の部屋」「マツワル」の原稿を転載する形に変更し、消すのをやめました。

でも、転載は面白みがなく、これも「購読者から金をいただいているものをタダで出す」というところの申し訳なさがあるので、今年からは、結局元通りに、「マツワル」とは別のものを書く場になってます。書くテーマが多すぎて、「マツワル」が飽和状態になったため、ネタの一部をこっちに回すって意味もあって。特に東村山問題は、広く読んでいただいた方がいいですし。

それでも、私の中では、いまなお「黒子の部屋」は、「マツワル」の宣伝の場という前提があるから、タダで読まれてもいいと割り切れているところがあります。ふだんはまったく意識してないですけど。

また、その気になればいつでも消せることが前提で書けているところもあります。なので、正直なところ、目次を作られてしまうことに対して、どことなく不安があります。そんなもんができると消しにくいじゃないですか。

3羽の雀さんに「2007年6月以降でいいでしょう」とアドバイスしてもらっても、Tomatotic-jellyさんも半分「デタおた」なので、意味があるかないかとは関係がなく、すべて目次化したくなると思うんですよね。全集を買い始めると、いらない巻まで買って揃えたくなるタイプ。

と思ったら無性に自分の原稿を消したくなってきて、まだ目次化されていないもので、事務連絡や告知、出しておく意味のないもの、面白くないものはおおむね消しました。ネットのどこかには残ってしまっているでしょうけど。5時間くらいかかりましたぜ。

読物として面白くても、売買春の歴史に関するものは、今後、別のところで始まるネットの連載とバッティングしそうなので、それもだいたい消しました。

もう意味がないだろうと思うものでも、具体名を出して批判しているものは残しました。いやがらせをしたいのでなく、これから反論してくるかもしれず、また、すでに反論している場合、第三者がその原文を読めないのはよくないだろうと。また、こちらが正しいわけじゃなくとも、ある文章についての批判的な見解があることを示しておいた方が、読んだ人が自分の判断をしやすくなりましょう。

意味のあるコメントがついているものも残しました。批判的なコメントはもちろん意味があるので、残してあります。

ただし、同じことを「マツワル」でも「黒子の部屋」でも説明しなければならなくなるのが面倒で、「マツワル」からの転載についてはコメントをつけられなくしていました。そのため、コメント欄をあまりチェックしておらず、間違って消したものもあるかもしれないです。

作業の途中で、1年前についたコメントに今頃気づいてレスをしておきました。遅くなってすいません。

リンクされているものも残した方がよかったのでしょうが、調べるのが面倒なので無視。

これでTomatotic-jellyさんも目次を作りやすくなるでしょう。

検索で入ってくる以外に、読む人がいなかったものばかりなので、たぶん気づいた人はいないでしょうけど、百本以上の原稿を消した事情を長々と説明しておきました。

このエントリへの反応

  1. > すべて目次化したくなると思うんですよね。

    そちらは、本家デタおたの皆様にお任せしたいかと。

    余計なお仕事を増やさせてしまい 申し訳ありませんでした。 取り敢えず、東村山ネタが 拾えればと思って始めた事ですので、そのような事は、ありませんです。はい。

    とにかく、思いつきで勝手に始めた事で、何と言っても技術力のなさから、人海戦術でやっていて、拾い忘れないように通しで拾っているだけなので、気付いた分は逐次修正すれば良いですし、リンク切れとかは、気にしないでください。

    ところで、やり始めてから 気付いたんです。「お部屋16??」 って…

  2. どのみち、一度、整理したいと思っていたのであります。

    あと、「マツワル読者用」は不要だろうと。

    「お部屋16??」はどこ? こっちでは見当たらないのですが。

  3. > 「お部屋16??」はどこ?

    書き方が悪かったみたいで、すみません。
    通し番号が付いているのに気付いたのが、
    作業が、かなーり 進んでからなのです。
    まさか、こんなにあるの(涙)… と言うところで、
    「1年少し前ですよ」と、アドバイスをいただいたわけです。

  4. ああ、そうか。でも、毎日更新すると、5年もかからず、こんくらいになるだす。一時は週に一回程度の更新になっていたので、7年くらいかかっているわけですが。

    「マツワル」なんて3年半で、もうじき2200号ですからね。目次作る?