2008-08-11

お部屋1619/自殺の現場・2

8月6日付けの「柳原滋雄のコラム日記」「東村山デマ事件をいまだに“煽る”5人組の段勲」という記事が出ていて、ここでも現場を訪れた際の話が出ています。

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当時その時間に5階の部屋にいたと証言したその男性は、「壁が薄いので争うようなことがあればすぐ聞こえます。エレベーターから人が降りてきただけでわかるほど。そのときそんな争ったような声はまったくなかった。そのことは警察にもきちんと話しました」と証言した。

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おそらく何人かの住人がこのフロアに、あるいは他のフロアにいて、誰も言い争いを聞いていないのです。

それでも段勲は、この7月に出した『未解決凶悪ファイル』という本にこの自殺事件を他殺事件として取りあげているらしい。私怨を晴らすため、自殺事件を他殺事件として恥じないこんな人間に「事件」を語ることなどできるはずがない。語れるのは創価学会への恨みのみ。この「未解決凶悪ジャーナリスト」を私も今後は強く批判していくことにしました。

では、前回に続いて、「マツワル」で配信した原稿の後半です。

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朝木明代が転落したビルはこれです。

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まだ生きていた明代を最初に発見したのは、このビルの1階にあるモスバーガーのアルバイト店員です。階段の裏が段ボール置き場になっていて、そこに明代は倒れていました。

以前はこの建物の2階は焼肉屋だったようですが、今は美容室です。ここは重要。もし私が人を殺そうとするなら、1階にも2階にも店舗が入っていて、その営業時間中に、人を突き落とすような真似は断じてしないでしょう。このビルのある道はメインストリートに比べると、人通りは少ない。しかし、これらの店に出入りする客もいて、抵抗されたり、叫ばれたりすればそれまでなのです。

『東村山の闇』の14ページ、『民主主義汚染』の140ページにこの建物の裏から撮った写真が出てます。

現在は、横にビルが建っているので、同じ角度の写真は撮れませんでしたが、ビルの裏手に階段があって、この階段の5階と6階の間から飛び降りたことになっています。

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階段を上がってみたところ、なんとしても他殺にしたい朝木直子の「やけしに方式」がここでもいかんなく発揮されていたことをすぐに確認できました。

メジャーを持っていってなかったので、計ったわけではないのですが、壁の高さが150センチというのは、最大の段差がある部分を無理矢理計ったのでしょう。しかし、なにもわざわざもっとも高いところを乗り越える必要はない。

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次の写真は、上の階段から見下ろしたところです。よっぽどの虚弱体質か、よっぽど事実を歪曲したい人以外は、容易に壁を越えられるのです。

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80歳の老人でも乗り越えられるような壁を見ていてなお朝木直子は【一メートル五〇もある】と記述し、いかに一人で乗り越えることが困難かを強調している。わかっていてやっているのです。真実を知りたい、真実を記述したいのでなく、「他殺説」というありもしないことをあるかのように思わせるためだけに『東村山の闇』が書かれたことがよくわかります。

彼らの主張は一事が万事、このような誇張や歪曲によってなされています。しかし、彼らの千の言葉より、1枚の写真が雄弁に物語ります。本当は人がここに映っていればさらにはっきりしますが、矢野・朝木にとっては、はっきりしてはまずいのでしょう。だから、『東村山の闇』にもこの写真は出していない。

やけしに直子は【手すりの上に立ち】というのを「手すりの上に直立した」となぜか解釈して、【一六〇センチある母が立ち上がると頭がつかえてしまい、ろくに立ち上がる状態にはならない】としていますが、「立ち」というのは手すりに足をのせたという意味であることは明白です。自殺しようとする人が、こんなところで体調を整えるために、どうしてラジオ体操をする必要がありましょうか。

午後10時頃、この5階の住民が「キャー」という悲鳴と「ドスン」という音を聞いています。1階と2階にはテナントが入ってますが、それより上は住宅になっています。

明代が抵抗したのであれば、物音がしたはずです。声も出したでしょう。それは聞こえず、飛び降りた時の声と思われる「キャー」と地面に体が叩きつけられる「ドスン」という音のみを聞いてます。それ以外の大きな物音、悲鳴などしなかったってことです。

ここから下を見ると、隣のビルとの間が狭くて、自殺するには適さないようにも思います。

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しかし、隣のビルは当時はありませんでした。また、昼だとフェンスが見えて、その上に落ちるのはためらうところですが、夜だったので、下は見えなかったのでしょう。ためらいながらも滑り落ちるように落下したのであれば、直下に落ちたことも納得できます。

フェンスの一部が今も外れていて、当時の名残なのかもしれません。

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この建物は、西武線東口のロータリーを入ったところにあり、線路の敷地から数十メートルです。

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向かって右側にモスバーガーがあります。正面の黄色い車体が西武線。この写真では線路まで遠いようにも見えますが、ホームからも見える距離です。

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auとドコモの間に見えるビルで、手前は駅前のロータリーです。

「草の根」の事務所から、このビルに行くには駅前のロータリーに出るか、国道に出るか、どちらかのルートしかありません。そのいずれであっても、屈強な男たちが女性を無理矢理引き連れていたら、すぐに見つかってしまいます。地図を見ても、そういう印象でしたが、建物を確認し、周辺を歩いてみて、いよいよそう実感。

一人で歩いているところも目撃されていないようですが、女性が一人で歩いていても記憶に残らないような場所だったということでしかない。むしろもっと淋しい場所であったなら記憶している人がいたかもしれない。

また、たまたま人の波が途切れたのかもしれません。それでも、一台の車もすれ違わないことはほぼあり得ないと言っていい。なのに、どうして犯人たちは目撃されていないのでしょう。目撃者はすべて消されたのでしょうか。この事件は大量虐殺事件らしい。

もし仮に拉致して殺害したのであれば、犯人グループは頭がおかしいとしか思えません。どうしてこんな場所を選ぶのでしょうか。なんらかの方法で意識を朦朧とさせていたのだとしたら、車でもっと遠くに運びます。人通りがそれなりにはある場所にあり、一階にも二階にも店舗があって、そこがまだ営業している時間にどうして落とすのでしょうか。

彼女は発見された時には生きていました。ここで一言「××××に突き落とされた」と言われればおしまいです。救急車を呼ぶことも拒絶したことを見れば、自殺であることは歴然としてます。

このように、現場を見て歩けばなおのこと他殺であるとする余地はないと確信できます。「やけしに方式」を導入する以外。

(略)

このエントリへの反応

  1. [...] いある場所で、拉致して殺害することが気づかれる可能性は99%以上と言っていい。すでに述べたように、電車が到着したすぐあとと、それ以外では、人の波に差がありますから、たまた [...]

  2. [...] 関係する人数が多ければ多いほど、計画は破綻します。だったら、普通はより人員が少なくて済む方法をとります。あの場所ではない場所を選択するってことです。それが現場を見た私の感想です。これについては「1619/自殺の現場2」を参照のこと。 [...]