2008-07-16
お部屋1583/「靖国 YASUKUNI」はこれでよかったのか
※7月28日(月)まで、「マッツ・ザ・ワールド」の新規購読者募集中です。
「靖国 YASUKUNI」の上映会場や高知県庁に「会場を爆破します」という脅迫電話があったそうです。
http://mainichi.jp/kansai/news/20080712k0000e040038000c.html
思想のある人間ではなく、単なるイタズラでしょうけど、久々に「靖国 YASUKUNI」の公式サイトを見たら、結局、50ヶ所近い場所で公開されることになったのですね(すでに上映を終了したものを含む)。
アホな週刊誌、アホな政治家、アホな新聞記者、アホな大衆のおかげで、興行的に大成功、よかったよかった。と喜ぶ気にはなれないです。
肖像権、住居侵入、期待権について、ほぼ問題なしという結論を私は出しているわけですけど(「期待権」については「黒子の部屋」に出さずじまいになってしまいましたが)、こういう検証をやった上で、「靖国 YASUKUNI」は問題なし、だから上映すべきということで、これらの場所での上映が実現されたわけではないように思います。
ただもう「表現の自由を侵害するな」「右翼に屈するな」ということでしかなく、それはそれで尊重すべき姿勢だとしても、これだけ上映されて、誰もが検証できる状態になったのですから、改めて批判された点についての議論があっていいのではないか。
Googleで「“靖国 YASUKUNI”“表現の自由”」を検索すると、177000件ひっかかります。「“靖国 YASUKUNI”“肖像権”」なると、3480しかひっかからず。2%です。その多くは批判する側のものです。「肖像権」が問題にされたのに対して、「表現の自由」の御旗でごり押ししてしまったような気がしてなりません。
「中国人の監督だから反日だ」と決めつけたメディアや政治家がイチャモンをつけたに過ぎず、それに煽動された人たちがワケもわからず騒いでいただけ。肖像権のことなど何も知らないヤツらなのだから、相手にする必要はないってことなのかもしれません。抗議していた人たちは、肖像権について考えたこともなかったがために抗議できていたのは事実でしょうけど、それでも微妙な点は残っています。ほんのちょっとですけどね。
また、「盗撮があったのか否か」については当事者しかわからないことですから、しっかり公式サイトで弁明して欲しい。これもうやむやになってしまった感があります。
結局はあの映画も一時の刺激的な情報として消費されただけだったのでありましょうか。
まっ、ワシがとやかく言ったところでどうなるもんでもなく、もうどうでもいいけど。
なお、「御神体は刀か否か」については、靖国神社にも参拝する「ネット右翼」による「土曜の夜、牛と吼える。青瓢箪」というブログで的確な指摘がなされています(コメント欄までお読み下さい)。雑誌や新聞を読むより、靖国神社に問い合わせるよりも詳細、かつ正確な情報が得られるインターネットは素晴らしいですね。