2008-05-15

お部屋1503/「創価体質」の人々2

ああも創価学会と闘っているようなポーズをしている「草の根」がここ数年裁判で闘ってきた相手は創価学会の信者ではありません。千葉さんにせよ、宇留嶋さんにせよ、佐藤市議にせよ、薄井市議にせよ、請願を出した市民たちにせよ、印刷所にせよ、団地の人たちにせよ。そりゃ創価学会の広範な支持層を考慮すれば、どこかでつながりがあってもおかしくはないでしょうが、「それがどうした」って話です。

諦めているのか、放置した方が「反学会勢力」の実態を見せつけるためには有利と判断しているのか、その事情はよくわからないですが、このところ、創価学会が「草の根」を積極的に批判しようとしているようには思えず、現在、精力的に「草の根」を批判している人たちも同様に創価学会の信者ではない。すべての人たちの信仰まで知らないし、興味がないですが。

つまり、「草の根」は、創価学会を利用して、創価学会体質の反創価学会勢力を背後につけ、創価学会とはなんの関係もない人たちを貶めたり、中傷したりしつつ、訴訟を武器にして自分達の利益を追求してきただけだと言っていい。それをバックアップしてきたのが「FORUM21」です。

さすがにもうその手法は破綻しつつあるとは言え、ここまでそれが通用してきたのは、さすがに矢野先生の「利用できるものはなんでも利用する才能」として評価するしかない。

また、なおも「FORUM21」の読者に対しては、この手法が通用することを矢野先生は見据えておられます。TPOをわきまえていると申しましょうか。

「FORUM21」5月号掲載の矢野穂積「創価学会の批判に呼応した東村山市議会の運営を判決が痛烈批判」のまとめは以下。

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朝木明代議員殺害事件の起きた東村山市について、事件の半年前、週刊新潮は「創価学会に占領された東村山市役所の歪み」(95年2月9日号)という記事を掲載したが、なお東村山市には未解決の課題が山積している。東村山市議会の構成は、自民系9、公明6、共産5、民主2、草の根(矢野・朝木)2、生活者ネット1、その他1で、自民系は単独では、予算を可決するために必要な過半数に足りない。

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東村山市における最大の未解決の課題は「草の根問題」ですけどね。

最後の市議会の党別の人数はおかしいです。佐藤真和市議は「希望の空」、薄井政美市議は「地元のチカラ」ですから、「その他」は2名です。このふたりのいずれかを「自民党系」としてわざとカウントしたのでしょう。こんなところでチンケな嫌がらせってわけですか。

そりゃ、時に自民党にすり寄り、時に社民党にすり寄る「草の根」は、思想的な一貫性などありはしない独自(独善)路線です。ちなみに、より正確に言うと、社民党にすり寄ろうとしてコンタクトしたら無視されたというのが実情のようです。つまりは独自路線というより、どこからも相手にされない四面楚歌路線と言った方がいい(「FORUM21」は除く)。

それにしても、13年も前の記事に頼らなければならないとは哀れ。矢野穂積マニアとしても涙を禁じ得ません。たしかに一般の雑誌で、「草の根」に有利な記事を出すメディアはもはや皆無です。ことさらに「創価学会=公明党」を叩く必要があった政治家やそれに連なるメディアにとっても、「草の根」はすでに利用価値がなく(この辺の事情については、宇留嶋瑞郎著『民主主義汚染』に詳しい)、彼らの言い分をそのまま乗せる雑誌は「FORUM21」くらいでしょう。一般の雑誌じゃないけど。どういう雑誌かいよいよよくわかるけど。

こんな記事を出すなら、今年の3月15日・25日付けの「多摩東京日報」の記事を出した方が東村山市の混迷ぶりがよくわかるのに。

以上、矢野市議も、その記事を掲載する「FORUM21」も、創価学会を批判する人たちが言う「創価学会のやり口」「創価学会の体質」を見事に体現していることがよくわかります。自分に有利なことは1を100にして語る。不利なことには触れない。敵を貶めるためのレッテル貼りをやる。

それもそのはず、発行人の乙骨正生氏も段勲氏ももともと熱心な学会員だったのですね。脱会して創価学会を批判するようになっても、体質はそのまま引き継いでいるってわけです。三つ子の魂なんとやら。

ウィキペディアによると、創価学会脱会後、乙骨氏は正信会の信者になったとあります。しかも、正信会の機関誌「継命新聞」に勤務です。

なんだよ、結局、仲間割れによる勢力争いのために創価学会批判を始めただけかよ。なるほど、体質は一緒なわけですし、どんなデマでも、創価学会の足を引っ張れればいいってわけです。ジャーナリズムだのなんだのとはなんの関係もないのでした。納得。

「乙骨正生を弾劾する!!」というサイトがあります。おそらく創価学会の人間がやっているものでしょう。

以前、「黒子の部屋」に書いたように、創価学会の人間が書いているとわかると、私は話半分と構えてしまいます。因みに乙骨正生氏が書いていると9割疑わしいと構えてしまい、矢野先生が書いていると10割疑わしいと構えるとも、そこに書きました。

「乙骨正生を弾劾する!!」に出ている記事自体、創価学会系の雑誌の連載のようです。乙骨氏が「草の根」とベッタリであること、いまなお朝木明代市議が殺されたと喧伝していることを考え合わせると、創価学会の人間が書いているのであろうことを割り引いても、「乙骨正生を弾劾する!!」に書かれていることはそれなりの説得力をもってしまいます。

ただし、ここにあるように、デマとわかってデマを垂れ流しているのでなく、取材する能力や情報を検証する能力が劣っている人なのではないかとの感触もあります。わかっていてやっているにしては、あまりに杜撰なのです。私もさほど読んでいるわけではないので、ここは見込み違いかもしれないですが、「草の根」の狡猾さとは違う鈍さをこの人が書くものには感じます。

今はともかく、朝木明代市議は本当に殺されたと当初は信じていたのではないか。デマとわかってやっているのと、デマを見抜けないのと、どっちがタチが悪いのかよくわからないですが。

さて、創作性溢るる矢野先生の玉稿の中に、以下のような一文があります。

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ところで、全国に衝撃を与えたこの判決が言い渡された本年2月末をはさんで、1月から3月にかけて、この保育園の保護者の一部、保育園職員の一部、外部の人間が共謀して計画的に、りんごっこ保育園の認可の取消を狙った、不穏な動きのあったことを強く指摘しておく必要がある。詳細は省くが、すでに職員の中にはこの動きに関与した事実を書面で認めた者もいるほどなどである。

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これについては、昨日、佐藤まさたか市議が批判してますので、参照していただきたい。「FORUM21」だからって調子に乗りすぎじゃないですか。

「書面で認めた」というのはなんですかね。どうせたいした話じゃないんでしょう。詳細を省くくらいで。

こうやってありもしない妄想めいた話を繰り返すところは、程度の低い宗教団体を見る思いがします。さすがに乙骨氏とベタベタの関係を築いてきただけのことはあります。この際、一緒に程度の低い教団を設立してはどうか。思いのままの言葉を数字から読みとる神憑り的な能力のある人材もいることですし。困ると神社にお祓いに行くくらいで、その上しっかり監視されていたことにも気づかないくらいで、たいした能力じゃないですが。

やけしに教という教団名を私は提案しておきます。「風前の灯火教」「断末魔教」というのもそれらしくていいかな。

「FORUM21」についてはここまで。次回から、「あれやこれやの表現規制」に戻ります。