2008-04-30

お部屋1477/あれやこれやの表現規制 4-1

私は行けるかどうか微妙ですが、明日、こんなイベントがあります。

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漫画論争勃発番外編 表現の自由と覚悟を問う

表現の自由とはなにか? 漫画・ルポルタージュ・映画…様々なコンテンツ産業に従事する俊才たちが集い語り合う中央線的談義。世を賑わせるインターネット規制、児童ポルノ法改定問題等々を連休の中日、まったり語り合う一夜を過ごしましょう。

【出演者】
松浦大悟(参議院議員)
荻上チキ(評論家)
兼光ダニエル真(翻訳家/NGO-AMI代表)
永山薫(批評家)
増田俊樹(映画監督)
ほか、コンテンツ規制の問題を語らう俊才多数出演予定

【電話出演】
山本夜羽音(漫画家)

【司会】
昼間たかし(ジャーナリスト)

【日時】
5月1日(木)
Open 18:00 / Start 19:00
¥1500(飲食代別)

【場所】
Asagaya/Loft A

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時間のある方は是非。

「青少年ネット規制法案(青少年の健全な育成のためのインターネットの利用による青少年有害情報の閲覧の防止等に関する法律案)」」「児童ポルノ法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律)改正」が話の中心になるのでしょう。

知り合いの編集者から聞いたところによると、永山薫氏や昼間たかし氏らが本格的にネット規制に対抗する動きを起こしつつあるようです。

二人の共著『マンガ論争勃発』サイトはこちら

「青少年ネット規制法案」に対しては続々反対の声明が出ていますので、そちらをご覧になってください。
http://miau.jp/1208861775.phtml
http://www.nic.ad.jp/ja/pressrelease/2008/20080430-01.html
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/04/24/filtering/index.html

インターネットに対する規制も重要なテーマなのですが、その前に「第4章/児童ポルノ」をとっとと始めてしまいます。もっと先にやろうと思っていたのですが、こちらも事態が着々と進みつつありますので。

1999年に施行された児童ポルノ法については納得しにくいことばかりで、それでも単純所持とイラスト、漫画、アニメなどの創作物に対する処罰が外されたことで、「仕方がないか」ということになったわけですが、来年に向けて、児童ポルノ法が強化される形での改正が検討されています。

被害者が存在しない創作物のみならず、「18歳以上の人物が児童を演じる場合もこれに含む」として「準児童ポルノ」なるものまでを処罰対象にすべしとの意見まで出ていたのですから、開いた口が塞がりません。論理的に言えば、漫画、イラスト、アニメがダメなら、これもダメってことになるのは当然かもしれないですが。

成人のモデルがセーラー服を着て援交女子高生を演じるAVも、店での年齢22歳・実年齢26歳の風俗嬢がセーラー服や体操服を着て迎える風俗店を雑誌で紹介することもこれに抵触します。大人のオジサンが赤ん坊の格好をした写真が満載されている「ベビーメイト」のような雑誌も出せなくなりかねない。

あくまで「児童ポルノ」は表現物に対する規制ですから、学園系の風俗店、幼児プレイの風俗店そのものを規制するものではありませんが、どうせ条例などの規制が後追いすることでしょう。

さすがにこんなバカバカしい法案が通るはずがなく、今回の改正では「準児童ボルノ」なるものは規制対象から外される方向になっています。

しかし、ここで気を緩めてはなりません。

続く。