2008-02-19

お部屋1410/今日のマツワル75

告知です。

私が出るのは2月23日です。もう死んでしまった歌舞伎町が、生前どれほど魅力的な街だったかについて語ろうかなと。

お暇があったらどうぞ。

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 渡辺克巳写真展関連企画
 オン・サンデーズ「バ−/夜の教室」
 2月16日〜4月19日、毎週土曜日夜8時から11時30分

 主催:オン・サンデーズ
 企画/構成/ママ:マダム・ボンジュール・ジャンジ
 BGM/DJユメ

チャージ(ワンドリンク付き)/1.800円 4/19のみ2,000円
ワタリウム美術館地下 オン・サンデーズにて
問>03-3470-1424  http://www.watarium.co.jp

新宿・夜。徘徊する若者たち、オカマさん、酔いどれ会社員、暴走族、ちんぴ
ら、流しのギター弾き、、、。
流れ星のようなきらめきを一瞬見せて、時代の波にせつなく消えていったシック
スティ−ズの新宿。倦怠と、アナ−キ−が同居したセブンティーズ歌舞伎町。そし
て雨のあと、新しい何かが始まりつつある21世紀の新宿。オン・サンデーズは毎
週土曜日深夜、新宿のエッセンス溢れるミッドナイトスクール「バー夜の教室」
を開校します。説教ありバーレスクあり討論あり音楽あり。もちろん、うまい酒
と肴と。ウィークエンドの集中講議スタート、です。

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2月16日[土] ギャランティーク和恵 *歌謡SHOW 

2月23日[土] 松沢呉一 *元風俗ライターの新宿TALK

3月01日[土] 交渉中

3月08日[土] MISS CABARETTA *バーレスクSHOW

3月15日[土] 洋ちゃん *二丁目老舗観光バーのママ
&被写体の洋ちゃんが語るあの頃

3月22日[土] 交渉中

3月29日[土] ベアリーヌ・ド・ピンク  *ポエトリーリーディングSHOW

4月05日[土]  交渉中

4月12日[土] 東郷健 *ゴールデン街でバー経営の「伝説のおかま」の愛TALK

4月19日[土] ジュ ーシィー!vol.62  *ドラァッグクィーン’s SHOW 
              DJ:YUME!
                  DIVA:メロウディアス:肉襦袢ゲブ美:
マダム ボンジュール・ ジャンジ

ジャンジ*
MadameBonjour JohnJ
instant@kiwi.ne.jp
090-9149-7448

http://www.busy8.com/juicy/

http://instant.typepad.com/johnj/

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< 餃子と米兵・番外2>

高里鈴代さんは【なぜ米兵の性犯罪がなくならないのか問題の本質を見誤る】と言っていることから、米兵の性犯罪が減るだけでは満足できず、ゼロにならなければ納得しないのでしょう。

「日本人の性犯罪がゼロにはならず、アメリカ人の性犯罪もゼロにはならない以上、あるいは人類の性犯罪がゼロにならない以上、そんなことはあり得んだろ」と私は思うのですが、「基地はあってはならない」という立場からすると、たったのひとつの犯罪であっても、基地がなければ存在しないものなのですから、こう発想することに合理性はあろうかとは思います。

しかし、この論理は通じる人にしか通じません。普遍的な正義では決してない。

米軍基地の存在に反対する人の中でも意見はさまざまありましょう。米軍基地に反対の私ですが、「強姦は犯罪である。その犯罪の責任は米軍にもある。よって抗議するとともに、再発を防止する対策を米軍に求める」という以上のことは言うべきではないだろうとの思いがあります(一軍人が個人として起こした犯罪について、米軍基地に抗議することの正当性については、「餃子と米兵」本編で、この先、イヤというほど論じていきますが、毒ギョーザの原因が中国側にあった場合、中国政府に抗議していいのと同じく、米軍ないしはアメリカ政府に抗議するのは当然だと思ってます)。

第三者がここに基地の是非を決する根拠を見出すのは勝手と言えば勝手ですが、被害者が、その人たちと思想を共有する保証は何もない。「私は米兵が大好きで、基地も大好きで、たまたま悪い個人がいただけなのに」ってことになると、強姦の被害が反基地に利用されているってことにはなりはしないか。本人もまた「基地があるから私はこうなった」と考えるのならそれもまたよしですが、それがわからないうちは、一強姦事件の範囲に収めるべきかと私は考えます。

高里さんは、被害者と意識を共有できているかのようですが、勝手な思いこみに基づいているとしか私には思えません。

これでは批判されてもやむを得ず、事実、この事件を反基地につなげる人たちに対する批判も数々ネットには出てます。では、続いてそっちも批判しておきましょう。こっちがこっちでくだらねえんだ。

米兵の犯罪率(この場合、認知件数は出しようがないので、検挙件数による)と日本人あるいは沖縄県民の犯罪率とを単純に比較して、「米兵の犯罪率は日本人あるいは沖縄県民より低い。なので、基地に抗議するのはおかしい」という意見をネットに書いている人たちがいっぱいいます。

私も、事件が起きた当初、ネットでこの数値が見当たらなかったため、すぐに自分で計算をしてみました。あくまで参考のためです。

一般刑法犯なのか、重要犯罪に限るのか、あるいは性犯罪なのか、どの数値をもってくるかによって違いますし、絶対数が少ないため、米兵の犯罪率は年度によっても大きく違ってくるのですが、交通事故を除く一般刑法犯で計算する限り、米兵の犯罪率は沖縄県民のそれ、日本人全体のそれより低い。年によっては3分の1、年によっては3分の2程度です。

「だから大騒ぎするようなことではない」というのがネット上の世論のようです。アホかと。

米兵には犯罪を実行する可能性の低い子どもや老人が含まれておらず、女性の率も低い。沖縄の基地にいるのは海兵隊員が主です。「にもかかわらず、その数値」と評価できる一方で、米兵にはプロのスリ、プロの泥棒を含めた無職層や低収入者がいません。日本の警察も彼らを特別に警戒しています。「にもかかわらず、その数値」と批判することもできます。

また、米兵は外出を制限されており、日本人と接する時間は、1日平均わずか数時間です。ということは、目の前に米兵がいた時に、目の前に日本人がいた時より、数倍の危険があるってことにもなります。

軍人の犯罪率が民間人と比してどうあるべきかについての決定的な基準がない以上(軍隊内部での目標設定はあるのかもしれないですが)、どういう解釈もあり得ます。つまりは母数の質が違いすぎて、比較のしようがない。この数字だけをもって判断できると思うのはどうかしてます。

例えば「政治家の犯罪率は一般の国民の犯罪率と同じくらいで、特に多いわけではない」と言われて納得できるはずがありましょうか。集団によっては、一般の犯罪率よりはるかに低くならねばならず、公務員は一般にそうでしょうし、まして、規律を守るべき軍人、武器をもっている軍人はさらに低くなければ困ります。

したがって、ここでは、米兵の犯罪率を、性質が似通った日本の警察官の犯罪率、自衛官の犯罪率と比較するのがより適切です。

ところが、警察犯罪の数は公表されていません。内部では把握しているそうです。だったら、公開すべきです。

「日々是不祥事」から割り出そうかとも思ったのですが、ヌケがあるため、正確な数字は出せそうにない。

沖縄県警にも聞いてみましたが、警察官の刑法犯について公表している数値はやはりないとのこと。「最近も事件がありました」と正直に教えてくれましたけど。

自衛官については集計していないそうです。「自衛官の犯罪はあまり聞かないですね」と言っていて、集計するほどの数がないみたい。たしかに、記憶する限り、あるいはネットで検索する限り、沖縄で自衛官が暴れただの、強姦しただのという事件が見当たりません。

そこで那覇駐屯地にも聞いてみました。陸海空を合わせて自衛官数はざっと6000人。米兵の約4分の1。

「自衛官による犯罪はほとんどないと言っていいでしょう」
「それは規律が守られているから?」
「そうです」

正しい判断をするには、正確な数字が必要ではありますが、さすが我が自衛隊です。昨今何かと肩身の狭い思いをしてましょうが、これについては胸を張っていい。一般の自衛官に関して言えば、いかに犯罪が少ないかの数値を公表した方がいいと思うぞ。

これに比すと、米軍は規律が守られていないわけです。県民や町長、さらには政府までが呆れたり、抗議するのは当然なのです。米軍基地の是非とは無関係に怒るべきことでしょう。

それをなんで国民あるいは県民の犯罪率と比べて納得しているのかと。自衛隊に失礼だと思わないのかと。非国民かと。

これらの数値については、「餃子と米兵」の本編で詳しく見ていくとして、以下、基地とは離れて、強姦事件に限定して考えていきます(続く)。

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