2007-11-13

お部屋1373/今日のマツワル63

11月末まで「マツワル」の新規購読者募集中です。

今まで気づいていなかったのですが、規約が長すぎるためか、誤解している人たちがいるようです。毎回ギリギリに申し込んでくる人がいて、「もっと早く申し込めばいいのに」と思っていたのですが、どうやら早く申し込むと、早く支払いをしなければならないと勘違いしているらしい。

いつ申し込んでも、月末までの支払いですので、早く申し込んだ方が無料期間が長くなってお得です。すでに「桃色探訪」が始まってますし、「松沢式売春史」も復活してますが、このあと次々と新シリーズが始まりますので、月末に申し込むなら今申し込んだ方がよろしいかと。

このあとまた行方をくらますので、来週まで「黒子の部屋」の更新はなく、明後日以降の申し込みに対しては、手続きが遅れます。ご了承ください。

本日はさきほど配信した「雑談54」の二話目です。

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< 雑談54>

●第二話

呆れました。小谷野敦は『日本売春史』なんて本を出したのですね。

よっぽど暇だったら読みますが、今のところは読む気がなく、以下、「週刊文春」10月25日号に掲載された著者インタビューの範囲で語ります。

小谷野敦はこう言ってます。

「売春はけしからん、と言っておけば、女性に受けがいいから、私も結婚していたときは、売春絶対反対論を唱えていました。でも、あのときは偽善者でしたね。その後、再婚したのですが、二度も偽善には陥りませんよ(笑)」

女性受けがいい…。それでも、やっと自分の偽善ぶりを悟ったのであればめでたいことです。

しかし、なおも「過剰な糾弾を好む学者」を他人ごとのように語っているのはどういうことでしょう。

「たとえば、ある学者は江戸の遊廓の暗部ーを強調して、遊女はこんなに被人間的な扱いをされていたと批判する。またある学者は遊郭を明るく描こうとして、遊女たちは江戸の娘たちから憧れていたと書く。でも、事実には暗い綿も明るい面もある。ただ淡々と書けばいいと思うのですが、それが存外難しいんです(略)」

全然難しいことではないと思いますが、事実、これができなかったのが小谷野敦その人です。

江戸東京博物館のパネルに【遊女の平均寿命は22歳ぐらいといわれている】とあったのを疑いもぜずに鵜呑みにして、これをもとに江戸の遊郭の暗部を強調してみせ、それを指摘されてもなお間違いをすぐには認めなかった恥ずかしい学者はどこの誰なのでありましょう。
http://www.zetubou.com/nikki/2002/09/25/101.htm

たぶん本の中では、こういったミスについても、大いに自己批判しているのでありましょうね。

この本のあとがきはこうあるそうです。

「売春は合法化し、しかるべき規制によって性病の広まりを抑えるのが現実的な方向性だと思う」

結局のところ、戦前の存娼派の意見と一緒。ここに行き着くまで何年かかっているのか。

それでも偽善者がやっとそこに至れたのは褒めてあげられますが、今の時代にこのような主張はそのままでは通用しないことは、以前「売買春の広場」で読者の皆さんと論じた通りです。まっ、小谷野敦の売春論なんざ、その程度のもんでしょう。

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